1836年に鉄とガラスだけで作られた、パッサージュの典型と言われている「Passage Jouffroy(パッサージュ・ジュフロワ)」。重厚なガラス張りの天井、モザイク模様のフロアーはクラシカルでここだけ時間が止まっているよう。
ジュフロワは小さなカフェやパティスリー、そして古本屋さん、雑貨屋さんなどの専門店が軒を連ねるパッサージュ。特にドールハウスのミニチュアを売るお店「Pain D’epices(パン・デピス)」はお土産によさそうなものもたくさん置いてあり、見ているだけも楽しいです。他にグレヴァン蝋人形館やプチホテルのショパンなどもあり、時間を忘れて楽しめるパッサージュです。
パッサージュ・ジュフロワと大通りを挟んで位置するのが「Passage des Panoramas(パッサージュ・デ・パノラマ)」。1799〜1800年に建てられ、歴史的建造物にも指定されているパリ最古のパッサージュ。もとはパノラマのように広がる景色の絵が飾られていたため、この名前がついたそうです。(パノラマ画は1831年に取り壊され現存しません)また、パリで最初にガス灯が点けられた場所でもあります。
ミシュラン2つ星レストラン「Passage 53」や「Gyoza Bar」など本格的なグルメも楽しめるため、パリにあるパッサージュの中でも人気がある場所の一つ。また名古屋の円頓寺商店街と姉妹提携したことでも話題となりました。
パッサージュ・デ・パノラマは切手商が集まる通りとしても有名で、アンティークの切手や絵葉書、写真などが手ごろなお値段で買えてお土産にもぴったり。たくさんの中から好みのものを探し出すのも楽しい時間です。パッサージュ・デ・パノラマはコレクターにとっての聖地にもなっていますので、収集家の方は是非訪れたいスポットのひとつです。
パッサージュの起源と言われるパレ・ロワイヤルのすぐそばにあるのがパリで最も美しいと言われる「Passage Galerie Vivienne(バッサージュ・ギャラリー・ヴィヴィエンヌ)」。1823年に建築家ドラノワによって作られ、1974年には歴史的建造物にも登録されました。
まるで孔雀が羽を広げたかのような美しいエントランスの装飾はその風格を感じさせます。クラシックでエレガントなパッサージュ。どこかひとつ、と言われたらここをおすすめしたいです。
ギャラリー・ヴィヴィエンヌの内部装飾は、ポンペイ風新古典様式と呼ばれるもので壁面には女神のレリーフが施され、アンティークな街灯が吊り下げられています。天井から差し込む自然光に照らされた床のモザイクタイルも素晴らしく「パッサージュの女王」という名にふさわしい美しさ。また、ところどころにある螺旋階段も雰囲気があってとても素敵です。
また、有名なサロン・ド・テの「A Priori The(ア・プリオリ・テ)
」もあります。雑貨屋さんなどでウィンドーショッピングを楽しんだ後、テラス席でヴィヴィエンヌの内装を眺めながらティータイムなんてとても優雅ですね。
鉄とガラスによる建築が最先端だった19世紀には、パリに150以上も存在したそうですが、現在も残るパッサージュはわずかに十数か所。残されたパッサージュは時代を超え、古き良きパリの雰囲気を感じることができます。それぞれに特徴があるのでいくつかを巡ってみるのもおすすめです。
天候に左右されず「食べる」「飲む」「見る」「買う」をすべて満たしてくれる場所、パッサージュへ行ってみませんか?
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