写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る2013年に惜しまれながらも閉店してしまった老舗喫茶、「西アサヒ」。その「西アサヒ」に新しい生命を吹き込んだのが、「名古屋で暮らすように滞在してもらいたい」と物件を探していた現オーナーの田尾大介氏です。
円頓寺商店街の空き家対策プロジェクトを担う「ナゴノダナバンク」の協力を得てリニューアルし、昭和レトロな喫茶店が2階にゲストハウスを備えたスタイリッシュなカフェレストランに生まれ変わりました。
と言っても、実は大幅に改装したわけではなく、床と照明と厨房を変えただけだそう。昭和レトロな柄や木目を生かして現代的な北欧風に見えるようにするセンスには脱帽ですね。各席にコンセントも用意され、時代に合わせて利便性も向上しています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るリニューアル前の喫茶店時代から、「西アサヒ」の名物として知られていたのがバターをたっぷり使い、卵3個分の厚焼き玉子ときゅうりもみを挟んだタマゴサンド。フジテレビ系列「とんねるずのみなさんのおかげでした」で「きたなシュラン」(現在は「きたな美味い店」)として紹介され、星3つを獲得したこともある逸品です。
「西アサヒ」のリニューアルオープンにあたり、このタマゴサンドも復活させるために料理長の村山豊さんが奮闘。昔の味を知るファンや姉妹店「西アサヒ天池店」の協力を得て、見事にオリジナルに近い味の再現に成功しました。このタマゴサンドは名古屋めしではありませんが、名古屋名物と言って差し支えないでしょう。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る喫茶店と言えば、コーヒー。昭和初期の創業当時はハイカラな存在であった「西アサヒ」のコーヒーは、煮出して淹れられていたのだそう。新生「西アサヒ」では、当時の空気感をイメージしてブレンドされた西アサヒブレンドを飲むことができます。
なお、西アサヒブレンドは名古屋で焙煎豆卸を営む「Beans Bitou」によるオリジナルブレンド。「Beans Bitou」の手がける「喫茶神戸館」も名古屋で有名な喫茶店です。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るリニューアル後の「西アサヒ」は2階がゲストハウスになったため、外国や県外からの旅行者も増えました。旅行者が食べたくなるものと言えば、名古屋めし。なかでも「手羽先を食べたい」という要望が多かったそうですが、近隣に手羽先を出しているお店がなかったため、「西アサヒ」自ら手羽先を出すようになりました。
また、そこでオリジナルのアレンジを考えて地域貢献するのも「西アサヒ」らしさ。名古屋おもてなし武将隊の家康様と「将軍手羽先」を共同開発し、なごやめし博覧会2016にも参加しています。あわせ味噌と八丁味噌がトッピングされたこの手羽先は、ディナータイムだけでなく常時提供されているので、15〜18時のハッピーアワーにビールと一緒にいただくとお得です。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る「西アサヒ」のある円頓寺商店街は、隠れ家的なお店が続々とオープンしている注目のスポット。インターネットやガイドブックで調べれば、気になるお店がたくさん見つかることでしょう。2階のゲストハウスに泊まれば、円頓寺商店街を効率的かつ存分に楽しむことができます。食べ歩きや飲み歩きを楽しんだあと、そのまま商店街に泊まれる気軽さはクセになりますよ。
「西アサヒ」のマガジンラックには、名古屋を中心とする東海地区の旅行・観光情報が集められています。ローカルなお祭りの案内や伝統芸能の紹介など、普通のガイドブックには載っていない情報も満載。オーナーの田尾氏はまちづくりに関わったり訪日外国人向けのツアーオペレーター業も行ったりしているので、魅力的な情報があふれているというわけです。メジャーな観光地めぐりに終わらない旅行をしたい人は、名古屋に着いたらまず「西アサヒ」に来て情報収集してくださいね。
なお、2階のゲストハウスの詳細は別記事で紹介しています。宿泊を検討される方は関連MEMOのリンクからご覧ください。
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(2024/4/20更新)
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