まさに神様の湯!はぁ〜ありがたやありがたや「鹿児島紫尾温泉」

まさに神様の湯!はぁ〜ありがたやありがたや「鹿児島紫尾温泉」

更新日:2020/01/27 11:37

六三四のプロフィール写真 六三四 温泉ソムリエ師範、温泉フリーライター
鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾温泉。以前このサイトで紫尾温泉離れの宿「四季の杜紫尾庵」をご紹介しましたが今回は紫尾温泉にある公衆浴場、旅館を全てご紹介!最後は温泉マニア、鄙び温泉マニア向け紫尾温泉おすすめ情報も? お楽しみに!

紫尾神社拝殿下に湧く温泉は「神の湯」と呼ばれる。

紫尾神社拝殿下に湧く温泉は「神の湯」と呼ばれる。

写真:六三四

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紫尾神社は貞観8年(866年)に薩摩国正六位上薩摩国紫美神を授けられた歴史があり古くからこの地で崇拝されてきた社です。藩政時代は島津氏、明治以降から昭和20年までは県社として祭典が営まれてきました。

温泉が発見された時期は定かではありませんが今から600年以上前の至徳(1384年)に温泉の記述があります。浴用として使用したのは貞永年間(1684〜1687)の頃。当時は僧侶だけが使用していたそうです。

一般の人たちが湯船を作って自由に使用しはじめたのは百数十年前から。温泉が紫尾神社拝殿下から湧き出ている事から「神の湯」と言われてきました。自噴温泉で泉温は約55℃、湧出量は毎分約200リットル、泉源の深さは不明です。

紫尾では毎年秋になると渋柿を温泉に一晩つけて柿の渋を抜く「あおし柿(※)」という古くからの風習が残っており紫尾温泉の風物詩として知られています。紫尾区営浴場前の柿のデザインが施された貯湯槽につけた柿はほんのり硫黄の香りがしてとても甘く美味。この時期しか食べることのできない「あおし柿」。紫尾温泉で是非とも食べていただきたい温泉スイーツです。

※あおし柿の「あおす」とは渋を抜くという意味。

参考文献:三大実録、寺社巡詣録

紫尾温泉の王道「紫尾区営大衆浴場」

紫尾温泉の王道「紫尾区営大衆浴場」

写真:六三四

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それでは「神の湯」紫尾温泉にある公衆浴場や旅館をご紹介していきます。

まずは紫尾区民憩いの場である「紫尾区営大衆浴場」。
平成14年12月にリニューアルした紫尾温泉唯一の公衆浴場。通称「紫尾区湯」。紫尾神社に隣接しており、源泉に最も近く新鮮な温泉を楽しめる公衆浴場。区民大人利用料金は100円。区外の利用者も200円と入浴料が安いのも魅力。さつま町だけでなく近隣地域からも多くのお客さんが訪れていらっしゃいます。年末年始は特に賑わいをみせ、帰省客にとっても泉質の良さに惚れ込み心待ちにしている温泉である事がわかります。

また「紫尾区湯」には紫尾神社拝殿下から湧出する余剰湯を利用した足湯もあります。紫尾神社参拝、紫尾温泉散策のあとに「足湯」でちょっとひと休みという方もいらっしゃいます。

神の湯は飲んでも良い!と言われており、入浴後にペットボトルに入れて帰られるお客さんも多く、料理や焼酎の水割りなどに利用するそうで何にでもあうと評判です。

「紫尾区湯」の横には休憩所(紫尾温泉神の湯ふれあい館)もあり大人1日840円で利用できます。食べ物や飲み物の持ち込み可能。8:30〜18:00までであれば何度でも入浴出来ます。

「紫尾区営大衆浴場」
【住所】鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾2198
【電話】0996-59-8975

「紫尾区営大衆浴場」立ち寄り湯データ
【泉質】単純硫黄泉
【時間】5:00-21:30
【料金】大人200円(区民は100円)足湯、飲泉場は志(こころざし)
【休日】なし
【備品】無料ドライヤー(タオル、石鹸、シャンプー購入可)

湯量豊富な露天風呂「くすのき荘」

湯量豊富な露天風呂「くすのき荘」

写真:六三四

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次にご紹介するのは「紫尾湯の宿くすのき荘」。
白い外観が印象的なお宿は豊富な湯量が自慢。紫尾神社拝殿下の神の湯とは別に自家泉源も所有し2つの極上湯を利用しています。

内湯にはタイル貼りの浴槽と水風呂、乾式サウナ。たっぷりと注がれた温泉はかけ流し。ツルツルとした肌触りの湯は美人の湯と呼ばれるアルカリ性単純硫黄泉。飲用も可能ですので安心して温泉をたのしめます。

そして「くすのき荘」自慢の露天岩風呂。薄いグリーンの湯は内湯同様源泉100%かけ流し。露天風呂には長尺の竹枕が置かれた寝湯もあります。紫尾の四季折々の自然を目で堪能し良質の温泉とマイナスイオンを体いっぱいに浴びてリフレッシュ!

「紫尾湯の宿くすのき荘」
【住所】 鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾2145-1
【電話】 0996-59-8841【FAX】0996-59-8841

「紫尾湯の宿くすのき荘」立ち寄り湯データ
【泉質】単純硫黄泉
【時間】10:30-21:00
【料金】大人500円 小人250円
【休日】なし
【設備】シャワー、乾式サウナ、水風呂
【備品】無料ドライヤー、ボディーソープ、シャンプー(タオル購入可)

「紫尾湯の宿くすのき荘」宿泊データ
【料金】1泊2食 10,600円〜(税、サービス料込)
【部屋】全室和室
【温泉】15:00-22:00 / 6:00-9:30
・チェックイン  15:00(最終19:00)
・チェックアウト 10:00

神の湯100%源泉かけ流し「ちどり荘」

神の湯100%源泉かけ流し「ちどり荘」

写真:六三四

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次にご紹介するのは「旅館ちどり荘」。

岩を配した男女別浴場の内湯には黒い湯の花が舞う。こちらの湯は紫尾神社拝殿下から湧出する神の湯100%。源泉そのままのかけ流し。ph9.4のアルカリ性単純硫黄泉はツルツルとした肌触りが特徴です。「紫尾区湯」と全く同じ泉質ですが湯が熟成されるのか?なめらかな肌触りが増しているようにも感じられます。あくまでも筆者自身の入浴して感じたことですので一概には言えませんが。ただ同浴した常連さんが同じような感覚だと伺った事も事実です。また紫尾温泉のメイン通り(とは言っても200mくらいですが)から離れているのでゆっくり一人で入りたいという常連さんが多いです。

こちらの男女別浴場にはこぢんまりとした露天風呂もあります。やや熱めの湯として知られる紫尾温泉ですが※露天風呂はゆっくり湯を注いでいますので適温でのんびり温泉をたのしめます。
※露天風呂は夏季のみで冬季はありませんのでご注意ください。

「旅館ちどり荘」
【住所】鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾2198
【電話】0996-59-8246【FAX】0996-59-8245

「旅館ちどり荘」立ち寄り湯データ
【泉質】単純硫黄泉
【時間】9:00-21:00
【料金】大人300円
【休日】なし
【備品】ボディソープ、リンスインシャンプー(タオル購入可)

「旅館ちどり荘」宿泊データ
【料金】1泊2食 8,500円〜(税、サービス料込)
【部屋】全10室和室※内2部屋は大部屋ですので大人数でも利用可
【温泉】16:00-21:00 / 6:00-9:00
・チェックイン  16:00(最終20:00)
・チェックアウト 10:00

貸切露天は早い者勝ち!「旅籠しび荘」

貸切露天は早い者勝ち!「旅籠しび荘」

写真:六三四

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最後は貸切露天風呂が人気の「旅籠しび荘」。

男女別大浴場は2つの温泉浴槽があり小判型タイル張りの浴槽に昔ながらのライオンの吐湯口から紫尾神社神の湯が注がれる源泉100%のかけ流し。もう1つは台形型の浴槽で自家泉源からの薄いグリーンの湯。泉温が異なるため好みにあった温泉入浴がたのしめるとあって老若男女に評判の温泉です。

「しび荘」には内湯の他に人気の露天風呂があります。大きくはありませんが野趣あふれる本格的な岩風呂。コチラは一般入浴料金で立ち寄りでも利用ができます。予約制ではありませんので先客がいらっしゃる場合は内湯に入りながらお待ちください。大浴場と貸切露天風呂が1回入浴料金でたのしめるのはありがたい。

「旅籠しび荘」
【住所】鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾2168
【電話】0996-59-8001【FAX】0996-59-8002

「旅籠しび荘」立ち寄り湯データ
【泉質】単純硫黄泉
【時間】8:00-21:00
【料金】大人300円(貸切露天風呂利用も同じ)
【休日】なし
【備品】石鹸、ボディソープ、シャンプー、無料ドライヤー(タオル購入可)

「旅籠しび荘」宿泊データ
【料金】1泊2食 8,760円〜(税、サービス料込)
【部屋】全17室(各2人部屋)※内2部屋は大部屋ですので大人数でも利用可
【温泉】15:00-22:00 / 6:00-10:00
・チェックイン  15:00(最終19:00)
・チェックアウト 10:00

紫尾温泉にはまだ秘密の湯が・・・

実は前回ご紹介した「四季の杜紫尾庵」と今回ご紹介した4つの公衆浴場、旅館以外にも紫尾温泉には温泉があります。

公にはされていませんが地元の方が利用している鄙びた浴場は歴史を感じさせる趣あるものでどちらかといえば温泉マニア向けの温泉です。

こちらの温泉は残念ながらこちらではご紹介できませんが紫尾温泉で地域の方と仲良くなればきっと皆さん喜んで教えてくださいますよ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/10/01 訪問

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