写真:いなもと かおり
地図を見る日本史上最大の城郭といわれる江戸城。その大きさは一般的な大名の70〜100倍もあったそうです! さらに城内には威信をかけて築かれた巨大天守があったとされています。というのも、江戸城は将軍・徳川家の居城。豪華絢爛な構築物が建ち並び、徳川家の力を世に知らしめた城郭だったのです。
江戸時代の火事や関東大震災、そして空襲などの影響で、残念ながら多くの歴史遺産は焼失してしまいましたが、今でも壮大で威厳のある石垣を見ることができます。
写真:いなもと かおり
地図を見る幅の広いお濠と、高い石垣に守られる江戸城。本丸の縁には「多聞」と呼ばれる長屋の建物がズラリと続いていたそうです! しかし、現存しているのはこの「富士見多聞」だけ。場所はかつて大奥のあった本丸広場の西縁、蓮池濠に面する石垣の上にあります。
2016年11月15日より一般公開がはじまった富士見多聞、入場料は無料で、月曜日と金曜日を除き(※)公開しています!
(※月曜日が祝日の場合は火曜日がお休み。年末年始もお休みとなります。)
また、11月〜2月末日までの期間は、9:00〜15:30(入場15:15)が公開時間です。時期によって公開時間も異なるので詳しくは関連メモにリンクした宮内庁のホームページをご確認下さい。
写真:いなもと かおり
地図を見る塀よりも強固な防衛力のある多門。戦国時代より取り入れられ、平時は武器庫や書物の収蔵庫となっていました。
また正確な年代はわからないままですが、富士見多聞は1659年頃に築かれたと推測されています。ちなみに、築かれた17世紀中頃は徳川幕府によって統治された天下太平の時代。あまり戦を想定する必要性もなく、倉庫として使用されていなかった可能性もあるそうです。
将軍の生活スペースの近くに位置し「御休息所前多聞」という名称も残っています。それを裏付けるかのように、襖が備えられてた形跡があるのでぜひ見つけてみてくださいね!
さらに、富士見多聞からは乾通りや蓮池濠、紅葉山などといった宮内庁・宮殿方向の眺望がお楽しみ頂けますよ。
写真:いなもと かおり
地図を見るこれまで本丸広場よりフェンス越しに遠く見ていた富士見櫓も、フェンスを25m下げ、12mほどの距離から見られるようになりました!
消失して天守がなかった江戸城の、天守の代わりを果たした富士見櫓。1659年に築かれた三重三階、八方正面の櫓はなんとも重厚感があり、江戸幕府に相応しい立派な建物です。
ちなみに富士見櫓は北・東面と南・西面で表情が異なるのも特徴的です。本丸サイドとなる北・東面は飾りがないシンプルな造りなのに対して、外側に向いた南・西面は破風(装飾)や、石落とし(敵兵を攻撃する穴)がある派手な装いとなっています。
※なお南・西面の真下は、普段は立ち入り禁止のエリアとなっておりますのでご注意ください。
緑豊かな都心のスポット、皇居。史跡巡りをしながら東京観光するならば抜群のスポットです! 今後、皇居の目玉観光スポットとなるであろう江戸城址「富士見多聞」の一般公開。さらに富士見櫓もお近づきになれるということで、皇居散策が何倍も楽しくなりそうですね。
関連メモには東御苑の石垣を巡る記事もあるので、是非参考にして下さい。
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(2024/12/13更新)
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