ワルザザートが隊商交易の中継地として栄えた頃、現地のハドゥ族が外敵からを身を守るために建設したのがアイト・ベン・ハドゥです。巨大な門と高い城壁に囲まれた街で、街の中は複雑に入り組んだ構造。塔には銃眼が設けられ難攻不落の城塞都市として知られていました。現在は数世帯のベルベル人が暮らす一方、観光地としても人気でホテルや土産物店もあります。
旅行者がアクセスする方法としては、マラケシュから発着するツアーに参加するのが一般的。個人手配で長距離バスに乗ったり、相乗りしてグランタクシーで行く人もいます。途中で標高4000メートルもあるアトラス山脈を越えるのですが、長時間に渡って急なカーブを走り続けるため酔う人が続出することも!乗り物に弱い人は酔い止め薬を飲んでおくと安心ですよ。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る街の中の住居は、赤土色の日干しレンガと粘土で造られています。とても分厚い壁で砂漠地帯の気温や乾燥にも耐えられる構造になっているため、街中でも日陰の部分や住居内は意外と涼しく過ごしやすいです。見た目にも似たような建物ばかりで、細い道や坂道が多く入り組んでいるので、初めて行く場合は現地のガイドさんに案内してもらうとスムーズに見学できます。
奥に進んで行くと、ベルベル人の女性が織った色とりどりの絨毯や、モロッコでよく見かける「ファティマの手」をモチーフとしたアクセサリーが売られています。路上アーティストもいて、あぶり出し画法で素敵なイラストを描いていたり、アイト・ベン・ハドゥのかわいいミニチュアオブジェを作っています。お土産を買いたい方はぜひチェックしてみて下さいね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るアイト・ベン・ハドゥの主要産業は映画のロケで、主な収入源が映画のロケ地使用料!というくらい大きな幅を占めています。荒野の中にただずむエキゾチックな城塞都市ということから、これまで数多くのハリウッド作品のロケ地として選ばれてきました。例えば古代アラビアやファンタジー作品の舞台としては、これ以上にないくらいピッタリな場所ですよね。
1962年制作の「アラビアのロレンス」から始まり、1999年には「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」、2000年には「グラディエーター」、2006年には女優の菊地凛子さんが出演したことでも話題となった「バベル」のロケが行われています。また近くにある映画博物館には「グラディエーター」のセットも保存されているので、一緒に周ってみるのもおすすめですよ。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る街の高台にそびえる塔は、かつて食糧貯蔵庫や見張り台として使用された「イグレム」。ここから周辺の様子が一望できるため、多くの観光客が登っていきます。街の入り口から塔までは歩いて約30分ほどですが、夏期の日中は麦わら帽子、サングラス、日焼け止めは必須です!また大きめサイズのミネラルウォーターを持って、こまめに水分補給をしておきましょう。
実はこの撮影場所のちょうど後ろに小さな穴があいており、そこからも街の全景が覗けるようになっています。有名なフォトスポットなので、すぐに見つけることができるでしょう。実はこちらL’Arc-en-Cielの曲「風の行方」のPVロケ地としても知られているため、聖地巡りに訪れるファンもいるのだとか。ラルクファンの方は忘れずに記念撮影してみて下さいね!
写真:成瀬 亜希子
地図を見る頂上からはアイト・ベン・ハドゥの周囲の全景を360度一望できます。荒涼とした赤土色の大地に、カスバの街並みが溶け込んでいるようにも見えますね。城塞都市の頂上というだけあって、かなり遠くのほうまで見渡せます。撮影する時は、普通に撮るだけではなくミニチュアやジオラマモードにしてみると雰囲気が変わっておもしろいですよ!
モロッコの世界遺産といえばマラケシュやフェズの旧市街が知られていますが、アイト・ベン・ハドゥほど規模の大きい要塞都市は滅多にないので一度は行ってみたいところです。またハリウッドの映画ファンやラルクファンにも見逃せないスポットとなっているので、モロッコに行く際はぜひツアーなどで参加してみて下さいね!
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(2025/2/13更新)
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