写真:八岳木 流泉
地図を見るまほろばとは、"山に囲まれた平地で、実り豊かな住みよい場所"のことを指すんだとか。確かに高畠はグルリと山に囲まれて、サクランボやラ・フランス、米などの生産が盛ん。なるほど、まほろばの地というわけですね。
そんなまほろばの里を巡る旅は、高畠駅を起点に、「亀岡文殊堂」「まほろば古の里歴史公園」を回って再度駅に帰るルートが見どころ盛りだくさんで楽しいです。歩いても良いですが、駅で貸し出すレンタサイクルもおすすめ。
高畠駅は、JR奥羽本線の駅です。山形新幹線も停車するので使い勝手は良好な駅ですね。高畠駅はトンガリ帽子のポップな駅舎。これは、高畠に生まれた童話作家「浜田広介」の世界観を反映したものだと言われています。
写真:八岳木 流泉
地図を見る亀岡文殊堂は、京都の智恩寺にある切戸(九世戸)の文殊堂、奈良の安倍文珠院とともに日本三文殊の一角へ数えられているものです。正式には大聖寺(だいしょうじ)と言い、大同年間(807年)に建立されたと伝わっています。長い参道の上を見れば、杉の大木が神々しく茂り、実に荘厳な雰囲気です。
文殊堂は威厳に満ちて、朱色の木材が風合いを醸しています。本坊(住職の住む場所)には鎌倉期に造られたとされる聖観世音菩薩像や阿弥陀、薬師像も存在しています。
また、知恵の神様を祭る文殊堂だけあり、これからの受験シーズンには多くの受験生が参拝に来るとか。例年、文殊堂で祈祷されたお米「合格米」も人気が高く、同地区のスーパー等で売られています。
高畠駅から亀岡文殊堂までは、歩いて概ね40分、自転車だと30分です。車やタクシーだと、約10分で到着します。
写真:八岳木 流泉
地図を見る亀岡文殊堂に続いて向かうのは、縄文期の生活空間を再現した「まほろば古の里歴史公園」です。縄文草創期の土器が発見された高畠の町にあって、縄文を前面に出した広場です。
文殊堂からは距離があって、自転車だと40分ほど。徒歩だと50分以上は覚悟したほうが良いかもしれません。車の場合は約25分。歴史公園に駐車場はありますし、向かいにある道の駅「たかはた」に停めても大丈夫です。
広大な敷地に竪穴住居等が再現され、内部に入ることもできます。池や沼の水辺もあり、ウッドデッキ調の足場が整備。浮かんだハスが情緒を醸してしっとりした大人の空気感です。
写真:八岳木 流泉
地図を見る歴史公園を歩いていると、秋には稲刈り後の田んぼへ出ます。まとめられた稲草の向こう側には、置賜地区唯一の層塔、「阿久津八幡神社」の三重塔が見えています。同神社は860年に建てられたもので、本殿と舞楽殿、そして江戸中期に再建された三重塔は、県指定の文化財でもあります。
田んぼ越しに見る三重塔はどこか寂しげで、凛と綺麗な立ち姿です。背景の山とも相まって、強いパワーも感じさせてくれます。
写真:八岳木 流泉
地図を見る寄り道したり、人によって異なりますが自転車で約45分、歩いて60分、車で15分ほどかければ高畠駅まで戻れます。都合、サイクリングだと2時間ほど、徒歩だと3時間ほどの高畠町散策でした。散策を終えた身が求めるのはやはり温泉!車で散策した人も、秋の冷気に冷えた体を温泉でほぐしましょう。
高畠駅には、何と駅舎に日帰り温泉施設「高畠町太陽館」が存在しています。温泉名は「まほろば温泉」。無色透明の単純温泉で、入りやすいさっぱりとしたお湯です。入浴しながらに、通過する電車の車体が見えたりして、なかなか面白い温泉です。温泉の利用時間は朝7時から夜の10時まで。第2月曜日は定休で、大人300円、子ども100円です。
駅の改札からは歩いて数歩。男女別の内湯と個室休憩室などが備わり、地元の人から旅行者まで、利用者の幅も広いです。なお、高畠駅にはビジネスホテルも併設されています。宿泊者は無料で温泉利用ができる特典付きです。
まほろばの里高畠は、文殊堂に歴史公園にと魅力が満載。それらをサイクリングで回ってみれば、気分も爽快になってきます。
文殊堂で受験の合格祈願。歴史公園と三重塔でパワーを受けて、良い湯で体もさっぱりと。気軽で楽しい高畠めぐり、心身安らぐ旅路をどうぞ。
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(2024/4/19更新)
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