写真:沢原 馨
地図を見る爪木崎は伊豆半島南部に位置する下田市、須崎半島の突端の岬です。岬の尾根道を辿っていった先には白亜の灯台が建っています。その風景は、「岬」という言葉からイメージする景観そのもの。燭台を思わせる意匠の灯台もまた、「灯台」という名から連想する姿そのものです。 “岬の突端に建つ灯台”というものの興趣を存分に楽しむことのできる爪木崎です。
写真:沢原 馨
地図を見る写真:沢原 馨
地図を見る灯台へと続く尾根道の途中、南側海岸の磯辺を見下ろすことができます。その磯辺に、特徴的な形状の岩場が。
五角形の石の柱を束ねて立てたような形状の岩場は、「柱状節理」と呼ばれるもの。約五百万年前に溶岩が冷えて固まってできたものです。自然の造形には驚くばかりですね。その形状から地元では「俵磯」と呼ばれているそうですよ。江戸時代にはそこから切り出した石材が「俵石」と呼ばれて好評を博したとか。昔の人のネーミングセンスには脱帽です。
写真:沢原 馨
地図を見る「俵磯」は磯辺に下りて見学することもできますが、尾根上の展望所から広く見渡すのもお勧めです。少し遠いので双眼鏡や望遠レンズの出番です。学術的にも貴重で、静岡県の天然記念物に指定されている「俵磯」、しっかり見ておきましょう。
写真:沢原 馨
地図を見る爪木崎灯台の“足元”は展望所を兼ねています。そこからは眼前に大海原の景観が広がります。大島や利島、新島などの島影も見えています。絶景と言っていい眺めです。
爪木崎の南、10kmほど離れたところには神子元(みこもと)島という島が浮かんでいます。小さな島なので肉眼では遠いのですが、双眼鏡や望遠レンズを使って探してみてください。逆光を反射して煌めく海面に、神子元島のシルエットが見つけられるはずです。そのほぼ中央部に灯台が建っています。この神子元島灯台は明治3年に完成したもの。国の史跡に指定されています。
この神子元島灯台を建てたのは英国人技師のブラントン。ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。開港間もない横浜の町が大火に見舞われた後、復興事業を主導し、横浜を近代都市に生まれ変わらせた人物です。ブラントンは当時、石廊崎灯台や犬吠埼灯台、御前埼灯台など、日本各地の灯台建設を手がけています。この神子元島灯台もそのひとつというわけです。
写真:沢原 馨
地図を見る今度は視線を北西側へと向けてみましょう。北と続く伊豆半島の海岸から、その西に連なる伊豆の山々が美しい景観を見せてくれます。
肉眼でその風景を堪能した後は、双眼鏡で覗いてみるのもお勧め。「あそこに見えるのはどのあたり?」なんて思いながら眺めてみるのも楽しいものです。写真を撮られる方は望遠レンズで遠景を切り取ってみましょう。広く撮影するのとはちょっと違った写真になりますよ。
写真:沢原 馨
地図を見る灯台からの景観を満喫した後は、海岸に下りて水仙群落の絶景を楽しみましょう。これほどの規模で水仙が咲き誇るところはなかなか他にありません。群落地の中に足を踏み入れることはできませんが、遊歩道からの眺めでも充分に楽しめます。のんびりと時間をかけて、その景観を楽しんでいきましょう。
写真:沢原 馨
地図を見る記念写真を撮った後は、ここでも望遠レンズを使ってみましょう。望遠レンズを利用して水仙群落を撮影すると、「圧縮効果」で密度濃い表情で写真に捉えることができます。アート作品に挑戦してみましょう。
写真:沢原 馨
地図を見る海辺の風景は初夏から夏にかけての季節が似合いますが、爪木崎は水仙の咲く時期(例年1月頃)に合わせて訪ねてみたいものです。冬は空気が澄んで、遠くのものがよく見えるのもお勧めする理由のひとつ。ただ、伊豆と言っても冬は寒いですよ。海風も冷たいので、暖かい服装でお出かけください。
爪木崎で大海原の景観や水仙群落を楽しんだ後は、下田市の町中に移動して散策を楽しむのもお勧めです。気に入ったお店を探して、新鮮な海の幸を楽しみましょう。早々に宿に入って、温泉で身体を温めるのもいいですね。冬の下田で素敵な旅を楽しんでくださいね。
住所:静岡県下田市須崎
電話番号:0558-22-1531(下田市観光協会)
アクセス:伊豆急下田駅より「爪木崎」行きバスで約15分、「爪木崎」バス停下車すぐ/有料駐車場200台分
2018年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/9更新)
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