思わず「えーっ」の光景に出合う ベトナム バッチャン村

思わず「えーっ」の光景に出合う ベトナム バッチャン村

更新日:2018/07/26 19:38

ハノイから南東へ10キロほど行ったところにあるバッチャン村は、村人口の9割程度が陶磁器産業に携わっており、特有な光景に出合うことができます。また、数多い種類の陶磁器商品に触れ、店員の方と直接交渉をして買い求める楽しさは、旅の大きな魅力の一つです。
思わず「えーっ」の光景に出合う、バッチャン村を紹介します。

交通手段は、あえて路線バス 庶民の生活を肌で感じる

交通手段は、あえて路線バス 庶民の生活を肌で感じる
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バッチャン村へのオプショナルツアーは、沢山出ていますが、庶民の生活感が分かる路線バスの利用をお勧め。バス中での人間ウォッチ、窓に広がる風景を見ても良いでしょう。筆者は、少女たちがバスの中で合唱する光景に出会いました。

所要時間は、約1時間、料金は、片道で数十円、得した気分になります。終点のバッチャンで下車し、歩いて3分ほどで陶器市場に到着。ここからが街めぐりの始まりです。

「えーっ」の光景に出合える街

「えーっ」の光景に出合える街
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背丈ほどもある花瓶をバイクの両端の荷台に括り付け、これでもかと言わんばかりに他の花瓶も括り付けて通り過ぎるバイク。自転車らしきもので「土」を運ぶ人たち。白馬に荷車をつけて運ぶ人。遭遇する光景は、次から次へと「えーっ」と声が出る映像を見せられているような感覚です。

村人口の9割程度が陶磁器産業に携わる村だからこそ、そこで生活する人達の日常生活そのものが、特異な光景として目に飛び込んできます。
季節、時間帯などを変えて訪れると様々な発見があるでしょう。

安土桃山時代 茶人が愛用

安土桃山時代 茶人が愛用
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バッチャン村で焼き物が作られるようになった年代は、はっきりしていませんが、15世紀ころには、盛んに作られていたようです。ホン川(紅河)から運ばれる良質な土で焼かれることにより、豊潤な色に仕上がります。

陶磁器は、中国、インドネシア、日本などに運ばれました。日本では安土桃山時代に「安南焼」(あんなんやき)として紹介され、茶人たちの間で珍重されたそうです。素朴な味わいが持ち味で、特に明朝時代の中国の陶磁器に影響を受けており、貢ぎ物とされた時代もあり、精度の高さも証明されています。

バッチャン焼きは、大人の背丈ほどあるような大きな花瓶から生活用品まで様々。絵付けも伝統的な植物や龍などの模様から現代的なオリジナルデザインまで、いろいろ揃っています。絵柄は、トンボは、幸運。蓮の花は、純粋。菊の花は、金運を表します。
いずれも素朴なぬくもりがあるところが特徴でしょう。

日常の目線を変える「思い出の陶磁器」を購入

日常の目線を変える「思い出の陶磁器」を購入
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焼き物が好きな方には、何と言っても、陶磁器の産地ならではの豊富な品揃えの中から、お気に入りの陶磁器を安価で購入できるのがたまらない魅力。

大きな店舗では、日本語を話せる店員が対応してくれます。日本でもおなじみのトンボの絵柄等、今風の生活にマッチした陶磁器も売られているでしょう。

もう少し高級な品を購入したいと言うと、年代物がそろっている別室に案内してくれるでしょう。約40年前に石炭で焼いていた陶磁器等、いろいろ説明していただき、十分堪能できます。

年代物の陶磁器は、マニアには必見。レトロの中に今を失わない斬新な模様は、高級品としてデパートで売られていても、十分通用しそうな商品です。
少し奮発し、自分の好みの形、絵柄の陶磁器を購入してください。普段使っているコーヒーカップを替えるだけで、気分が変わり、思い出と重なり、日常に変化をもたらしてくれます。

購入した陶器は、器の底の部分がざらついている場合があります。テーブル等を傷つけるおそれがありますので、サンドペーパー等で磨いてからのご使用をおすすめします。

観光に少し退屈してきている あなたへ

約100店舗が集中する街並みは、陶磁器産業の街だからこそ見受けられる光景に出合えます。バッチャン焼と日本のかかわりは古く、16世紀にさかのぼると言われています。そのことを知ると更にバッチャン村に愛着を感じることができるでしょう。

観光に少し退屈しだした貴方、バッチャン村の「ぶらぶら歩き」はいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/01/16−2016/01/20 訪問

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