写真:いなもと かおり
地図を見る比較的温暖な気候の伊豆半島に通年を通して楽しめる“スキー場”があります! 下田にある「田牛サンドスキー場」は、まるで海へダイブするような感覚を体感できる砂でできたスキー場。細かい砂や貝殻のかけら、鉱物などが強風によって吹き上げられ、作られた天然のアクティビティスポットなのです。ソリで滑るにはちょうど良い距離。近くでは有料でソリの貸し出しも行っていますよ。
ちなみに、たくさんの人が利用したらどんどん緩やかになるのではないか?と思いますが、心配ご無用。砂は高い位置まで吹き上げられては崩れ、吹き上げられては崩れを繰り返し、つねに傾斜30度を維持しています。
夏には遊泳と一緒にサンドスキーを楽しむ観光客が訪れますが、春秋や寒い冬季でも体がポカポカになるまで夢中になれる遊びスポットです。
写真:いなもと かおり
地図を見るサンドスキー場の真横には、太古の海底火山の名残を確認することができます。斜めに走る地層には、水の底を流れた土石流の地層や、吹き出し水によって急速に冷却され割れた溶岩などが見られます。
また斜めに走る地層のなかには、縦にのびる異質の岩脈も! これは、かつてのマグマの通り道で、現在も板状に残るそれを確認することができるのです。
写真:いなもと かおり
地図を見るサンドスキーのすぐ横には、自然が作り上げた洞窟もあります。「龍宮窟」と呼ばれる神秘の空洞は、長年による波の浸食によって完成した地球の芸術作品です!
数百万年前、海底火山の隆起によって現れた地層。そのなかでも弱い地層が削られ、次第に空洞が拡大していきました。さらに洞窟内の天井が崩落。直径50メートルの天窓からはあたたかい日差しが差し込み、そこには孤立したプライベート空間のできあがり。龍宮窟を上から覗く展望スペースは数カ所ありますが、なかには海食洞がハート形にみえるポイントもあるのですよ。とてもロマンチックですよね。
写真:いなもと かおり
地図を見る岩場のトンネルを下って、波が打ち寄せる洞窟内に降りてみましょう。実はココ、宮崎駿監督の『紅の豚』のワンシーンでモデルにもなったと推測されるスポット!
差し込んだ光にキラキラと揺らめくエメラルドグリーンの海、そして静かに響く波の音。ちょっとした隠れ家のような神秘的なビーチです。ちなみに、海水浴シーズンが終わった平日は比較的空いているので、独り占めしたい方はこの時期がおすすめです。
写真:いなもと かおり
地図を見るサンドスキー場のはじっこには、四角い穴の空いた岩をみることができます。実はこれ、江戸時代に利用された石切場の跡。ここで切り出された石は海で運ばれ東京へとやってきました。現在の皇居は、江戸時代に徳川家が居城とした江戸城のあった場所。今皇居で見る石垣は、江戸時代に伊豆半島の海岸沿いに点在する石切場より運ばれた石なのです!
歴史ロマンも満載ですね。サンドスキー場に佇む史跡スポット、こちらもお見逃しなく!
伊豆といえば、マリンスポーツも楽しめる温暖な地。観光スポットはいっぱいあるけど、混雑は避けたいし、どこに行けばいいか迷いますよね! そんな方には、海・砂浜・洞窟・史跡すべてが楽しめるスポット「田牛のサンドスキー場」、そして「龍宮窟」がおすすめです。
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この記事を書いたナビゲーター
いなもと かおり
年間120城をめぐる城マニア。國學院大學文学部史学科古代史専攻卒。小学生の時に古墳に目覚め、歴史の道へ。19歳の時に、会津若松城に一目惚れしてから城の虜となる。訪城数は700ほど。日本城郭検定1級、国…
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(2025/1/22更新)
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