景勝地・洞爺湖町で歴史を訪ねる「金比羅火口災害遺構散策路」

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景勝地・洞爺湖町で歴史を訪ねる「金比羅火口災害遺構散策路」

景勝地・洞爺湖町で歴史を訪ねる「金比羅火口災害遺構散策路」

更新日:2017/06/30 13:16

鈴野 にぽぽのプロフィール写真 鈴野 にぽぽ 北海道ブロガー

北海道洞爺湖サミットが開催された町として有名な洞爺湖町は、絶景と美味しい食材が魅力的な温泉地です。この町は定期的に噴火を繰り返す有珠山が背後にそびえ立ち、町の歴史は有珠山噴火と切り離すことはできません。今回ご紹介するのは2000年の噴火によって被害を受けた遺構を巡る「金毘羅火口災害遺構散策路」です。間近で見ることができる生々しい被害の爪痕と洞爺湖の絶景に、自然の雄大さを実感できる観光スポットです。

散策路は「洞爺湖ビジターセンター・火山科学館」の裏手からスタート!

散策路は「洞爺湖ビジターセンター・火山科学館」の裏手からスタート!

写真:鈴野 にぽぽ

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北海道洞爺湖町と言えば、2008年に洞爺湖サミットが開催され各国首脳が集った景勝地としても有名です。「洞爺湖ビジターセンター」は、そんな北海道洞爺湖町にある資料館で、洞爺湖温泉街にほど近い場所にあるため観光で立ち寄りやすいのが魅力の一つです。この施設では、地域の自然や洞爺湖周辺エリアの自然に纏わる様々な情報を提供しています。

「洞爺湖ビジターセンター」には火山科学館も併設されています。火山科学館では有珠山の火山活動を映像や様々な資料、解説や体感装置などによって紹介しており、お子様の夏休みの自由研究などの目的で訪問するにも最適です。

散策路は「洞爺湖ビジターセンター・火山科学館」の裏手からスタート!

写真:鈴野 にぽぽ

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今回ご紹介する「金比羅火口災害遺構散策路」は、『洞爺湖ビジターセンター・火山科学館』の裏手から始まる1週30分程度のフットパスコースです。このフットパスコースには写真のようなマークが所々に用意されており、順路に迷うことはありません。コース入口で配布されている地図を参考にすれば、より快適に散策を楽しむことができます。

砂防ダムからコースを一望!至近距離で見る遺構に言葉を失う

砂防ダムからコースを一望!至近距離で見る遺構に言葉を失う

写真:鈴野 にぽぽ

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「金比羅火口災害遺構散策路」の入口を通るとすぐに、コースを一望できる展望台がありますが、展望台もこの散策路ならではです。一見するとただの小高い場所のように感じますが、実はこの場所は砂防ダムの上!噴火の際に土石流を食い止める役割をする砂防ダムの堤が展望台になっているのです。

散策は階段を使い砂防ダムを降りて進んで行きます。実際に訪問する際はこの点にも注目してみると一層楽しめると思います。

砂防ダムからコースを一望!至近距離で見る遺構に言葉を失う

写真:鈴野 にぽぽ

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散策路を進むと程なく到着するのが、2000年の噴火前まで町営温泉として多くの人で賑わっていた「やすらぎの家」です。この町営温泉は洞爺湖を見渡すことができる温泉として大変人気があり、噴火の前年には約1億円をかけて改修工事が行われたばかりでした。噴火から時間が経過した現在でもしっかりとした施設だったという名残を感じることができ、当時の関係者の方々や利用者の方々の想いはいかばかりかと考えると残念でなりません。

砂防ダムからコースを一望!至近距離で見る遺構に言葉を失う

写真:鈴野 にぽぽ

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建物にはかなり近づくことができるようになっていて、泥流に埋め尽くされた施設内も外から見られます。振り返れば洞爺湖の絶景が広がるこの場所は、まさに自然が作りだした景勝地ではありますが、それと同時に自然の偉大さや怖さも体感させられます。

泥流によって流された国道の橋

泥流によって流された国道の橋

写真:鈴野 にぽぽ

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洞爺湖町は、2000年の噴火の前にも大規模な噴火の被害を受けており、様々な対策がなされていました。しかしながら、継続的に流れ出す泥流によって国道230号線に架かる2つの橋が流されてしまいました。「金比羅火口災害遺構散策路」では、今も草に覆われる中に流された橋が残っており、大きな橋を押し流す泥流の威力を間近で感じることができます。

このような代表的な遺構には経緯を案内するプレートが用意されており、わかりやすい解説を読み進めながら遺構を巡ることで、小学生から大人まで散策を充実したものできると思います。

時が止まった公営住宅「桜ヶ丘団地」

時が止まった公営住宅「桜ヶ丘団地」

写真:鈴野 にぽぽ

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この散策路の中で最も大きい遺跡が、かつて公営住宅として多くの人々が暮らしていた「桜ヶ丘団地」です。この周辺には複数棟の住宅がありましたが、現存するのはこの「桜ケ丘団地」のみとなっています。

五階建ての建物は、一階部分が流れ込んだ泥流によって完全に埋め尽くされてしまいました。また流されてきた橋が激突するなど、大きな損傷も受けています。避難した住民たちは結局、家財道具を持ちだすこともできませんでした。この場所に立つと、まるで時が止まったような雰囲気に、思わず息をのんでしまいます。

散策の最後は砂防ダムの淵を通って終点へ

散策の最後は砂防ダムの淵を通って終点へ

写真:鈴野 にぽぽ

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この散策路は周遊コースになっていて、最後は砂防ダムの淵を歩いて終点へと向かいます。最初は砂防ダムの上の展望台からスタートでしたから、ここまで来るとどのような場所にいたのかをはっきり理解することができます。

散策の最後は砂防ダムの淵を通って終点へ

写真:鈴野 にぽぽ

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今回ご紹介した「金比羅火口災害遺構散策路」は、大回りすることで「有くん火口」というエメラルドグリーンに輝く噴火口を見ることができるコースもあります。時間帯や季節によって色を変える「有くん火口」は、余り知っている人のいない北海道洞爺湖町の絶景スポット!こちらのコースは1時間程度ですから、時間に余裕のある場合はぜひ周ってほしいコースです。

散策の最後は砂防ダムの淵を通って終点へ

写真:鈴野 にぽぽ

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洞爺湖温泉街からほど近い場所にある散策路ですが、小高い山の中腹にあるため洞爺湖を見下ろすことも可能です。目の前の遺構も勿論感じさせられるものがありますが、併せて洞爺湖の美景もぜひ楽しんでみて下さい。

「金比羅火口災害遺構散策路」で洞爺湖の絶景と自然の偉大さを体感しよう!

大自然と美味しい食べ物は、北海道旅行最大のテーマと言っても過言ではありません。今回ご紹介した「金比羅火口災害遺構散策路」はその二大テーマの一つである自然の雄大さを、まざまざと感じることができる観光スポットです。

災害遺構巡りは胸に迫るものもありますが、洞爺湖温泉街から徒歩圏内の場所に災害の爪痕を残す散策路を保存しているのは、洞爺湖町が有珠山と共に歩んできた証でもあります。カルデラ湖である洞爺湖の美しい風景や豊富に湧き出る温泉、美味しい食事もまた火山活動の恩恵です。

散策路では噴火の歴史を学べるだけでなく、洞爺湖の絶景も併せて楽しむことができます。お子様連れの家族旅行にはもちろん、写真好きの方やハイキングを楽しみたい方にもお勧めです。北海道の爽やかな風を感じながら、自然の中を歩く旅を計画してみてはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/07 訪問

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