チェンマイには田んぼの真ん中にあるフォーシーズンズや、一時期はマンダリンオリエンタル傘下だったこともあるダラデヴィチェンマイなど、現実から逃避できる素晴らしい高級リゾートホテルがあります。ただしどこも市街地から遠く、現実から離れる代わりに利便性は諦めなくてはなりません。
チェンマイの高級リゾートホテルの中で3本の指に入るアナンタラチェンマイリゾート&スパは、ナイトマーケットからわずか徒歩5分。素敵なレストランの多いピン川沿いに優美な姿で佇んでいます。賑やかな町の中でそこだけがまるで別世界といった雰囲気です。
外観はモダンな美術館のようですが、このホテルの本来の魅力は中に足を踏み入れてからわかります。
写真:吉田 彩緒莉
地図を見るロビーは天井までガラス張り。中央のオブジェを中心に庭園が広がります。近代的な外観とは相反するクラシカルな建物は旧イギリス領事館。1920年に建てられた歴史が感じられるコロニアル調の建物で、今はリノベーションされてホテルのダイニングになっています。ロビーのエントランスに立つと、この旧イギリス領事館の建物がまるで1枚の大きな絵画として映る仕組みです。
写真:吉田 彩緒莉
地図を見るロビーは半オープンエアー。チェックインは大きなソファーに案内され、ウェルカムドリンクをいただきながら行います。この素敵なロビーのソファーがあまりにも居心地がよく、1日の大半をここで過ごすゲストも多いのだとか。決して華美ではなく、「禅」の凛とした雰囲気が、リゾートにありがちな「だらけ感」を出さず、それでいて心地よい寛ぎを生み出しています。
市街地とは思えない瑞々しい緑の木々が配された庭園には小鳥が飛び交い、そのさえずりがBGMです。まさに究極のアーバンリゾートと言えるでしょう。
写真:吉田 彩緒莉
地図を見る建物の奥にはチェンマイのシンボル、ピン川が流れています。その流れに沿うように配されたプールはとてもシンプル。まるでピン川の支流のようにデザインされた長方形のラインで、プールの淵にはさり気なく蓮の花を浮かべ彩りを与えています。子供が遊ぶために造られたプールというよりは、大人が寛げるスタイリッシュなプールです。
60メートルの長さがあるので、本格的に泳ぎたい時も大満足。目の前のピン川の流れに浮いているような不思議な錯覚を楽しめます。
ちなみにプールスタッフもとても親切。バスタオルのセッティングをきちんとしてくれて、冷たい水も持ってきてくれます。…おっとここまでならよくある話。それだけでは終わらないのがアナンタラチェンマイリゾート&スパの凄い所です!
ゲストに部屋の番号を伺いがてら、自分の名前とプールエリアを担当する人間であることを自己紹介してくれるという徹底ぶり…いやはや恐れ入ります。なかなかここまでできるホテルはありません。
写真:吉田 彩緒莉
地図を見る毎日18:30から、旧イギリス領事館前の人工池でチェンマイ伝統舞踊が行われます。「キン」という弦楽器の調べに乗り、「ボーサン」と呼ばれる日本の和傘のような傘をかざして踊る姿はとても優美。どこか日本舞踊にも似た郷愁を感じさせます。
その踊りに合わせ、チェンマイに昔から伝わる紺色の作業着と傘をかぶったスタッフが、人工池に登場!蝋燭を一つ一つ丁寧に浮かべていき、これから始まるアナンタラチェンマイリゾート&スパでの華やかな夜を演出するのです。なんて美しい時間なんでしょう…これを非日常と言わずしてなんというのでしょう!
アナンタラチェンマイリゾート&スパで目にするものは一つ一つがアートであり、過ぎていくひと時はしなやかで美しく、もはや時間という概念がないかのようです。
北方のバラと讃えられるチェンマイ。古い城壁に囲まれた旧市街や、素朴な人たち、美味しい北タイ料理など魅力は書き尽くせません。
そんな素晴らしい町を旅先に選んだセンスのいいあなたにはこの素晴らしいリゾートでの滞在をお勧めしたい!
ちょっと値段がなー…とためらう人もいるでしょう。でも、同じランクの他の国のホテルにあてはめてみてください。決して高くはないはずです。
チェンマイの「粋」をすべて集め、洗練させたような「何か」がここには存在します。上質な滞在を探している方は、ぜひとも選択肢に入れてくださいね!
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この記事を書いたナビゲーター
吉田 彩緒莉
貧乏なのに、贅沢したい!そんな理由から日本よりホテルの価格が安いタイのホテルにはまり、タイのホテルをメインに記事を書くホテル専門家です。タイを含め海外で泊まったホテルは200軒以上。今も仕事で通いつづ…
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