写真:八岳木 流泉
地図を見る横浜の根岸周辺には、いくつかの釣船店があります。そのなかでお勧めしたいのは、「根岸丸」という船宿。その理由は、初心者でもわかりやすい船頭さんの指導と、的確な魚群へのアプローチ。そして何より、たっぷりの釣果にあります。例年秋から春にかけては、アジとスミイカの釣り船が出ています。
根岸丸へ車で行く場合は、首都高速狩場線の「阪東橋」で降り、一般道を進むルートか、首都高速湾岸線を利用するルートが主となります。「磯子根岸釣り船センター」と書いてある看板を目指していけば到着です。電車の場合は、JR京浜東北線の「根岸」駅下車。駅からは店の車が送迎体制を取っています。
船釣りの朝は早く、6時30分には受け付け開始。平日であれば朝に行って申し込めば良いですが、連休や休日などは事前に空きを確認したほうが良いでしょう。
根岸丸は小さな船宿。それでも常連さんからビギナーまで、いつも活気にあふれています。ちなみに根岸丸の出船は7時10分。納竿(竿をしまう)のは午後1時40分です。それで一人7500円。車の場合、一台500円の駐車代がかかります。
写真:八岳木 流泉
地図を見る船は30人ほどが定員のもの。釣り座(自分が釣りをする席)は、玄関先にさがる番号札によって決まります。船頭さんの指示を聞いたり、アドバイスを受けやすいのは「胴の間」と呼ばれる〈4〉か〈5〉。操舵室の真横ですからね。アジ釣りの場合だと、コマセ(撒き餌)が回りやすい「トモ」と呼ばれる後方〈8〉や〈19〉が良いとも言われます。船によっては排気口がそちらにあるので、燃料排気のにおいが気になりますが。
私は釣りのあいだ色々船頭さんに聞きたいので、個人的には胴の間が好み。〈5〉番あたりが釣りやすいと思います。
初めて釣りに行く人が船頭さんに挨拶すると、「全部教えるから、大丈夫。釣り座に座っときな、あとは全部任せておけ」と頼もしい返答をもらいます。
写真:八岳木 流泉
地図を見る船宿の裏口は掘割川という二級河川。そこに船が泊まっているので、受付を終えたら乗って待ちます。
どこの船宿でもそうですが、釣り竿やリール、撒き餌を入れるカゴなどは、全てセットでレンタルできます。仕掛けも売っているので、手ぶらで訪れても全く問題ありません。ただ、クーラーボックスだけは持ってきてください。
ユラユラと海上で揺れる船の向こうには、JRの京浜東北線が走り、その上の高速道路にはトラックがビュンビュン。皆が仕事に行っているのに、自分はのんびり船釣りと、平日にはリアル釣りバカの気分です。でも楽しいのだからイイのです!
写真:八岳木 流泉
地図を見る海の上で船は方向転換し、いよいよ湾外へ繰り出します。根岸丸が位置しているのは根岸湾(磯子港)と呼ばれる場所の湾内。そこからフルスロットルで外側へ出るのです。
辺りは賑わう工場地帯。石油コンビナートや火力発電所から出る煙が、朝日を浴びています。
少し湾外に出ると本牧沖。そこでいよいよ実釣開始です。コマセ(撒き餌)はイワシのミンチ。それをカゴに詰めたあとで、針に餌をつけます。アジ釣りの餌は、青イソメ(虫餌)とイカを食紅で染めたアカタンが基本。仕掛けは2〜3本針なので、両方の餌をつけて魚の食いを見てください。
魚群探知機を見ている船頭さんから、タナ(魚がいる位置)の指示が出ます。そのタナどおりに仕掛けが入れば、アジは絶対に釣れます!初心者には船頭さんが詳しく教えてくれます。恥ずかしがらずにどんどん聞きましょう。
写真:八岳木 流泉
地図を見る釣れなくなったら場所を移動し、それでもだめならまた移動。はじめは本牧沖でしたが、気づけば八景島シーパラダイスの沖合にいたり。クルーズ気分も味わえます。そんなことを繰り返し、アジを快調に釣り上げます。時間帯(潮の流れ)によっては、入れ食い状態の船上。
驚いたのは、野生のイルカがつがいでいること。プシュと潮を吹いたりして、船の周りを楽しそうに泳いでいます。東京湾のイルカなど、船で出なければ見られませんね。
15センチから40センチまで、大小さまざまな型が釣れ、結局釣果はアジ21匹。その他40センチほどのイシモチやサバ、カサゴなどの外道も嬉しいです。
隣で釣っていた常連さんはなんと56匹!タナや潮にハマれば、大爆釣も夢ではない。そんな釣りバカ釣行に出てみませんか。
小さいアジは開いてフライ用。大きなアジは塩焼きや煮付け。中型アジはたたきでいただく。秋のアジはでっぷりと脂が乗って、まさに旬の一言です。激しいあたりと魚との駆け引き。そしておいしい食味を知れば、誰もが夢中になるはずです。
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