「湯谷温泉旅館」は駐車場から宿までが離れており、少しだけ不便な立地となっています。しかしこれはより源泉に近い場所に宿が建てられているためであり、温泉重視の宿ということがよく分かります。
駐車場から3分ほど急な坂道を下っていくと宿に到着します。坂の場所が少し分かりづらいですが、入り口に赤い郵便ポストがあるのでそれを目印にしてください。手すりなどもないので足元の悪い日などは気を付けて下さい。
ちなみに富山県にはもう一つ「湯谷温泉」があります。そちらは石川県との境近くにあり、間違ってそちらに行ってしまうと大変です。今回の湯谷温泉は庄川沿いにあることもあり「庄川湯谷温泉」と呼ばれることも多いです。
急坂を下りきった先に一軒宿の「湯谷温泉旅館」はあります。周りは緑豊かな大自然に囲まれており、まさに秘湯です。近くにはかつて東洋一のダムとも呼ばれ、国の登録有形文化財になっている小牧ダムがあり、その姿も目にすることができます。
日帰り入浴の際は入浴料の500円を、玄関を入って目の前においてある籠に各自入れる形になっています。田舎ならではの大らかさがありますが、しっかりと入浴料は支払いましょう!無人のことが多いですが、ちゃんとお釣りのために500円玉も用意されています。宿の方の気遣いに感謝ですね。
温泉へはまたさらに宿の階段を下っていくのですが、その途中の通路は2004年の台風による水害以降、一部ブルーシートによって補修されています。
下るにつれて川岸が近くなり、同時にコンクリートで作られている円形のドームが見えてきます。これがお目当ての浴室です。
浴室内はシンプルすぎるコンクリート打ちっぱなしの造りとなっています。シャワーやカランといった体を洗うスペースすらありません。まさに湯に浸かるだけの極上空間なんです。
温泉の泉質はナトリウム・カルシウム‐塩化物泉で、かすかに硫黄のたまご臭が香っています。温度は40℃に満たない程度なので長湯に最適!浸かっていると身体に気泡がつき、ぬるぬるとした肌触りとなっています。
湯谷温泉の凄さはその圧倒的な掛け流し量!とんでもない量が24時間365日浴槽に投入され続けており、その勢いによって浴室の階段部分まで水没してしまっています。しかも凄いことにこの勢いは自然の力だけなんです!人工的な装置なしに自噴だけでこの勢いとこの量は考えられません!
さらにその温泉の投入口がとても面白く、大砲のような形をしているんです。シーソーのように男湯と女湯を行ったり来たりさせることができ、女湯側を下げると写真のように男湯側の勢いが強くなり、逆に男湯側を下げると女性側が強くなります。全国でも恐らくここにしかない装置です。
本当に勢いよく源泉が噴き出しており、ジェットバスのようにして楽しむこともできます。排水が全く追い付かず、どんどん浴室内に湯が溢れ階段まで水没している光景は、きっと忘れられないものになるはずです。
半端ない掛け流し加減とほかにはない独特過ぎる投入口。とにかく個性的な「湯谷温泉旅館」ですが、その湯の質も自信をもって勧められるものとなっています。また付近には富山が誇る世界遺産の「五箇山合掌造り集落」もあります。ぜひ観光をしにこの場所まで行ってみてください!
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(2024/9/18更新)
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