埼玉の世界最大級の地下建造物「首都圏外郭放水路」の見学方法

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埼玉の世界最大級の地下建造物「首都圏外郭放水路」の見学方法

埼玉の世界最大級の地下建造物「首都圏外郭放水路」の見学方法

更新日:2016/11/26 20:58

Mija Atsushiのプロフィール写真 Mija Atsushi

埼玉・首都圏外郭(がいかく)放水路。「地下神殿のような光景」というキャッチフレーズでテレビやインターネットでも度々取り上げられており、写真や映像だけでも見たことがあるという方は非常に多いことだと思われます。
この外郭放水路は一般の方でも見学をする事が可能であり、参加費は何と無料となっています。ここではその外郭放水路の概要と見学方法や注意点について説明していきます。

そもそも首都圏外郭放水路とは?

そもそも首都圏外郭放水路とは?

写真:Mija Atsushi

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首都圏外郭放水路は、埼玉県の東部(中川・綾瀬川流域)に建設された世界最大級の地下河川です。利根川、荒川、江戸川の大河川に囲まれた中川・綾瀬川流域は地盤が低くなっており、さらには河川の勾配が緩やかで水が流れにくいという特徴があります。その為、この地域は昔から大雨に見舞われると洪水による浸水被害に悩まされてきました。

そこで、その対策として建造されたのが、この首都圏外郭放水路です。中川・綾瀬川流域を流れる5つの河川の水を、地下50m、全長6.3kmもの長さのトンネルに通し、江戸川に流すという役割を果たしており、これによって同流域の浸水被害を大幅に軽減する事に成功しています。

地下神殿という異名は伊達ではない

地下神殿という異名は伊達ではない

写真:Mija Atsushi

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流域の水位が上がった各河川の水を溜め込むための立抗、それを江戸川に流す為の排水機場など、様々な構成をしている放水路ですが、中でも調圧水槽と呼ばれる地下22mの位置に造られた巨大水槽は圧巻です。長さ177m、幅78m、高さ18mという大規模な水槽で、重さ500tもあるという柱が59本も並ぶこの光景は、まさに地下神殿と呼ぶに相応しい壮大なものとなっています。

また、水を溜め込む為の施設という事もあって湿度は非常に高く、水槽内に立ち込める靄が地下世界の幻想性を演出してくれています。

特撮映画のような龍Q館も忘れてはならない存在

特撮映画のような龍Q館も忘れてはならない存在

写真:Mija Atsushi

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また、もう一つ忘れてはならないのは、「龍Q館」2階(見学会の集合場所)にて展示されている放水路の資料と再現模型の数々。10:00、13:00の部を予約できた場合、ここでの資料や模型を使っての説明会も実施されますので、これもまた見逃す事ができない非常に興味深い内容となっております。

そして、隣の部屋は放水路を制御する為の操作室となっています。特撮映画等のセットに使えそうな構成をしていますが、実際にテレビや映画の撮影で使われた場所でもあります。ホールの窓から見ることができますので、こちらも忘れずにチェックしておきましょう。

ちなみに、この龍Q館だけの見学であれば、予約は必要ありません。

見学会に参加する方法と注意点

見学会に参加する方法と注意点

写真:Mija Atsushi

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しかし、この見学会に参加する為にはいくつかの難関をクリアしなくてはなりません。まず一つ目に、見学会は基本的に平日の火〜金のみ実施される事(たまに土日祝日も行う時がありますが、回数は多くありません)。二つ目は、見学可能な時間は10:00、13:00、15:00の3回のみ(夏休みシーズンのみ11:00の回が追加)。そして三つ目に、当日受付はしていない為、必ず電話または公式サイトより見学の予約をする必要がある事。見学人数も制限されており、各時間25人まで(15:00のみ50人)となっています。

インターネットからの受付は28日前の深夜0時から開始となっていますが、説明会付きの10:00、13:00の部は、受付開始後1〜2時間程度で満員となってしまう為、説明会も参加したい場合は、深夜0時以降の受付開始直後を狙う事がほぼ必須条件となります。

電話での受付は朝9時からとなっていますので、まず10:00、13:00の部は申し込みできないとみておくべきです。15:00の部のみ50人かつ説明会なしとなっていますので、比較的予約しやすい状況ではありますが、それでも受付開始日から数日経過すると満員となる可能性が高まります。
さらに、悪天候時やその翌日などは見学会が中止となる場合もありますので、ある程度は運も絡んでくる上、平日といえども見学会を開催しない場合もあり、思った以上に狭き門です。

また、実際に見学する際の注意事項として、この放水路は見学を前提とした構造をしておらず、エレベーターやエスカレーター等が存在しない為、地下の調圧水槽までの100段以上もの階段を自力で上り下りできるだけの体力がないといけません。
また、ハイヒールやサンダルなど、階段の上り下りに適さない物を履いている場合も見学禁止です。自身の体力に見合っているか、その日の体調管理や履物にも十分注意しておく必要があります。

予約時の困難を乗り越えた先に待ち受ける夢のような体験

予約時の困難を乗り越えた先に待ち受ける夢のような体験

写真:Mija Atsushi

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しかし、これだけの難関を乗り越えてまで参加する価値がこの外郭放水路にはあります。東京からそれほど遠くない場所で、映画でしか見ることができないような光景に圧倒される夢のような時間を体験することができるでしょう。やはり、写真や映像で見るのと、実際に見てみるのとでは、圧倒的に差があります。

ちなみに、地上の気温が25℃を越える夏日であっても、この調圧水槽内は約18℃ほどと意外と低くなっているため、長袖シャツを1枚準備しておくのが無難。見学時間は10分程度と短めではありますが、外との気温差で体調を崩さないように注意しましょう。

一生に一度は見ておきたい国内建造物の筆頭

街を水害から守るというだけでなく、こうした神殿のごとき芸術性すらも両立させてしまうこの首都圏外郭放水路。現代技術の集大成とも言うべきこの建造物は、見学時間10分程度では全然足りないと思えるほどに圧倒されてしまいます。正に縁の下の力持ちなこの施設。夢のような空間に圧倒されるだけに終わらず、見学後も生活に直結する重要な施設と考えさせられる場所です。

一生に一度は見ておきたい国内建造物の筆頭といっても過言ではない放水路。是非とも多くの方に見て、そして肌で感じ取っていただきたい場所です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/06/10 訪問

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