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写真:タケモト スグル
地図を見るねむの木こども美術館が位置する「ねむの木学園」は、1968年に設立された日本で初めての肢体不自由児養護施設です。園長は、女優で歌手、映画監督の宮城まり子さんで、私費を投じた設立よりまもなく50年目を迎えます。
写真:タケモト スグル
地図を見る特徴の1つは「感性を育てる教育」です。「ねむの木村」と呼ばれる花と緑の空間の下、勉強のみならず、美術や音楽や茶道、詩など芸術の分野にも注力しています。生まれた作品は贔屓目無用な逸品ぞろいで、その展示施設が「ねむの木こども美術館」です。
写真:タケモト スグル
地図を見るねむの木村には、展示品に違いのある2つの美術館があります。
その1つ「どんぐり」は、絵画とガラス作品が中心の館です。大型の作品を含め、数十点が常設展示されています。作品が放つ色彩感覚、集中力、感情表現は、「す、すごい・・」と声を上げてしまうほどのものです。
写真:タケモト スグル
地図を見る建屋は自然体で、周囲の山と緑を借景に「どんぐり」が素敵に調和します。館内にも自然な暖かさが溢れており、特に最深部はまるで大自然の聖域です。
設計は建築史家で建築家の藤森照信(ふじもりてるのぶ)先生が手がけています。奇抜に見えて自然、そして可愛く愛嬌のある「ねむの木こども美術館 どんぐり」は、作品と建屋、そして環境が共鳴する美術館です。
写真:タケモト スグル
地図を見る「緑の中」は、「どんぐり」より徒歩で約10分、木樹に包まれた美術館です。展示の主は友禅(※)と、まり子先生の作品で、中・小型の作品を数多く展示しています。中でも無題の合作は逸品で、皆が好きに描いているにもかかわらず不思議な調和があります。ねむの木学園の空気感を象徴しているのかもしれません。
館内と自然との融合も必見です。紙製の天井からは自然光が降り注ぎ、ガラスの壁には森の緑が映ります。設計は、”建築界のノーベル賞” プリツカー賞受賞の坂茂(ばんしげる)先生。「どんぐり」とはまた違う自然との調和を感じてください。
※ 友禅(ゆうぜん):生地の染色方法の1つ。その技法で染めた物のことも差す。京友禅、加賀友禅などが有名。
写真:タケモト スグル
地図を見るねむの木こども美術館に展示される作品は、ねむの木学園の生徒、すなわち肢体不自由な児童が生み出した作品です。その障害に対しては、国家には平等を提供する義務があり、社会や人々には支援が求められます。
写真:タケモト スグル
地図を見るただし、芸術に対する贔屓目は無用です。むしろ優れた能力を感じます。「子どもたちの無限の可能性」そして「だめな子なんかひとりもいない」。まり子先生のおっしゃる言葉そのものです。
写真:タケモト スグル
地図を見る芸術の世界には「アール・ブリュット(仏語)」という言葉があります。「アウトサイダー・アート(英語)」、「生(き)の芸術(日本語)」とも訳されるその言葉は、「美術の専門的な教育を受けていない人が、伝統や流行などに左右されずに自身の内側から湧きあがる衝動のまま表現した芸術(アール・ブリュット発信検討委員会報告書より抜粋)」との意味です。
本来、障害との関係を問う言葉ではありませんが、狭義には障害者の芸術を指し、実質的に用いられています。フランス・パリで開催された「アール・ブリュット・ジャポネ」展は好評を博し、日本でも凱旋帰国展が各地で開催されました。その作品の魅力を通じ、強みに光を当てる社会を意識したいものです。
写真:タケモト スグル
地図を見るわたしたちは
造形の神のたまわれた試練を
恩恵とうけとり
あらゆる困難にたえ
楽しく 強く そしてたよることなく
やさしく あくまでもやさしく
感謝し ものごとに対処し
根気よく 自分の造形に挑戦したい
心おどるであろう
これがわたしたちのやったことだと
館内に掲示された一文です。是非ご覧になり、その精神に触れてみてください。
ねむの木こども美術館の位置する「ねむの木村」は、静岡県の掛川駅よりバスで約30分の距離にあります。駐車場は用意されていますが、市バスの路線存続のため、美術館としては市バスの利用が推奨です。時刻表については、「ねむの木村ホームページ」の「桜木線 バス時刻表」へのリンクをご覧下さい。
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