イントラムロスへは、高架鉄道(LRT)のセントラル駅からタクシーで15分です。
イントラムロスの北側に位置するマニラ大聖堂。1571年に創建されたフィリピン最初の大聖堂です。地震や台風、第二次世界大戦で何度も壊れ、現在の建物は1958年に再建されました。なんといっても4500本のパイプを持つオランダ製のパイプオルガンが見物です。各部屋にはピエタ像やマリア像などがあり、荘厳な雰囲気が漂っています。
結婚式会場としても人気で、週末に行くと結婚式が行われていることも。
全部で教会内に134枚あるステンドグラスは、訪れる時間によって差し込む光が変わり、雰囲気が変わります。デザインはフィリピン人アーティストによるものです。一枚ずつじっくりと眺めながらまわると、物語が浮かび上がってきます。聖書の物語が中心のほか、フィリピンの歴史を描いたステンドグラスもあります。
聖堂正面の入り口を入った真上のステンドグラスは、珍しい円形です。花びらが散りばめられたような形は「ローズグラスウィンドウ」と呼ばれています。
イントラムロスの中央部、世界遺産のサン・アウグスチン教会の向かいにプラザイントラムロスという商業コンプレックスがあります。このなかに入っている「バンブーバイクエコツアーズ」では自転車のフレーム部分に竹を使ったバンブーバイクを貸し出ししています。竹の一大産地であるフィリピンならではの取り組みです。
バンブーバイクに乗ってイントラムロス内を走るツアーがあります。軽くて丈夫な竹を使った自転車の乗り心地が気に入ったら、買うこともできます。
イントラムロスの街散策を楽しんだあとの夕方は、ザ ベイリーフ イントラムロスホテルの屋上スカイデッキレストランで食事はいかがでしょう。イントラムロスの南端に位置し、イントラムロスの街並みのほか新旧マニラ市街を360度ぐるりと眺められます。マニラ市役所の時計台から、国立博物館、ゴルフコース、マニラ湾を見渡せます。夕暮れの美しさを楽しめるほか、夜は夜景もおすすめです。
イントラムロスの南門を出ると、リサール公園です。公園の海側にそびえたつモニュメントは、フィリピン独立運動をすすめ、国民的英雄と呼ばれるホセ・リサールです。
フィリピン人と中国人の混血であるリサールは、スペイン植民地時代に生まれ、スペインをはじめ、ヨーロッパ各地へ留学しました。医者となるも、その革命思想を政府当局に危険視され、同盟を組織したことを機に逮捕されます。1896年、このモニュメントがたつ場所でリサールは処刑されました。モニュメントの地下には遺体が葬られています。
リサール・モニュメントは、24時間体制で衛兵によって守られています。衛兵の交代は1時間おきで、その交代の儀を見ることができます。リサール公園は、マニラ市民の憩いの場となっており、家族や友人どうしでくつろぐ姿が見られます。
リサール像は、日本でも見ることができます。1888年の来日を記念して、日比谷公園に建てられています。併せて見てみるのも面白いですね。
リサール公園からすぐにマニラ湾へ出られます。遊歩道がありますので、夕日を眺めながらの散策もいいですね。
イントラムロスは、メトロマニラのなかでスペイン植民地時代の雰囲気を存分に味わえる場所です。スペイン人が実際に暮らしていた建物は、カーサ・マニラ博物館として公開されており、当時の調度品や家具なども見ることができます。
イントラムロス内を観光馬車カレッサで巡ることもできます。交渉次第で、30分〜、300〜1000ペソと値段に幅がありますが、馬車に揺られながら石畳と城壁の雰囲気を味わえます。
ゆっくりと時間をかけて散策をお楽しみくださいね。
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