写真:六三四
地図を見る島の玄関やすら浜港から海岸線を延びる道路を進むと大きな岩に手書きの温泉マーク。湯泊温泉へ向かう道中は野生のヤギに遭遇する事もしばしば。この道の最終地点が緑の芝生鮮やかな「湯泊温泉公園」です。キャンプ場としても利用出来る広々とした園内に入ると目に飛び込んでくるのが温泉成分で変色したガレ場(大小さまざまな石が散乱する礫地)に寄り添うように立つ小屋。そして小屋に近づくにつれ徐々に強くなる硫化水素臭。本土では見る事の出来ない不思議な光景に気持ちが昂ります。
写真:六三四
地図を見る俳優阿部寛さん主演の映画「テルマエロマエ」(2012年全国東宝系)で傷ついた兵士の傷を癒す為に作られた温泉療養地。映画をご覧になられた方は地熱を利用したオンドル小屋を覚えていらっしゃるかもしれません。「湯泊温泉公園」の白屋根小屋は敷毛布と地ならし用トンボが置かれているだけという何ともシンプルなもの。但し地面に手をあてると温かくあきらかに普通の場所とは違うパワーを感じる事が出来ます。テルマエ劇中での「小屋おっ立ててゴザ敷いたら(オンドルが)出来っぺ」というセリフを地で行くような施設の様に思わずニヤリとしてしまいます。
写真:六三四
地図を見る壁板や窓も特に無いシンプルな砂蒸し温泉小屋。小屋の中では中央に立てられた柱を境として明らかに違う地表の温度差を体感する事が出来ます。入口側はかなりの高温帯で体全身が熱気に包まれそこに立っているだけで汗が吹き出してきます。そしてその熱い砂地にはびっしりと真っ白な硫黄華の結晶。恐る恐る触れてみるとサラサラとしたパウダースノーのような湯の花。天然温泉が作り出す“雪”の姿に純粋な驚きと自然の力に感動を覚えること必至です。
写真:六三四
地図を見る砂蒸し温泉は管理者不在で無料利用できますが全てセルフ。自分で横になれる広さを5cm〜10cmほどの深さで堀り広げ、くぼ地を作り、毛布を敷きゴロン。指宿や別府の砂蒸し温泉とは異なり砂を上から掛けずに寝るだけですので服を着たままでも大丈夫。ジンワリと伝わってくる温かさが疲れを取り除いてくれるような感覚に包まれます。但し深めに掘るとかなり高温になりますので注意!自分にあった温度で砂蒸し温泉をお楽しみください。
写真:六三四
地図を見るこの砂蒸しを利用して何か出来ないか?悪石島コミューンという地域おこしの皆さんが試みたのが砂蒸し温泉ゆで卵。“温泉雪”の積もる高温地帯を15cmほど掘り、卵を入れ砂をかぶせる。砂蒸し温泉でのんびり寝転んでいる間にゆで卵は完成。卵のたんぱく質が凝固する温度は60℃〜70℃、黄味まで完全に固めるには80℃ほど必要と言われていますので砂地はかなりの高温であることがわかります。独特の風味あるゆで卵はかなり美味!但し砂からあげる際は相当熱くなっていますのでやけどにはご注意下さい。
十島村悪石島訪問の際は日本にココしかない砂蒸し温泉で日本最南端の天然砂蒸し温泉ゆで卵を是非ご体験あれ!
湯泊温泉公園
【住所】鹿児島県鹿児島郡十島村悪石島140(湯泊温泉)
湯泊温泉公園近くには男女別浴場と露天風呂を備えた湯泊温泉(島外利用者大人200円)や海岸沿いの岩場に自然湧出している海中温泉(無料)もあります。なお湯泊温泉は島の方々が当番制で清掃をされておりご好意で一般開放して下さっておりますのでご利用の際ゴミなどは各自必ずお持ち帰り頂けます事お願いいたします。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/3/19更新)
- 広告 -