写真:肥後 球磨門
地図を見る人吉旅館は、JR人吉駅から球磨川方面へ徒歩5分の場所にあります。創業した昭和9年(1934年)当時の面影が残る建物は良質な造りの近代和風建築として、平成25年(2013年)3月、国の登録有形文化財に登録されました。
宮大工によって建てられた風情ある数寄屋造りの建物の玄関前には、よく手入れされた砂利が敷かれ、人吉旅館と対面した瞬間に日本の伝統美を感じます。「重要文化財」「数寄屋造り」と言葉だけ聞くとちょっと敷居が高く感じますが、建物は華美な装飾がない簡素な造りで親しみやすい建物となっています。
玄関を一歩入るとさらに親しみやすさを感じることができます。木の温もりのあるロビーには、昭和時代の初期を思い起こさせる囲炉裏や昔のお菓子のパッケージなどが並べられ、どこかノスタルジックな空気が漂う空間。これから始まる滞在にワクワクします。
写真:肥後 球磨門
地図を見る人吉旅館の廊下の幅は広く、古い旅館では珍しいと言われています。よく磨きこまれた天然木の廊下は伝統を感じさせ、歩く時の独特のきしみ音が人吉旅館の長い歴史を物語っているように感じます。
純木造建築の建物は音が響きます。廊下を歩く時に出る『きしみ』を風情と感じながらゆっくりと優しく歩くことをおススメします。
廊下からは中庭が見え、春の桜や秋の紅葉など四季を通じて変化する庭の情景を楽しむことができます。お風呂上りなど部屋へ戻る途中に廊下に立って、美しい庭をのんびりと眺めてみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る球磨川に面して配された客室は創業当時から変わらない風情が残り、伝統を感じる部屋になっています。室内を明るく照らす大きな窓からは、球磨川の流れと夕暮れ時のオレンジ色に染まる人吉の空を楽しむことができます。
球磨川を一望する各部屋は『水郷』や『清流』のように水に関する名前や、『筏口(いかだぐち)』や『筌場(うけば)』など球磨川の鮎漁に関係する名前がついています。『筌場』の『筌』とは、割竹で作った魚を閉じ込めて捕獲する道具のことで、鮎魚にも使用され、その『筌』を球磨川に仕掛ける場所が『筌場』と呼ばれています。
珍しい部屋の名前の由来などについては韓国から嫁いできた女将が詳しく説明してくれます。人吉の文化や歴史などよく勉強されているので、夕食時など女将が挨拶に来たときに聞いてみてはいかがでしょうか。
なお、各部屋は無料でWiFiが使用できるようになっているので、スマホはもちろんPCも持ち込んで楽しむことができます。
写真:肥後 球磨門
地図を見る人吉旅館には露天風呂はありませんが、深さ80cmもある珍しい内風呂があります。深過ぎてのんびり温泉に浸かれないので、浴槽の中に松の木のベンチが沈められています。ベンチに座り木枕に頭を置いてゆっくりと温泉を楽しむことができます。
温泉は源泉掛け流しの天然温泉で、とろみ感があるナトリウム炭酸水素塩泉です。入浴すると古い角質が取れるのがわかり、風呂上りはお肌スベスベになります。まさに人吉温泉が「美人の湯」といわれる所以です。また、飲泉ができるように温泉の湯口にコップが置かれています。飲むと胃腸に効能があるので試してみてはいかがでしょうか。
お風呂は80cmの深さと普通の深さのもので男女浴場に分かれていて、夜の10時くらい(入浴者がいないときを見計らって)に男女入れ替えが行なわれます。両方のお風呂を楽しみたい方はその前後か翌日朝に入浴しましょう。
写真:肥後 球磨門
地図を見る温泉旅館の楽しみの一つは夕食です。人吉旅館では夏は鮎、冬場はイワナのお造りなど山と川の旬の食材を使った手作りの郷土料理会席を楽しむことができます。純和風旅館で郷土料理と共に韓国料理も楽しむことができるのが人吉旅館です。
写真は夕食の参鶏湯です。女将特製のキムチと一緒に食べる参鶏湯は最高の美味しさで、コラーゲンがたっぷり溶け出したスープは温泉効果とあいまって翌朝は美肌間違いなしです。
和韓折衷料理が楽しめる宿泊プランは2名宿泊からですが、1名宿泊でも対応してもらえる場合があるので宿泊予約時にお願いしてみてはいかがでしょうか。
昭和初期に建てられた人吉旅館は、侘び寂の風情を感じる純和風旅館ですが、和風旅館で韓国料理を楽しめるというのは珍しいのではないでしょうか。郷土会席料理もとても美味しく満足できる夕食をお腹一杯楽しむことができます。
朝食には女将手作りの韓国キムチが出されるので、夕食に韓国料理を逃した方はキムチで韓国の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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(2025/2/12更新)
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