ご利益だけじゃない!香川県観音寺「銭形砂絵」は謎の芸術作品

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ご利益だけじゃない!香川県観音寺「銭形砂絵」は謎の芸術作品

ご利益だけじゃない!香川県観音寺「銭形砂絵」は謎の芸術作品

更新日:2017/03/04 19:05

今村 裕紀のプロフィール写真 今村 裕紀 旅先案内人

香川県観音寺市にある、寛永通宝 を模した巨大な砂絵「銭形砂絵」。それは真っ白な有明浜に描かれた、と言うよりも、砂に刻まれ、砂に掘り込まれた白砂のオブジェです。このオブジェは江戸時代に一夜にして作られたとも、また、この銭形をみたものは長生きをして、お金に不自由しないとも伝えられています。そうした、ちょっと謎めいた「銭形砂絵」を周辺のスポットとそのエピソードともにご紹介します。

「観音寺」駅から「琴弾公園」へ

「観音寺」駅から「琴弾公園」へ

写真:今村 裕紀

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JR予讃線「観音寺(かんおんじ)」駅から「銭形砂絵」がある「琴弾(ことひき)公園」を目指します。駅を出てすぐの一の谷川にかかる大正橋の欄干に、さっそく寛永通宝が現れます。途中、歩道のマンホールのふたも、もちろん、寛永通宝です。寛永通宝は、まさに、この街のシンボルです。

JR「観音寺」駅から「琴弾公園」への行き方は―
車やタクシーですと5分ほどです。
バスですと、どこでも乗り降り自由な「のりあいバス」があり、これも5分ほどですが、1日4本と本数が多くありません。
徒歩ですと、写真のこの広い通りを進んで2度だけ曲がり、財田川に架かる三架橋を渡れば到着です。20分〜30分程です。途中、柳街通りの歩道の両側に「自然への回帰・春夏秋冬」の石のアートが迎えてくれます。

「銭形展望台」への行き方は?

「銭形展望台」への行き方は?

写真:今村 裕紀

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「銭形砂絵」は、高台からでないとその姿を望むことが出来ません。「琴弾公園」から目指すところは「琴弾八幡宮」の本殿を頂きに配した「琴弾山」山頂から少し下ったところにある「銭形展望台」です。

車で行く場合は一方通行のドライブウェイがありますが、歩いて行く場合、アプローチはふたつあります。「山口の井戸」近くの遊歩道がありますが、今回は「琴平八幡宮」を経由するアプローチをご案内します。

写真の「琴弾八幡宮」の鳥居をくぐり、その奥に続く381段の階段を登ります。段数を聞いて腰が引ける方がいらっしゃるかもしれませんが、階段は緩やかなのです。「琴弾八幡宮」を経由するアプローチは、その分、時間はかかりますが、こちらの方が楽です。ゆっくり歩いて20分ほどです。下りに「山口の井戸」に到る遊歩道を利用することをお勧めします。

滝沢馬琴の作品の舞台にも、また、四股名の由来にもなっている「琴弾八幡宮」へ

滝沢馬琴の作品の舞台にも、また、四股名の由来にもなっている「琴弾八幡宮」へ

写真:今村 裕紀

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381段の階段を登りきると、「琴弾八幡宮」の本殿が現れます。この神社は古くから全国に名を馳せていて、滝沢馬琴の「椿説弓張月」前篇12回目の舞台がこの「琴弾八幡宮」です。

また、この神社の由来がちょっと素敵です。神社の縁起によれば―
嵐の後に海岸に一艘の船が現れ、船中から琴の音が聞こえ、「われは、八幡菩薩なり」と言うと、ある上人が、それは信じ難い、と答えたところ、これまで海水を湛えていた海が竹林に、砂浜が松林に変じた。この奇瑞の霊験に驚いた人々が、この琴の主を船とともに山上に曳き上げて、神殿を建てて「琴弾八幡宮」として祀ったとされています。
琴を祭神とすることから技芸や勝利の神として参拝されています。

もうひとつ―相撲の佐渡ヶ嶽部屋所属の力士の四股名に「琴」という1字が頭に付いています。これは11代佐渡ヶ嶽の故郷が観音寺市で、この「琴弾八幡宮」に由来しています。琴奨菊とか、琴欧州とか。さらに琴は「今に王になる」という字であると部屋では伝えられています。

さて、本殿の左側を過ごして進み、少し下れば、「銭形展望台」に到着です。

展望台からの「銭形砂絵」その比類なき芸術作品

展望台からの「銭形砂絵」その比類なき芸術作品

写真:今村 裕紀

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「銭形展望台」から望んだ「銭形砂絵」です。縦122m、横90m、周囲345mの楕円形で、展望台から見ると真円に見える 寛永通宝です。
この「銭形砂絵」は、寛永10年(1633)、高松藩主の生駒高俊侯が領内を巡視することになった折、土地の人々が歓迎の気持ちを現わすため、急遽白砂に鍬を入れ一夜にして作りあげて藩主に捧げた、と伝えられています。地元の観光パンフレットなどにもそう記載されています。ところで、この文章の前には必ず「一般には」という言葉が付いています。つまり「一般には〜そういうことになっている」ということなのです。

しかしながら、寛永通宝が鋳造されたのが寛永13年(1636年)からであることや、高俊が巡視した事実もないことから、この説には矛盾があり、その他にも諸説ありますが、実際のところは定かではありません。つまり、よくわからないのです。いつ、誰が、何のために、どうやって作ったのかは、不明なのです。まさに日本のミステリィ・サークルなのです!

この銭形を見れば、お金に不自由はしないと言われていますが、それはそれとして、高台から白砂に描かれた、というよりも砂に刻まれた、ひとつの作品として、この「銭形砂絵」を鑑賞してみてはいかがですか?松林、白浜、瀬戸内の海、それらの額に嵌め込まれた白砂の 寛永通宝。屋外で恒常的に鑑賞出来る、日本で比類のない砂の芸術作品ではないですか!

銭形の砂地のそばに降りてみる

銭形の砂地のそばに降りてみる

写真:今村 裕紀

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「銭形砂絵」は、有明浜に描かれた「砂絵」です。
「展望台」から望まれた鮮やかな砂絵のすぐそばに降り立ってみれば、当然のことながら、何を表しているのかわからない隆起を認めるに過ぎません。もちろん、砂絵内は立ち入り禁止です。

砂絵は、春と秋の年二回、また、台風や大雨でかたちに影響が出た場合など、市民総出で整備、補修がなされています。深さ1.5mの砂絵のなかに入って行われる、春秋定期「銭形砂ざらえ」は、だれでも参加出来ます。そこには、代々伝わる秘伝のスキルがありそうですね。

銭形の砂地のそばに降りてみる

提供元:香川県観光協会

http://www.my-kagawa.jp/photo?sortType=access&keyw…

なお、砂絵は一年を通じて毎日、日没から22時まで緑色にライトアップされて、昼とはまた違った幻想的な姿を見せます。

最後に

「琴弾公園」内には、道の駅「ことひき」として、「郷土資料館」や 寛永通宝 にちなんで、世界各地のコインや紙幣を展示した「世界のコイン館」があります。コイン、紙幣に興味を持たれた方は、ぜひ覗いて見て下さい。

ここでおすすめしたいのは、その建物のすぐ隣にある、“CAFE & FOOD 「集Shu」”のランチです。1,000円に満たない値段で、質、量とも大満足の内容です。数に限りがありますのでお気をつけて下さい。コンクリート打ちっぱなしの店内の、さりげなく意匠を凝らした照明もまた雰囲気があって素敵です。ここは、おすすめです!

観音寺の駅から「琴弾公園」までゆっくり歩き、階段を登り、「琴弾八幡宮」で手を合わせてから、砂絵を鑑賞。帰りはクオリティの高いランチ。こんな1日を過ごしてみませんか?

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/08 訪問

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