アルプスの銀嶺に映える黒の装い!美しく勇壮な国宝「松本城」

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アルプスの銀嶺に映える黒の装い!美しく勇壮な国宝「松本城」

アルプスの銀嶺に映える黒の装い!美しく勇壮な国宝「松本城」

更新日:2016/10/30 21:11

小笠原 隆のプロフィール写真 小笠原 隆 トラベルライター、キャンプ評論家、作家、海釣りアドバイザー

安土桃山時代〜江戸時代初期に建造された長野県松本市の「松本城」は、黒い下見板が特徴の平城で松本市民の誇りとなっています。

そして兵庫県にある白い容姿の姫路城が白鷺城と呼ばれていることから、松本市民は黒い容姿を持つ松本城をカラス城と呼んで慣れ親しんでいるのです。

この松本城も明治の版籍奉還で取り壊される運命だったのですが、天守だけは取り壊しを免れ、周囲の櫓も改修されて国宝に指定されました。

戦国時代の威容を誇り、後ろにアルプスの銀嶺を従えた天守閣

戦国時代の威容を誇り、後ろにアルプスの銀嶺を従えた天守閣

写真:小笠原 隆

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「松本城」は戦国の武将、石川数正が2代にわたって築城した5重6階の天守閣を持つ平城で国宝に指定されています。写真をじっくりとご覧いただけるとわかると思いますが、素晴らしい野面積みという工法で築き上げた石垣の上にある、武骨と言えるほどの天守閣は勇壮の一言に尽きます。そして天守閣の周りを守っている櫓群は、天守閣とは違って優美な姿をとどめております。

写真左から乾小天守、渡櫓とあり大天守閣は現代風に言えば6階建てのビルなわけです。天守閣に登る内部は戦国時代の平城の常として複雑で狭く急な階段となっていますので、途中休憩をしながらゆっくりと昇ってください。

天守としての現存はわずか2基!カラス城と白鷺城

天守としての現存はわずか2基!カラス城と白鷺城

写真:小笠原 隆

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「松本城」はそれ以前には深志城と言われ、島立貞光という小笠原氏の一族が築いた城でした。しかし1582年(天正10年)徳川家康が豊臣秀吉の命によって北条氏滅亡後に関東移封したことによって、石川数正も城主であった小笠原氏に代わってこの地に入り、城の名も「松本城」と改め、城郭の普請と城下町造りを始めました。

しかし数正の代に完成することなく、子の康長によって現在残る天守、のちに改修された天守群と呼ばれている美しく、複雑に連なる乾小天守・渡櫓など6つの櫓とが出来上ったのです。

美しい庭園で各種のイベントも

美しい庭園で各種のイベントも

写真:小笠原 隆

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松本城の美しい庭園では四季それぞれに色々なイベントが開催されています。春の本丸庭園ではライトアップされた咲き誇る桜を眺めながらお茶席での一服もよし、月見櫓で催される三曲、フルート、雅楽の演奏に酔いしれるのもよし、屋台の花見団子を楽しむのも一興です。

また、秋の紅葉も素晴らしいものです。堀の水面に映ったもみじの朱色と天守群の黒のコントラスト、遠くアルプスの銀嶺が素晴らしい景観を醸し出します。

そしてイベントの時には茶会も開催されます。張り巡らせた幔幕の中でちょっと気取ってお点前拝見などもうれしいもので、もちろん茶道の心得がなくてもとてもすがすがしい気分にしてくれるものです。

恨みによって傾いた松本城の天守!?

恨みによって傾いた松本城の天守!?

写真:小笠原 隆

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「松本城」にはおかしな伝説があります。百姓一揆の首謀者が磔刑にあった時、城の方をにらんで死んでいきそのため城はいっぺんに傾いたという伝説です。しかしこれは創作で明治時代になってから作られたもののようです。その実は軟弱な地盤の上に基礎工法として16本の天守台の下に埋め込まれた支持柱が老朽化したためと考えられています。天守の傾きは明治30年代に入ってからの大修復の結果、現存する天守に生まれ変わりましたが、伝説はどうもこの頃に噂されたものと考えられています。

静かな掘割に鉄砲の轟音がこだまする!

静かな掘割に鉄砲の轟音がこだまする!

写真:小笠原 隆

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松本城内の庭園では、毎年秋には松本城鉄砲隊による演武が行われ、各地に点在する鉄砲隊などが古式火縄銃を発射して轟音を発し、見る人達を戦国の世界へと導いてくれます。火縄銃の種類、鉄砲隊の装備品、射撃の時の所作などの実演も飽きることがありません。

そして秋には菊の花を外すこともできません。庭園では江戸時代から愛でられてきた菊の花を一堂に会した菊花展も開催されるのです。

全国一の美しさと複雑さを併せ持つ城

漆黒の下見板、白壁が映える大天守閣、乾小天守、渡櫓、辰巳附櫓、月見櫓、本丸、二の丸、そして堀が複雑に組み合わさった姿は全国一といっても過言ではなく、緑の芝の庭園に立ってそれらを眺めたとき日本の城の魅力を感じずにはいられない事でしょう。皆さまも是非その実感を味わってみてください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/10/10 訪問

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