写真:ふるかわ かずみ
地図を見る白川郷に続くホワイトロード入口でもあり、白山の麓にたたずむ白山温泉郷のひとつ、中宮温泉にはひっそりと4軒ほどのお宿があります。その中のひとつ、「にしやま旅館」は明治2年創業。当時は金沢から50キロの道のりを歩いて湯治にきていたとか。当時の宿帳も、原本コピーですがロビーに記録として残っています。
そんな「にしやま旅館」の温泉は内湯、露天が男女それぞれ1つずつ。内湯(写真/女性)は木で造られた浴槽が2つ。お宿から150メートル上流の源泉が、直に注がれた湯舟とその下に1つ。注ぎ口からは析出物がその歴史をかたどっています。
泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。温まりますが湯上りはさっぱりとした温泉。加温、加水、塩素使用もなしな純粋なかけ流しの温泉です。コップも置いてあり、飲むとほどよい塩気でまろやかです。
写真:ふるかわ かずみ
地図を見るせっかくなので露天にもぜひ。こちらも男女それぞれ造りが違います(写真は女性露天風呂「めいろの湯」)。あたり一帯を森林に囲まれた、野趣あふれた雰囲気を楽しめます。浴槽は年期の入った木の樽型でそこそこ深さもあります。3人も入ればいっぱいといったところ。夜は澄んだ空、朝は霧に覆われた澄んだ空気を満喫できます。
深い緑に覆われた森林の中にあるので、目にもやさしく、温泉の癒しはもちろん森林浴にもなる環境。浴槽は深さがあるため、ゆったり座って・・とはいかないので長時間は難しいかもですが、露天風呂から見るこのダイナミックな景色はお宿ならではの風景です。
写真:ふるかわ かずみ
地図を見る建物も決して新しくはありませんが、お部屋は小奇麗にされています。窓からはすぐ目の前を川が流れていて、ひっそりとした深い緑の山々に囲まれていることを実感できます。ここでは何もせず、時間を忘れるまさに秘湯宿・・という言葉がピッタリ。
ただお部屋に関しては注意点がひとつ。山間にあるため、自然の証でもある虫が結構多く、このお宿も夕方以降は窓とカーテンを閉め、窓側の明かりを消さないと大量の羽アリが発生するとか。特に虫さされにあいやすい人は、虫よけスプレーなど持参で個別で対策をおススメします。
写真:ふるかわ かずみ
地図を見るお宿の食事は山の幸がメイン。素朴ながら丁寧に一品一品作られた料理の数々です。中でも今回ご紹介したいイチ押しが朝食にあります。それが「お粥」!
朝食に出てくるお粥は、ここの温泉水で作られたもの。ほどよい塩気がきいたお粥はとろ〜っとした食感とまろやかさで、何杯でもおかわりしたくなるほどの美味しさ!飲みすぎた朝にも体をいたわる優しいお粥は絶品です。
食べてみたいけど遠いしそこまで行けない・・という方には、おとりよせも可能。温泉水もあわせてお取り寄せできるので、詳しくはHPでチェックしてみて。
写真:ふるかわ かずみ
地図を見るさて、ここの名物温泉水は、旅館玄関前でも飲むことができます。延命の湯と名付けられたお湯は、まさに長生きできそうです。
また、足湯も旅館前の足湯を含め3か所あります。1つは旅館より下ったところにある「猿乃浄土の湯」、もう1つが旅館から川沿いを上流に約80m歩いたところの「薬師湯」。散策がてら足湯巡りも楽しいでしょう。
2017年で開湯1300年を迎える中宮温泉。日本むかし話に出てきそうなタイムスリップしたような雰囲気です。にしやま旅館は日本秘湯を守る会のお宿でもあり、ひなびた温泉大好き!な方にはピッタリな温泉です。
残念ながら冬場は行けませんが、ホワイトロードのドライブとあわせていかがですか。
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(2024/3/19更新)
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