写真:浅井 みら野
地図を見るまず「上勝アートプロジェクト」とは、どのようなものなのでしょうか。国民文化祭という国民を対象にした文化活動の発表の場があり、毎年全国のどこかで開催されています。2007年の開催地は徳島県で、上勝町が取り組んだ制作が「上勝アートプロジェクト」でした。
その際、国内外より推薦公募で選ばれた芸術家の方が、上勝町を舞台に地元住民の方と共に野外アートづくりに取り組んだのです。現在もそのアート作品は残っており、見学することができます。特にインドネシアの芸術家エコ氏作「時の橋」では、住民の方の思い出などが共に展示され、地域に根付いた作品となっています。それぞれの作品には解説もあるので、作品に対する作家の熱意や想いに触れられますよ。
写真:浅井 みら野
地図を見る現在、見学可能なアート作品は6作品。町全体に分布しているので、移動は自動車、もしくは上勝有償ボランティアタクシーがおすすめです。道路にはアート作品名の看板が立っていますので、運転もしやすいですよ。道も川沿いや林間など様々な自然な景色が楽しめ、ドライブしながらアート作品巡りが楽しめます。
こちらの写真は、山に突如出現した巨大木造船。まるでノアの方舟のようですね。タイトルは「射手座造船所(いてざぞうせんじょ)」。日比野氏と住民の方が、山の中に造船所をつくったのです。制作で使用された木材などの材料は、上勝町の地域資源を活用しています。
写真:浅井 みら野
地図を見る「射手座造船所」は嬉しいことに乗船もできるんですよ(無料)。備え付けの階段を使い、デッキへ上ってみましょう。船首へ向かえば、見えてくるのは一面緑が広がる壮大な絶景です。目の前には木々が生い茂り、遠くには幾重にも重なる山々がまるで波のようですね。このまま森の海へ出発するのも素敵ではないでしょうか。
写真:浅井 みら野
地図を見る自然と見事に融和したアート作品をもう1つご紹介。写真右側の山腹に築かれたのは、曽我部氏と住民の方が大量の木を束にしてつくったステージ「もくもくもく」です。自然の材料を利用しているので、見事に周りの風景との調和がとれていますね。
ステージの上に上がれるだけでなく、下もくぐることができるんですよ。下はまるで木でできたジャングルジムのように入り組んだ構造で、探検家気分が味わえます。
写真:浅井 みら野
地図を見る晴れた日は、「もくもくもく」のステージ上が大平・堂平の棚田を一望できる絶景の展望台へ。山と棚田、そして民家が作り出す風景は、のどかな雰囲気が漂い、開放感が感じられますね。この少し先に行くと、“日本の棚田100選”に選ばれた樫原(かしはら)の棚田も見ることができますので、ぜひ訪れてみてください。
今回ご紹介した3作品の他にも、見応えある作品が4作品あります。作品に触れたり、上ったりすることができますが、雨の日は滑りやすかったりするので、十分気を付けてくださいね。農業が盛んなのんびりとした感じの上勝町ですが、そこに潜む巨大野外アートの数々。大自然とアートが調和した素敵な町ですよ。
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この記事を書いたナビゲーター
浅井 みら野
イタリア生まれ、ドイツ育ちの日本人です。まだまだ知られていないけど、魅力的な土地を世界、国内問わず紹介しています。ヨーロッパ、アメリカ方面が多いですが、呼ばれればどこへでも。冬はゲレンデに出没すること…
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