写真:八岳木 流泉
地図を見る鞍馬と聞けば鞍馬天狗。大佛次郎の小説や、能の演目として知られるそちらです。鞍馬天狗の端緒は、京都の鞍馬から。鞍馬は源義経(牛若丸)が修行した地と伝わっており、その剣術の相手が、天狗であったと言うのです。そこから鞍馬と天狗が繋がるのですね。
鞍馬へ車で向かう際は、名神高速の「大津」インターで降りるルートと「京都東」インターで降りるルート、「京都南」インターで降りるルートの三種類が選択できます。
電車の場合は叡山電鉄「出町柳」駅が起点。そこから叡山鞍馬線に乗り、「鞍馬」駅で降ります。出町柳駅から鞍馬駅までは約30分。運賃は420円です。駅を降りると風趣な街並み。そこから鞍馬寺までは歩いて数分です。
なお、鞍馬駅を出たところには、顔だけの大天狗がドシンと鎮座しています。ここは絶好の写真スポット!忘れず一枚撮ってください!
写真:八岳木 流泉
地図を見る鞍馬寺は、先述の鞍馬山を尊崇する考えに立つお寺。そのため、参詣道入口からは、ずっと山道の登り坂となっています。山門から本殿金堂を通り、奥の院へ。さらに真っ直ぐ進むと、貴船神社へ抜けられる道程です。ハイキング気分で歩く人も多く、周年賑わい見せています。
写真:八岳木 流泉
地図を見る鞍馬寺の山門は、仁王門と呼ばれる見事なものです。門自体は明治末期に再建されていますが、一枚の扉(仁王門の左側)のみ、平安末期(寿永年間)のものだと伝わっています。
朱に塗られた材が等間隔に並ぶ匠の技。そこに下がる鞍馬寺の銘板。しばし見とれる構造です。この仁王門で俗世と浄界が分けられます。一歩踏み込めばそこは神聖な場所。愛山費と呼ばれる入山料300円を支払い、参拝へ向かいます。
本殿金堂までは九十九折りの山道。徒歩で片道30分ほどかかります。
少しラクをしたければ、山門近くの「山門」駅からケーブルカーに乗ると良いでしょう。そちらに乗ると山上の「多宝塔」駅に着きます。同駅から金堂までは約10分です。なお、ケーブルカーは片道200円。2分ほどの乗車時間です。
写真:八岳木 流泉
地図を見る鞍馬寺の山門から本殿金堂までは片道30分(徒歩の場合)。さらに奥の院まで行けば片道1時間で、往復2時間の参拝旅です。2時間の山道から帰ってくると、汗をかいたり、足腰がくたびれたり。そんな時におすすめなのが、鞍馬に湧き出る「くらま温泉」です。
京都に温泉?と思われがちですが、意外や京都に温泉は多いです。くらま温泉もそのうちの一つ、「峰麓(ほうろく)湯」という宿が、宿泊や立ち寄り入浴を受け付けています。
車の場合は大駐車場があり。電車の方は「鞍馬」駅から無料のシャトルバスが出ています。
写真:八岳木 流泉
地図を見る今回は立ち寄りでの利用を紹介します。浴室は、男女別の内湯と露天風呂。内湯は本館に、露天は別館に用意されています。立ち寄り入浴の時間は午前10時から午後9時まで。冬季は午後8時に露天風呂が閉まるため、注意してください。料金は、内湯、露天ともに入る場合はバスタオルや浴衣、休憩室の自由利用料込みで大人2500円。タオル等も付けず、露天風呂のみの利用であれば1000円です。
タイル張りの綺麗な内湯も良いですが、ここではやはり露天に入っておきたいところ。広めの湯舟は縁を木として、柔らかな肌触りが嬉しい限り。泉質は単純硫黄冷鉱泉。加温循環をしていますが、温泉らしい硫化水素の匂いは残っています。
素晴らしい眺めこそありませんが、山に包まれた静寂は魅力。参拝の際の汗も、足腰の疲れも、ホッと吐くため息とともに流れていきます。深い木々を見ていると、天狗が出てきそうな鞍馬の山あいです。
天狗の面に迎えられ、義経に関わる古寺を散策。そして最後にいで湯でホッコリ。京都府鞍馬の小さな範囲で、一日費やす憩いの旅です。くらま温泉では、露天風呂にもロッカーやシャワー、石鹸が用意されています。手ぶらで気軽に湯けむり慕情。鞍馬の旅はこのコースで決まりです!
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この記事を書いたナビゲーター
八岳木 流泉
横浜生まれ、横浜育ち。それでも幼少期から山や渓流での遊びに傾注してきました。現在は、温泉に関する新聞連載やCATV出演を行っております。温泉をはじめ、登山に散歩、海外旅行など、幅広い旅程を紹介し、旅の…
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(2025/2/10更新)
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