九品仏浄真寺があるのは、東急大井町線の九品仏。自由が丘の隣の駅です。九品仏は駅名にもなっていますが、読み方が難しく、「きゅうひんぶつ」や「くしなぶつ」と読まれてしまうのです。
九品仏の駅を出るとすぐに、浄真寺への参道。立派な参道で、お寺に向かうアプローチとして気分を盛り上げてくれます。浄真寺は世田谷吉良氏の居城である奥沢城の跡地にあり、境内の敷地は3万6千坪と非常に広大。参道・総門・閻魔堂・仁王門・鐘楼・開山堂・本堂・三仏堂・書院・食堂が備わった七堂伽藍が完備された珍しく荘厳な寺院なのです。
都内でも、屈指のオシャレスポット 自由が丘の隣にこんな素晴らしい寺院があるのです。
境内には数多くのモミジがあり、紅葉のシーズンはとても素晴らしい光景が広がります。特に素晴らしいのが、総門をくぐった先の閻魔堂前の通路。京都の紅葉のように、赤一色というわけではありませんが、グリーン・イエロー・オレンジ・レッドからなるグラデーションのカレイドスコープワールドが広がっているのであります。
ここが都心であることが信じられない。So Colorful!So Beautiful!Just like Kyotoなのであります。
本堂の対面には3つの阿弥陀堂があります。上品堂(じょうぼんどう)、中品堂、下品堂と呼ばれ、それぞれ3体ずつ手の形や組み方が異なるの異なった阿弥陀如来像が安置されているのです。上品上生(じょうぼんじょうしょう)、上品中生、上品下生、中品上生、中品中生、中品下生、下品上生、下品中生、下品下生と名付けられた手の形や組み方が異なる阿弥陀仏像は、浄土教における極楽往生の9つのランクを表してしているのです。
浄土教においては、死の際に自分を迎える阿弥陀様の手の組み方により、「自分の生き様、下の下だったのか!」と自分の人生のランクを知ることになるのです。これら9体の阿弥陀如来像をあわせて九品と言い、九品仏浄真寺の名の由来となっているのであります。このような9体阿弥陀があるのは、浄真寺以外では京都の浄瑠璃寺だけなのであります。
3つの阿弥陀堂に安置される阿弥陀像は螺髪が真っ青!ブルーヘッド仏なのです。写真で見ても頭が浮き上がって見えるブルーな螺髪がVIVIDでPOPな仏像。このVIVIDなブルーにはちゃんと意味があるのです。仏の身体的な特徴を表した三十二相というものがあり、その中に螺髪の色は青瑠璃色である、とあるのです。
仏師が派手にしたいからVIVIDなブルーにしたわけではなく、POPだという理由だけで、ジギー・スターダストやってた時のデヴィッド・ボウイのように髪の毛をオレンジにしてはならないのであります。VIVIDなブルーには、ちゃんと理由があるのです。
浄真寺は阿弥陀堂のブルーヘッド仏以外にも、本堂の巨大な釈迦牟尼如来像、本堂脇の枯山水庭園、仁王門、鐘楼、仏足石、閻魔堂など見所満載です。しかし、せっかく訪れるのであれば、紅葉のピーク(例年12月上旬頃)に訪れたいもの。
交通網が発達した東京の中心部にあり、アクセスがラクラクなのが便利なところ。都内にお住いの方は、散歩がてらに訪れることができますし、地方から来られる方も、東京でこんな紅葉が見ることができるのかと驚かれるはずです。紅葉情報をチェックしながら訪れてみてはいかがでしょう。紅葉の素晴らしさはもちろん、お寺自体の素晴らしさにもきっと感動するでしょう。
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