東京都庭園美術館・アール・デコの館で照明を愛でる

| 東京都

| 旅の専門家がお届けする観光情報

東京都庭園美術館・アール・デコの館で照明を愛でる

東京都庭園美術館・アール・デコの館で照明を愛でる

更新日:2016/11/25 16:57

橋本 菜摘のプロフィール写真 橋本 菜摘 アートブロガー

東京都庭園美術館の本館(旧朝香邸)は1920〜30年代に流行った「アール・デコ」様式の建物で、1983年に美術館として公開されました。建築の魅力は外観だけではなく、室内を見るとより深く味わうことができます。用途を考えて設置された40種類以上の照明器具のデザインをお楽しみください。

存在感のあるシャンデリア

存在感のあるシャンデリア

写真:橋本 菜摘

地図を見る

アール・デコの粋が集まった「大客室」には大きなシャンデリアが2基あります。複雑な形ですが、中央の金属の筒から放射状に8方向に3本ずつガラスの枝が伸びて、それぞれの枝には葉模様がぎっしり並び、上には花形の燭台を乗せています。このシャンデリアは、ガラス工芸作家ルネ・ラリックがつくり、ルーマニアの首都《ブカレスト》と名付けたものです。この部屋には、扉やラジエーターカバーなどに花のモチーフがたくさん使われています。

食用をそそる室内飾り

食用をそそる室内飾り

写真:橋本 菜摘

地図を見る

大客室は隣の「大食堂」とガラスの引き戸で仕切られています。大食堂は、半円形に広がった出窓から太陽の光が降り注ぎ、天井には長方形で同じ型の照明器具が3基、一直線に並んでいます。よく見ると艶消し加工が施されたガラスでパイナップルとザクロがぎっしりと詰まっています。これもラリックの作品で《パイナップルとざくろ》。来客の会食用の部屋なので、扉には果物、出窓の下にあるラジエーターカバーには魚や貝がデザインされています。

和風の小部屋

和風の小部屋

写真:橋本 菜摘

地図を見る

大食堂の隣は朝香宮家が食事に使った小食堂で、和の要素があり、杉材の天井、寄せ木細工の床、床の間もあります。ラジエーターカバーには源氏香の模様がデザインされています。照明は丸いカバーの四隅にガラス棒がひだを寄せたように見える燭台がやさしい光を放っています。

愛らしい姫宮の部屋

愛らしい姫宮の部屋

写真:橋本 菜摘

地図を見る

2階は宮家のプライベートな空間です。姫宮の居間には、サーモンピンクの大理石製の暖炉、丸い鏡が姫宮にふさわしく、窓の下にあるラジエーターのカバーは允子妃の居間と同じユリのデザインです。照明はヒナギクを思わせる形で、照明を支える天井には漆喰でできた花の形も愛らしいデザインです。

柔らかに光るコンペイトウ

柔らかに光るコンペイトウ

写真:橋本 菜摘

地図を見る

姫宮の部屋の前、階段に続く場所にある照明は、ステンドグラス用の色ガラスが使われ、天井に赤や黄色の光を放っています。天井から下がる留め金はS字型をふたつ繋いでいます。照明の形は正十二面体のすべての面に五角錐がついたもので、イスラム圏でも伝統的に照明器具に使われ、ドイツ発祥の「モラヴィアの星」も同じ形です。金平糖にもよく似た形で親しみが増します。

何度でも訪ねたい美術館

東京都庭園美術館の特徴は建物の美しさです。1933年に竣工し、壁飾り、家具、照明器具など内装のデザインまでがアール・デコの様式で統一されています。1983年に美術館として公開、2014年に新館がオープン、2015年には本館(旧朝香邸)などが重要文化財に指定されました。門から美術館までは大木の森を抜け、美術館前には芝生が広がり、日本庭園などがあります。

建物や内装の詳細は、美術館のホーム―ページ、スマートフォン用の公式アプリをご利用ください。アプリにはそれぞれの部屋やガラスが大理石などに注目した画像と説明文、音声機能もあります。

 

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/10/04−2016/11/17 訪問

- PR -

条件を指定して検索

LINEトラベルjpで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -