三室戸寺は西国観音霊場十番の札所で、本山修験宗の別格本山です。 約1200年前(宝亀元年)、光仁天皇の勅願により、三室戸寺の奥、岩淵より出現された千手観音菩薩を御本尊として創建されました。
三室戸山の山腹に広がる約五千坪もの広大な敷地には、ツツジやアジサイ、また本堂前の鉢にはハスが植えられ、参詣者の目を楽しませてくれます。とにかく庭園が広く、また緩やかに坂道を上っていくため日頃の運動不足解消にはもってこいです。花や木々を見ながらゆったり散策しましょう!
本堂への階段を上る手前の右手に、石庭と池泉回遊式庭園があります。丁寧に手入れされた庭園にはモミジやカエデ、イチョウなどがバランスよく配置され木々が色づく季節は一段と見事です。
三室戸寺は古来より紅葉の名所として有名で、西行法師が「暮はつる秋のかたみにしばしみん紅葉ちらす三室戸の山」と紅葉の美を詠んだ詩があります。
また江戸時代に入っても「宇治十二景」のひとつに数えられるなど古くから親しまれている紅葉の名所でしたが、現在では花の時期に比べると秋の来訪者は比較的少なく、穴場的な紅葉スポットとしてゆっくりと紅葉を楽しんで頂けるのもお勧めの点です。
木々の大きさが歴史を物語っているのでしょうか。三重塔にも負けない立派なモミジが境内奥に鎮座しています。
全高16mの三重塔は、もともとは江戸時代に兵庫県佐用町の高蔵寺(こうぞうじ)に造られたものを近年になり移築されたもの。大日如来が安置されています。京都府指定文化財でもある三重塔の瓦や梁の力強さを感じながら、それに負けない立派なモミジも圧巻です!
「本堂」(京都府指定文化財)は、江戸時代、1814年に建立された重層入母屋造の重厚な造り。千手観音立像、脇侍は釈迦如来像(重文)、毘沙門天像(重文)が安置されています。
そして本堂お参りの際は、有難いもの探しをしてみてください。例えば「勝運祈願の宝勝牛」。この牛がくわえている牛玉の観音様に触れると勝運に恵まれると言われています。また隣には横綱若乃花・貴乃花の勝運祈願の手形があり、祈願の直後に若乃花関が優勝を果たしたそうでご利益には定評があります。その他、なでるとお金のかえる「龍頭」や御影石の狛兎など。この狛兎が抱える丸い石の中には卵型の玉があり、それを上手く立てることができれば願いが叶うと言われていますので、ぜひチャレンジしてみて下さいね。
「花の寺」のイメージが強い三室戸寺ですが、紅葉の時期も大変素晴らしいのが少しでもお分かり頂けましたでしょうか。アジサイやツツジの開花時期よりは訪問者も少なく、ゆったりと散策できるのもお勧めのポイントです。三室戸寺からは京阪三室戸駅から徒歩約15分。平等院鳳凰堂からは徒歩30分程度ですので、ハイキング気分で合わせて訪問されるのもいいかもしれません。
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