写真:塚本 隆司
地図を見る竹野浜海岸は古くから景勝地として知られていた。江戸時代の浮世絵師・二代目歌川広重が『諸国名所百景』で「但馬鷹のはま」として描いている。絵に描かれた季節は春で、帆掛け船が浮かぶ穏やかな海と砂州、桜をまとった猫崎半島が美しい。その景観は、今も昔も変わらない。
地名の由来に「〇〇に似ているから」というのはよくあること。しかし「う〜ん?そう・・・・・・かな?」と半信半疑ながら納得するほかないのがほとんど。猫崎半島の名も「猫が丸くなっている」「耳を立てている」というのが由来。竹野浜から眺めると、猫に見ようと思えば見える・・・・・・かもしれない。
写真:塚本 隆司
地図を見る<竹野浜海水浴場の基本情報>
住所:兵庫県豊岡市竹野町竹野17-22
電話番号:0796-47-1080(たけの観光協会)
アクセス:JR山陰本線竹野駅から徒歩約15分
竹野浜海岸でも東の方からならキューピーの姿に見えるが、オススメはもう少し離れた場所。
車で東(城崎温泉や日和山海岸)から竹野へと向かう途中の県道11号、竹野浜海岸まであと5,6分の場所あたりのカーブを過ぎると眼前に現れ、「あっ、キューピー!」と思わず叫びたくなる。
誰がいつから呼び始めたのかは定かではないが「お昼寝キューピー」「キューピー半島」との愛称がついた。
写真:塚本 隆司
地図を見る写真:塚本 隆司
地図を見る夕暮れ時になると暗さの加減で、キューピー度がさらに増して見える。左から大きなおなか首、鼻、額、頭の先にはピンとはねた巻き髪もちゃんとある。山陰海岸国立公園のリアス式海岸が見せる自然の風景だが、1度キューピーと思ってしまうと外には考えられないほどソックリだ。
(曲がりくねりが多く見通しが悪いため、運転中はもちろん路上駐車など事故のないように気を付けよう)
写真:塚本 隆司
地図を見る猫崎半島は「山陰海岸国立公園近畿自然歩道猫崎線」というトレッキングコースになっている。
おもしろいことに、ちょうどキューピーのおなかや顔の上を歩き、頭の先にある猫埼灯台まで行くルートだ。幅はおよそ250メートル、長さは1.2キロメートルの細長い半島。先端の猫埼灯台は、兵庫県の最北端にあたる。
おなかに見える高い山は「賀嶋(かしま)山」といい、標高は141.4メートル。灯台まで片道およそ1時間の行程は、単なる山歩きではなく登山だ。ロープ伝いに上る場所もあるので、海水浴ついでにサンダルで行こうなど、決して思わないこと。
写真は、竹野浜海水浴場のすぐ西にあるジャジャ山の展望台から見た風景。観光パンフレットに使われている写真は、ここから撮られたものが多い。展望台へは、北登り口から10分足らずで上れる。登山は無理だけど、高いところから眺めたい人にオススメだ。夕日の鑑賞スポットでもある。
猫崎半島の付け根に無料駐車場があり、登山口にもなっている。「スニーカーや登山靴の着用」「歩道から外れない」などの注意書きがあり、2人以上での登山を勧めている。
登山口から10分足らずのところに、絶景スポット「賀嶋公園」がある。「山陰海岸国立公園近畿自然歩道猫崎線」のスタート地点だ。ここまでは階段などが整備され、散歩気分で気軽に行ける。
夏には朝日と夕日に加え、漁火(いさり火)が見えるスポットだ。春には、美しい桜が見られる。シーズンオフは、木々が生い茂り眺望を遮るところもあるが、山陰海岸国立公園内のため、むやみに伐採できないので仕方がない。
写真は「賀嶋公園」からの見た日本海。
写真:塚本 隆司
地図を見る登山以外の見どころは、山陰海岸ジオパークにも認定されている海岸線。半島の西海岸には、日本海の荒波が作り出した波食棚が広がり、波食甌穴群(はしょくおうけつぐん、ポットホール)がある。他にも柱状節理や地層が見られるので、ブラタモリ気分で見て回るのも楽しいだろう。
写真:塚本 隆司
地図を見る写真:塚本 隆司
地図を見る竹野浜海岸には温泉施設もある。トレッキングや海岸散策、海水浴で汗をかいたら、温泉に入ってスッキリしたいもの。「絶景温泉北前館」には、日帰り温泉やレストランなどがある。海岸はすぐ目の前、登山口からでも徒歩5分の絶好の場所だ。
写真:塚本 隆司
地図を見る日帰り温泉「癒やしの温泉」からは、竹野浜海水浴場の浜辺が見渡せる。露天風呂やサウナもあるので、汗を流し疲れた体を癒やすのに最高だ。土産物店やレストラン、ジオパークや北前船の寄港地として栄えた竹野浜を紹介するミュージアム(無料)などもあり、竹野海岸や猫崎半島を満喫した帰りには、うれしい施設だ。
<絶景温泉北前館の基本情報>
住所:兵庫県豊岡市竹野町竹野50-12
連絡先:0796-47-2020
営業時間:4月〜6月・9月・10月 10:00〜21:00(最終受付20:30)
※7月・8月・11月〜3月は22:00(最終受付21:30)まで
休館日:木曜日(7月8月は無休)
温泉料:中学生以上600円、3歳〜小学生350円
どう見てもキューピーという不思議な景色の猫崎半島だが、古から知られている景勝地。ミシュラン・グリーンガイド兵庫WEB版にも「Takeno beach and Nekosaki peninsula」として紹介されるなど、注目を集めている。
トレッキングや海水浴、カヌー体験、ジオパークめぐり、カニや活イカなど日本海の幸、そして温泉と盛りだくさん。近くにホテルや民宿、国民休暇村もありキャンプもできる。家族や仲間と週末を過ごすのにピッタリのスポットなのだ。
キューピーと浜辺で一緒にお昼寝してみてはいかがだろうか。
2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/8更新)
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