豪壮な町家が国宝犬山城へ続く城下町、犬山本町通り界隈を歩く

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豪壮な町家が国宝犬山城へ続く城下町、犬山本町通り界隈を歩く

豪壮な町家が国宝犬山城へ続く城下町、犬山本町通り界隈を歩く

更新日:2017/05/30 18:12

Mizuki Yoshiのプロフィール写真 Mizuki Yoshi 歴史街道トレッカー、伝統の「ワザ」案内人、日本クルーズ&フェリー学会員

織田信長の叔父信康が1537年築城した犬山城は、5つの現存国宝天守閣で最古の名城です。犬山は江戸時代、尾張藩家老成瀬家の所領として発展しました。今も豪壮な町家が残るのが本町通り。犬山観光の宝庫として、串焼きグルメも満載して、犬山城まで続きます。そんな犬山本町通りには、ちょっと寄ってみたい観光スポットが目白押し。本町通りの約700m散策と犬山城登城まで、犬山観光必見のスポットをご紹介します。

「どんでん館」の車山(やま)は犬山繁栄の象徴

「どんでん館」の車山(やま)は犬山繁栄の象徴

写真:Mizuki Yoshi

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名古屋から名古屋鉄道で約30分の犬山駅から西へ徒歩7〜8分で、今回ご紹介する本町通り交差点。東北角は豪壮な町家の真野家がその奥行きの深さを見せて建っています(非公開)。

「どんでん館」の車山(やま)は犬山繁栄の象徴

写真:Mizuki Yoshi

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ここから犬山城がそびえる北方向かって歩くとすぐに現れるのが「どんでん館」。4月桜満開の犬山城の針綱神社前に並ぶ13輌の犬山祭車山(やま)の内、4輌の車山を見ることができるのです。入場料は¥100、13輌もの車山を作り上げた犬山繁栄の背景を知ることができます。365個の提灯(写真)がついた宵の車山に灯りがともる様子も見れますよ。

「どんでん館」の車山(やま)は犬山繁栄の象徴

写真:Mizuki Yoshi

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車山は今作れば「一輌数千万円は必要」といわれるほど、造作、彫刻、大幕、からくりなどに贅を尽くしたもの。そんな富の蓄積がどうやってできたのか、どんでん館では親切に教えてくれます。富の源泉は、犬山城の北側を流れる木曽川にありました。初代尾張藩主徳川義直の婚儀にあたり、花嫁春姫の化粧料として家康が、品質のよい木材産地の木曽を義直に与えたのです。物資の流通路であった木曽川が犬山に富をもたらすことになります。
1) 海産物を木曽川で海からさかのぼり運び、犬山で手広く販売し蓄財した
2) 木曽から木材を運ぶ木曽節で有名な命知らずの「中乗りさん」たちが、犬山でいかだから降り、大金を犬山で使った
3) いかだからバラけた木材を拾い売る権利を持った商人が大儲けしたことなど、です。

まさに「富のしるし」、旧磯部邸のまあるい屋根を見上げてみよ!

まさに「富のしるし」、旧磯部邸のまあるい屋根を見上げてみよ!

写真:Mizuki Yoshi

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「どんでん館」から50m程歩くと、旧磯部邸。入場無料です。外から屋根を見上げてください。大屋根が丸いのです。丸くする必要性や意味はなく、大金をかけて丸い屋根を作ったのです。現在、犬山では丸屋根は旧磯部邸の一軒のみ。そんな丸屋根で豪壮さを誇った町家ですが、間口が広いと税金が高くなるため、間口を狭くしたそうです。

まさに「富のしるし」、旧磯部邸のまあるい屋根を見上げてみよ!

写真:Mizuki Yoshi

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奥に入ると、弁柄(べんがら)の赤い壁が上から下まで長く続く廊下があります。黒白からカラーの世界が出現します。「べんがら」の語源は「ベンガル」。べんがらは酸化鉄の赤色です。昔は、インド「ベンガル産」の材料を輸入しました。

まさに「富のしるし」、旧磯部邸のまあるい屋根を見上げてみよ!

写真:Mizuki Yoshi

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旧磯部邸は奥に蔵が2棟。本町通りを代表する豪商の家に立ち寄ってみてはいかがでしょう。間口はわずか三間ほど、一歩入ると間口の10倍もあろうかという奥行きに驚かされることでしょう。京都にあるような町家です。磯部家は、かつて犬山城下町に数軒あった呉服商の雄です。写真は玄関から半分位入ったところから奥の蔵を見通したところ。

犬山の城下町が見渡せるジオラマが凄い

犬山の城下町が見渡せるジオラマが凄い

写真:Mizuki Yoshi

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町家、グルメ、アイスクリーム、豆や、各種串焼き、みやげ物店などが軒を連ねる本町通りですが、それらの要素を懐かしい雰囲気と共に楽しめるのが昭和横丁です。

犬山の城下町が見渡せるジオラマが凄い

写真:Mizuki Yoshi

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町家のような狭い間口から入場するとミニ・アーケード街の風情。昼でも黄昏時の飲み屋街のような雰囲気に生ビールなどいかがでしょう。

犬山の城下町が見渡せるジオラマが凄い

写真:Mizuki Yoshi

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本町通りをさらに歩くと、犬山城のふもと針綱神社近くにあるのが「城とまちミュージアム(入場料¥100)」。ここのジオラマを見ると往時の城下町が一望でき、本町通り沿いの町家は奥に1〜2棟の蔵を持っていたことが分かります。17世紀前半から続く犬山祭の車山が針綱神社へ巡行する様子を描いています。

現在の本町通りが、江戸時代と共通する部分が多いのに驚くことでしょう。尾張藩の家老職を務めた歴代犬山城城主成瀬家の歴史や、信長、秀吉、家康に関わる戦場絵、成瀬家が江戸、名古屋で収集した膨大な古地図や資料の一部を見る事ができます。尾張徳川家殿様あるところに必ず居た成瀬家は、多くを江戸か名古屋に居て、犬山は殆ど留守にしていました。

名城国宝犬山城、名古屋まで見渡せる見晴らしは360度絶景!

名城国宝犬山城、名古屋まで見渡せる見晴らしは360度絶景!

写真:Mizuki Yoshi

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本町通りの中ほどから犬山城がくっきり山頂に浮かぶ姿が見えます。江戸時代には本丸、二之丸など多数の建物がありましたが、明治期に天守閣以外、取り壊されました。4階建の天守閣は、ところどころ垂直にも近い階段を登ります。正に「登城」です。

名城国宝犬山城、名古屋まで見渡せる見晴らしは360度絶景!

写真:Mizuki Yoshi

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「小牧・長久手の戦い(1584年)」では秀吉が犬山城に入場し、小牧山(写真中央の小山)に陣取った家康とにらみ合いながら我慢比べします。その小牧山は天守閣からほぼ南にはっきりと望め、小牧山の後方に名古屋駅の高層ビル群が林立するのが見えます。

名城国宝犬山城、名古屋まで見渡せる見晴らしは360度絶景!

写真:Mizuki Yoshi

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天守では外側を一周できるので、絶景を堪能してみてください。四方を見渡せる犬山城は、関ケ原の戦いの前哨戦になった要衝地。美濃(ぎふ)から尾張(なごや)までの絶景を見れば、それも納得できるでしょう。

ランチのおススメは「本町茶寮のミニ田楽定食」

ランチのおススメは「本町茶寮のミニ田楽定食」

写真:Mizuki Yoshi

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串焼きの町をアピールする犬山では、食べ歩きが魅力。串焼きもちゃんとしたランチも、という方におススメするのが、本町通り中ほどにある本町茶寮(ほんまちさりょう)さん。

ランチのおススメは「本町茶寮のミニ田楽定食」

写真:Mizuki Yoshi

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ミニ田楽定食(¥650)は、田楽2本に菜飯、お吸い物がつきます。田楽が5本ついた本格派向けの「炙り田楽定食(¥1,100)」もあります。田楽は1本¥100で追加できるのが魅力。

ランチのおススメは「本町茶寮のミニ田楽定食」

写真:Mizuki Yoshi

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本町茶寮さんの建物は、築100年以上の旧呉服商。旧磯部邸にも負けない町家の風情と小粋な中庭(写真)も楽しめます。ランチの他、抹茶、スィーツ、ドリンク類などをカウンター席、テーブル席、座敷席で、人数や目的に合わせて時間を過ごせます。

おわりに、

犬山本町通りは、豪壮な町家、小粋な城下町の江戸情緒を楽しめます。犬山城の北側を流れる清流木曽川は、その美しい岩の風景から、かつて日本ライン下りが行われたほどの絶景が続きます。

「城とまちミュージアム」は、向かいにある「からくりミュージアム」と共通で入場料¥100でお得です。犬山城と「どんでん館」を含め4カ所入場でお得な「犬山城下町周遊券」や、犬山城と有楽苑が組み合わされたチケットもあるので、歩き方によって検討されることをおススメします。木曽川の流れに育まれた犬山城下町本町通りを散策する旅をしてみてはいかがでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/10/11−2016/10/17 訪問

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