伝説の村の食文化を伝える盛岡「沢内甚句」のほっこりグルメ

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伝説の村の食文化を伝える盛岡「沢内甚句」のほっこりグルメ

伝説の村の食文化を伝える盛岡「沢内甚句」のほっこりグルメ

更新日:2019/02/05 08:26

佐久田 隆司のプロフィール写真 佐久田 隆司 トレッキングハンター、ネイチャーカメラマン

かつて岩手県に所在していた「沢内村」は、年5か月も雪に閉ざされる過疎の山里!乳幼児死亡率全国一でしたが、当時の村長の施策により死亡率0を達成した伝説の村。平成の大合併で沢内村は消滅しましたが、盛岡市内にある「沢内甚句」が、その食文化を継承する店として注目。たくあんのビール漬け、ビスケットのてんぷら、きのこ柳川など当時を偲ばせる食文化は必見!岩手名物の汁物ひっつみも。記事内では動画でも紹介。

伝説の「沢内村」での食文化を継承する盛岡「沢内甚句」

伝説の「沢内村」での食文化を継承する盛岡「沢内甚句」

写真:佐久田 隆司

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平成の大合併で消滅した「沢内村」は、乳幼児死亡率全国一の悪名から一転、全国に先駆け乳幼児死亡率0を達成!その理由は、ブルドーザーの導入による交通インフラの整備、乳幼児、高齢者の医療費無償化を全国初で成し遂げるなど、当時の村長の施策によるところが大きく、その功績は様々な著書が刊行されるほど。

当時の沢内村は雪に閉ざされた過疎化の進む岩手県下最下位の貧しい村でした。だからこそ沢内村から伝わる食文化には、郷土料理とは一味違うオンリーワン的な魅力があります。

盛岡市内にある「沢内甚句(さわうちじんく)」は、沢内村へのこだわりをモットーに、質朴ながら珍しい食文化を今に伝えています。沢内甚句の玄関先には「かくれ里の山川の味」と謳われているところから、山里の故郷の味が売りです。

伝説の「沢内村」での食文化を継承する盛岡「沢内甚句」

写真:佐久田 隆司

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店内は古い家屋を移築した造り!しっとりした雰囲気は山里の雰囲気満載です。電球のシェードや極厚の一枚板のテーブルなどが当時の沢内村を彷彿とさせてくれます。

伝説の「沢内村」での食文化を継承する盛岡「沢内甚句」

写真:佐久田 隆司

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一人客が画になるカウンターもあります。沢内甚句は岩手県の地酒も多種扱っていて、夕刻から多くの方が懐かしさとおいしさをもとめてきます。

たくあんのビール漬け、ビスケットのてんぷらなど郷土色満載のメニュー

たくあんのビール漬け、ビスケットのてんぷらなど郷土色満載のメニュー

写真:佐久田 隆司

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沢内甚句の看板メニュー「辛美味・ももどり」は、岩手産鶏をスパイーシーに焼き上げる逸品!岩手産地鶏のうまさを実感できる一押しメニューで、カリカリの皮からうまみたっぷりの肉汁があふれ出すボリューム感のあるもの。必ずオーダーするのがおすすめです。

店頭の看板にはかつて沢内村の山奥に棲みつく百の声を持つ鳥が各家庭に飛来すると、村民はみな明るくなり若者は嫁を娶れたという「ももどり伝説」が書かれています。

たくあんのビール漬け、ビスケットのてんぷらなど郷土色満載のメニュー

写真:佐久田 隆司

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沢内甚句の突き出しに提供される見たところ変哲もないたくあん。しかしこれは「たくあんのビール漬け」といい、岩手県のお土産屋でも入手が難しい代物。大根の渋みを少しだけ残すほの甘い味覚は絶品!当時の村では各家庭のレシピで作られていたとか?製法は秘密?というか、「ビールで漬け込むだけ」という簡素な答えで、この味を生みだすのは驚きです。

たくあんのビール漬け、ビスケットのてんぷらなど郷土色満載のメニュー

写真:佐久田 隆司

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これも沢内甚句のレアなメニュー!外部と遮断される豪雪生活の沢内村では、ビスケットも貴重な存在。お菓子でも一枚を無駄にしないためにビスケットをてんぷらとして揚げていました。

1枚からオーダーできる「ビスケットのてんぷら」。揚げたてを割ると中からは甘い香りが!衣とのマッチングが現代ではなかなか味わえない素朴なおいしさを教えてくれます。デザートとして最後にオーダーするのがおすすめです。

珍しい「きのこ柳川」からみちのくの汁物「ひっつみ」まで動画でも紹介

珍しい「きのこ柳川」からみちのくの汁物「ひっつみ」まで動画でも紹介

写真:佐久田 隆司

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「きのこ柳川」は多彩なきのこを玉子でとじた柳川風の汁物。肉や魚の類は入ってなく、純粋にキノコのおいしさを堪能できる一品。ほかの郷土料理店では目にしない沢内甚句ならではのメニュー。

甘めが多い柳川鍋とは一線を引く、甘さ控えめのきのこの柳川は、素材の香りとうまみを十分に引き出しているおいしさです。岩手県の地酒とともにご賞味を!

珍しい「きのこ柳川」からみちのくの汁物「ひっつみ」まで動画でも紹介

写真:佐久田 隆司

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岩手県を代表する汁物「ひっつみ」も用意されています。標高1000m級の山々に囲まれる沢内村では、稲作の作付面積が限られる地域ならではの粉物文化があります。「ひっつみ」は小麦粉を練って具材の入った汁につまみながら鍋に入れ火を通すもの。

うどんのようなもっちりとした食感、うまみが凝縮した汁がしみこむおいしさは新鮮。化学調味料になれた現代人にとって、多種の自然素材の調和が、体と心を温かくしてくれるでしょう。

動画:佐久田 隆司

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ここでは沢内甚句の様子を1分の動画で紹介しています。ぜひご覧ください。

<沢内甚句の基本情報>
住所:岩手県盛岡市開運橋通5-4
電話番号:019-654-4860
アクセス:JR盛岡駅より徒歩10分

JR盛岡駅近くには「沢内甚句」の姉妹店も

JR盛岡駅近くには「沢内甚句」の姉妹店も

写真:佐久田 隆司

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JR盛岡駅近くには「沢内甚句」の姉妹店として、看板商品「ももどり」を主体にした食堂もあります。ここは食事として楽しむ沢内甚句のNEWバージョン!お昼から営業しているので立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

<ももどり駅前食堂の基本情報>
住所:岩手県盛岡盛岡駅前通10-4
電話番号:019-654-6622
アクセス:JR盛岡駅より徒歩5分

JR盛岡駅近くには「沢内甚句」の姉妹店も

写真:佐久田 隆司

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JR盛岡駅から沢内甚句に向かう途中、「開運橋」を渡ります。ここからの岩手山と北上川の景色は素晴らしく、川沿いを散策できる整備もされています。

JR盛岡駅近くには「沢内甚句」の姉妹店も

写真:佐久田 隆司

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またJR盛岡駅西口駅前徒歩3分の「マリオス」には、最上階の20階に展望室があります。周りに高層ビルがないことからほぼ360度の素晴らしい展望が楽しめます。展望室は無料、最上階にはカフェもあるので、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

<マリオスの基本情報>
住所:岩手県盛岡市盛岡駅西通2丁目9-1
電話番号:019-621-5000
開館時間:9:00〜18:00

伝説の村の姿を現代で堪能する「沢内甚句」

今は無き沢内村に、こだわりを持ち食文化を伝える沢内甚句。その唯我独尊のメニューは一般的な郷土料理店では目にできないものばかり。そしてそのおいしさは忘れ去られれようとしているほっこりした優しさがあります。みちのく盛岡に出かける際は、ぜひそのおいしさと珍しさを体験してみてはいかがでしょうか?

2019年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/01/23−2019/01/24 訪問

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