期間限定!息を呑む美しさの紅葉ライトアップ 京都「青蓮院大日堂」

期間限定!息を呑む美しさの紅葉ライトアップ 京都「青蓮院大日堂」

更新日:2016/11/04 13:56

木村 優光のプロフィール写真 木村 優光 和風景写真家、夜景愛好家
「青蓮院」は京都市東山区に位置する寺院で、東山の麓側に位置する「青蓮院門跡」が「本院」に対し、東山山頂側に位置する「青蓮院将軍塚」が飛び地です。今回は晩秋の時期に「青蓮院将軍塚」で行われる、期間限定の紅葉ライトアップを紹介します。同時に境内の展望台からは京都市街の夜景も一望!「青蓮院将軍塚」は夜間閉山のため、普段見ることができない夜景と共に、ライトアップされた紅葉庭園をゆっくりと歩いてみよう!

東山山頂公園の北側にこじんまりと佇む「青蓮院将軍塚」の山門

東山山頂公園の北側にこじんまりと佇む「青蓮院将軍塚」の山門

写真:木村 優光

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国道1号線から東山ドライブウェイへ入り、東山山頂方面へ走ること10分、東山山頂公園の駐車場に到達しますが、「青蓮院将軍塚」へはさらに1分ほど進む必要があります。山門が見えてきたら境内入口になりますので、山門の左脇の車道を通って駐車場に車を停めましょう。

駐車場から本堂までは徒歩ですぐ、本堂横の受付にて拝観料を払い、境内へ足を踏み入れてみましょう。写真でもお気づきでしょうが、山門をくぐる手前からでも、真っ赤な紅葉が貴方を迎え入れてくれます!

この「青蓮院将軍塚」の境内には正真正銘の「将軍塚」があり、直径20m、高さ2mの大きさは迫力満点!山門手前の東山山頂公園には夜景を見ることができる広場がありますが、ここは「将軍塚」と呼ばれる夜景スポットであって、「青蓮院将軍塚」の境内にある塚が、本当の「将軍塚」であることを知っている人は意外と少ないです。

境内散策路には真っ赤な紅葉の木がたくさん植えられている!

境内散策路には真っ赤な紅葉の木がたくさん植えられている!

写真:木村 優光

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さっそく庭園へ入ってみましょう。境内西側には、綺麗に手入れされた回遊式泉水庭園が広がっているため、和の空間に迷い込んだかのような錯覚にとらわれます。途中、ウッドデッキ風の回廊もありますが、不思議なことに、そんなエリアも和の雰囲気を漂わせてくれます。

庭園内は真っ赤な紅葉の木が非常に多く、見応えあり!こんな素晴らしい庭園はゆっくり歩いて回るのがベスト!途中にはベンチや東屋もあり、座りながら紅葉観賞もOK!また回廊脇の苔の上に真っ赤に彩る敷紅葉は、カラーコントラストにより目が覚めるような感覚に!

この「青蓮院将軍塚」ですが、麓の「青蓮院門跡」のほうが名が知れていることと、交通の便があまり良くないことから、混雑する京都市内の中に位置しながら、比較的穴場な紅葉スポットです。人ごみの中での紅葉観賞にうんざりという方は、「青蓮院将軍塚」をオススメします。

展望台から見た境内は燃えるような庭園が印象的!

展望台から見た境内は燃えるような庭園が印象的!

写真:木村 優光

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太陽が沈むころを見計らって、境内の西側にある展望台に上ってみましょう。回廊庭園の隅から展望台へアクセスできる鉄骨製の階段がありますので、いざ展望台へ!最上部までは結構な高低差がありますので、ゆっくり上がりましょう。

展望台最上部に上ってみると、観客席のような造りのベンチがたくさん並んでいて、その先では京都市街の夜景を見下ろすことができます。しかし夜景を見るのであれば、本堂裏の「将軍塚青蓮殿の大舞台」をオススメします。

今度は京都市街を背にすると、真下に境内の様子を見ることができます。紅葉のある庭園周辺はライトアップが施されていますので、その様子を展望台から見下ろすことができます。真っ赤な紅葉がライトアップされた様子は、まるで紅の海を真下に見ているかのよう!素晴らしい眺めに声を失います。

「将軍塚青蓮殿の大舞台」からは古都らしい落ち着いた夜景が!

「将軍塚青蓮殿の大舞台」からは古都らしい落ち着いた夜景が!

写真:木村 優光

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上で少しだけ触れた京都市街の夜景ですが、境内で一番よく見えるポイントとしては本堂の裏!こちらにも立派で広々とした展望台があり、その名称は「将軍塚青蓮殿の大舞台」!視界の先には大きく広がる京都市街の街並みを見下ろすことができます。

見える方角が西を含めた方角ですので、日没30分後は京都の街並みに降り注ぐトワイライトシャワーを見ることができます。雲が一切ない日も素晴らしいですが、写真のように薄雲が出ているときは、遥か彼方の空が茜色に染まり、手前の京都市街の上空が藍色の織物を纏ったかのようになります。非常に趣のある京都らしい夕景は一見の価値あり!

よく見ると、白い蝋燭のようなライトアップされた建物が見えますが、これこそ京都タワー!「青蓮院将軍塚」から見ると意外と小さいことに気が付きます。そして高い建物が非常に少ない京都の街並みのため、光量はそれほど多いと感じないでしょうけれど、古都らしい落ち着いた夜景が貴方を包み込んでくれます。

夜の境内に浮かび上がる枯山水庭園と紅葉ライトアップ

夜の境内に浮かび上がる枯山水庭園と紅葉ライトアップ

写真:木村 優光

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空が完全に真っ暗になりましたら、展望台を離れ、庭園の紅葉ライトアップを見に行きましょう。回廊沿いには所々に照明が設置され、真っ赤な紅葉が昼間の様子とは打って変わって燃えるような姿に!

一番きれいにライトアップされている箇所といえば、枯山水庭園があるあたり!背景の真っ赤な紅葉がライトアップされ、それに釣られるかのように枯山水庭園も綺麗にライトアップされます。その様子は夜の和庭園!非常に綺麗な様子を見ることができます。

昼間には比較的多くの方が訪問していた「青蓮院将軍塚」ですが、夜ともなれば気温と同時に訪問する人も下降気味に!暖かい格好で人が少ないライトアップされた紅葉庭園を存分に観賞しましょう。写真を撮る方でも人がほとんどいないため、ゆっくりと好きなアングルを狙うことができます。

期間限定以外でも拝観可能な「青蓮院将軍塚」

今回は晩秋の時期に開催される、「青蓮院将軍塚」の期間限定イベントの紹介をしましたが、昼間のみであれば通常拝観することができます。穴場なうえ、普段はほとんど人が訪問することがないため、京都の風情をゆっくり味わうには最高の寺院!オフシーズンに訪問しても、味のある境内を楽しむことができます。(2016年の開催期間は、10月28日(金)〜12月4日(日)です。)


そして、「青蓮院将軍塚」手前100mには「将軍塚」と称される夜景スポットの東山展望台があるため、夜間は京都市街の夜景を楽しむことができます。市営展望台の駐車場は広いため、夜景目当てで集まる人が多い週末以外は、それほど混み合うことはありません。せっかくここまで訪問したのですから、京都市街の夜景も見て帰ることをオススメします。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/04 訪問

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