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地図を見る京都・洛北の鞍馬街道沿いにある「白龍園」は長らく一般に公開されることのなかった庭園。そのため地元民も「ここに何かがあるけど詳しくは知らない」という人が多く、ベールに包まれてきた場所でもあったのです。
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地図を見るそんな「白龍園」が2012年秋、1日100人という限定条件付きではじめて一般公開され、その見事な庭園美が大きく話題に!お寺でもなく、神社でもない「白龍園」は京都市内に本社を置く子供服メーカーの青野株式会社が所有する庭園。創業者である青野正一氏によって約50年前に開かれた後、山の整地、石組み、あずまやの建設などすべて社員家族で手がけられたという素晴らしい日本庭園だったのです。
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地図を見るこの「白龍園」、紅葉スポットとしてオススメしていますが、実は四季を通じて素晴らしい庭園。その証拠に秋だけではもったいないという声にこたえ、2013年からは春も特別公開がはじまりました。
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地図を見る紅葉だけでなく桜や新緑、花も見事な「白龍園」なのですが、あえて注目してほしいポイントは「苔」です。「えっ?ここ歩いても大丈夫?」と思えるような見事な苔に包まれた石段・石畳を歩けます。当然苔を踏んではいけませんが、普通に歩いていても危うく踏んでいまいそうなボリュームの苔で、京都の庭園でも間違いなくトップクラス!
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地図を見る1日100人限定の公開というのはこの素晴らしい苔を護る為なのだろうということは容易に推測できます。無尽蔵に押し寄せる観光客が苔を踏んでしまったら庭園が台無しになってしまいますからね。庭園内には数人の庭師の方がいて、常に忙しくお手入れをされています。やはりここまで行き届いていないと、このレベルの庭園は維持できないのでしょう。
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地図を見る庭園内は5つのあずまやが点在しています。それぞれ趣の異なる景色を楽しめるように配置されていて、ぜひすべてのあずまやをまわってその景色を堪能してみてください。もちろんあずまやも手作りで作られたもの。手作りならではの侘びた風情がなんとも言えない趣を醸し出していて、庭園の風景に溶け込んでいます。
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地図を見るまた、あずまや以外にも野点傘と床几台も設置されていて、心憎い演出。お抹茶でも一服いただきたい気分にはなりますが、園内は飲食禁止なのでここはガマンガマン。
とにかく観光客で溢れかえることはないので、ゆっくりと時間を過ごしてみましょう。紅葉はほとばしる血潮のように真紅だと評判で、見頃は京都市内と同じく、11月下旬頃です。
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地図を見る白龍園内には案内人もいらっしゃいます。その方に聞いたところ、オススメの紅葉ビューポイントは少し高台にあるあずまやの「福寿亭」からの眺めだそう。
眺望がきく福寿亭からは目の前に燃えるような紅葉が。そして前方の山々の紅葉も楽しめます。そして福寿亭の奥に実は階段があり、さらにもう一段高台からも眺めることができるのでぜひこちらからも眺めてみてください。
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地図を見る他にも白龍園にはその名前の由来となった「白髭大神」と「八大龍王」とを祀るお社があります。商売繁盛と不老長寿にご利益があるとされていますのでご参拝をしておきましょう。なお、お社は撮影禁止エリアです。それ以外の場所では撮影等自由ですが、一脚・三脚の使用は禁止となっています。美しい庭園の維持の為、ルールには従うようにしましょう。
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地図を見るまた、白龍園の道路を挟んだ真向いには古民家を改造した休憩処の河花荘があります。じっくり白龍園を楽しんだ後はこちらでお抹茶などがオススメ。炭の入った囲炉裏を囲みながらほっと一息がつけます。
さて、ここから先は結構重要です。この白龍園に行くためにまず必要なのは観覧券。叡山電鉄出町柳駅で当日券のみ発売、白龍園では買えませんので要注意です。観覧券は9:00〜11:30の時間帯で発売、100人の枠が売切れ次第発売終了。
なお観覧券は2種類あり、通常の「白龍園特別観覧券1,600円(10月は1,300円)」と叡山電車1日乗車券のついた「白龍園特別観覧きっぷ2,300円(10月は2,000円)」があります。現地には駐車場がなく結局電車で向かう事になるので後者を購入しましょう。若干ですが割安です。
アクセスは叡山電鉄鞍馬線の「二ノ瀬」駅で下車、徒歩で白龍園へ。観覧券購入時に地図を貰えますし、道標もありますので迷うことはないでしょう。
2018年度の観覧期間は10月13日(土)〜12月2日(日)。観覧時間は10:00〜12:30で受付は12:00まで。雨天・荒天の場合は休園となりますのでご注意。
白龍園は年々メディア露出が増えており、1日100人という狭き門にたどり着くのはなかなか至難の技かもしれません。一部、事前予約の特別観覧も始まっていますのでご興味があれば下段のMEMO欄から公式ホームページをご覧ください。あなたが至福の空間、白龍園に無事辿り着けますように・・・。
<白龍園の基本情報>
住所:京都市左京区鞍馬二ノ瀬町106
アクセス:上記参照
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この記事を書いたナビゲーター
bow
京都生まれ、京都育ちの生粋の京都人です。仕事で全国を飛び回り、京都の良さを再認識したため、京都の観光に携わる仕事をしています。全国を旅した経験と、観光業界に生きる人間としての視点、更には京都人ならでは…
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