福岡空港からわずか20分!圧巻の廃墟「旧志免鉱業所竪坑櫓」

福岡空港からわずか20分!圧巻の廃墟「旧志免鉱業所竪坑櫓」

更新日:2018/07/04 14:32

手塚 大貴のプロフィール写真 手塚 大貴 バックパッカー旅の提案人、スポーツ観戦トラベラー
福岡市の東隣、志免町の市街地に建つあまりにも巨大な廃墟。見る者を圧倒させるこの「旧志免鉱業所竪坑櫓」は、かつて栄えた炭坑跡にあり、坑員を地下深くへと運んだ巨大エレベーターのような建物。その非現実的な佇まいは、どんな天候・時間でも写真映えする独特の美しさです。
実はココ、福岡空港からバスを使って20分ほどで行くことができるアクセス便利な立地!福岡観光で立ち寄りたい、日本近代化の夢の跡をご紹介します。

廃墟ファン必見!謎めいた雰囲気の「旧志免鉱業所竪坑櫓」

廃墟ファン必見!謎めいた雰囲気の「旧志免鉱業所竪坑櫓」

写真:手塚 大貴

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天にも届かんばかりに聳え立つ巨大な廃墟。市街地の向こうに突如現れるその異様な姿に、誰もがきっと驚かされるはず!そしてその廃墟の不思議な構造を見て、いったい何の建物なの!?と首を傾げずにはいられないことでしょう。

ここは福岡市の東隣、志免町にある「旧志免鉱業所竪坑櫓」。単なる廃墟ではなく、国の重要文化財にも指定されている歴史的価値の高い建物です。
現在はベッドタウンとなっている志免町ですが、かつては炭坑で栄えた土地。この「旧志免鉱業所竪坑櫓」は、ケージと呼ばれる箱を使って坑員を地下の石炭層へ下ろし、そこで掘り出した石炭を地上へと運ぶ作業が行われていた巨大エレベーターのような建物でした。

あの“二階堂酒造”のCMのロケ地にもなったことがある竪坑櫓。その非現実的で謎めいた雰囲気が話題を呼び、廃墟ファンの間では評価の高い人気スポットとなっています。

まるで要塞!?その正体は巨大エレベーター装置

まるで要塞!?その正体は巨大エレベーター装置

写真:手塚 大貴

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「旧志免鉱業所竪坑櫓」が完成したのは1943年のこと。石炭の大量生産が必要だった第二次世界大戦当時、より深い層の石炭を採掘するために建設されました。

高さは47.6m、地上8階、地下1階と、近代の日本で建設された鉄筋コンクリート造りの建物としては有数の高さ。この櫓の真下に深さ430mの縦穴が掘られ、8階部分に設置された1000馬力の巻上機によって、ケージで坑員を地下へ下ろしたり、石炭を上げたりしていたのです。
この竪坑櫓は世界的に見ても貴重で、終戦前に造られた同じ形の竪坑櫓として現存しているのは、志免、ベルギーのブレニー、中国の撫順の3ヶ所だけと言われています。

遠くから眺める竪坑櫓も見事ですが、下から見上げるその姿も大迫力!建物としての造形美も素晴らしく、堅固な要塞のような威厳ある佇まいです。

近代化産業遺産にも認定!炭坑時代を偲ばせる景観

近代化産業遺産にも認定!炭坑時代を偲ばせる景観

写真:手塚 大貴

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炭坑として栄えた時代を偲ばせるのは「旧志免鉱業所竪坑櫓」だけではありません。竪坑櫓とともに、周辺に残る斜坑口や国鉄勝田線の跡地が「志免鉱業所関連遺産」として経済産業省の近代化産業遺産に認定されています。
写真は、斜坑口である第八坑連卸坑口。その背後には、石炭を掘ったときに出た土を積み上げたボタ山が広がり、独特の景観を作り出しています。

志免鉱業所の特徴は、日本で唯一、開坑から閉山まで国営であり続けたこと。最盛期には従業員は6000人、年間50万トンの石炭が生産されたものの、時代はエネルギー革命へ。そして1964年、東京オリンピックが開催された年に炭坑は静かに閉山されたのです。

廃線となった国鉄勝田線、志免駅の跡

廃線となった国鉄勝田線、志免駅の跡

写真:手塚 大貴

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「旧志免鉱業所竪坑櫓」を訪れたらぜひ立ち寄りたいのが、竪坑櫓から徒歩3分ほどの場所にある志免鉄道記念公園!かつての国鉄勝田線、志免駅の跡が保存されている公園です。

1919年に筑前参宮鉄道として開通し、後に国鉄の所有となった勝田線。主に石炭輸送に利用され、1日750トンもの石炭が輸送された時期もありましたが、1985年には廃線。現在では勝田線は緑道として整備され、志免駅のホームや線路に鉄道が走っていた当時の面影が残されています。

夕暮れ時、竪坑櫓は黄金色に輝く・・・

夕暮れ時、竪坑櫓は黄金色に輝く・・・

写真:手塚 大貴

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廃墟として独特な美しさを放つ「旧志免鉱業所竪坑櫓」。その魅力は、どんな天候・時間であっても写真映えすること。

晴天の青空にそそり立つ竪坑櫓も素晴らしいですが、意外に素敵なのが曇りや雨の日。薄暗い空が竪坑櫓の廃墟と絶妙にマッチし、アンダーグラウンドな雰囲気に包まれた姿を見ることができます。
さらにオススメは夕暮れ時!西日に照らされ黄金色に輝く竪坑櫓は、人の気持ちをどこかセンチメンタルにさせてくれる光景です。

かつて日本の近代化を支えた竪坑櫓。今は静かに聳え立つだけとなった廃墟の姿を眺めながら、労働者たちで賑わっていた栄華の時代に思いを馳せてみてください。

アクセス便利!福岡空港から20分の「旧志免鉱業所竪坑櫓」

この「旧志免鉱業所竪坑櫓」、実は意外にアクセス便利な好立地。九州の玄関口・福岡空港からバス1本で行くことができます。
アクセスルートは、「福岡空港前」バス停から西鉄バス3番に乗り「東公園台二丁目」で下車し徒歩1分、または西鉄バス5番・37番に乗り「下志免」で下車し徒歩10分。いずれのルートもバスの時間を含めてトータル20分ほどなので、空港から福岡の街へ出る前に竪坑櫓へ立ち寄ってみるのもオススメ。また博多バスターミナルや天神からもバスで行けるので、福岡観光の合間に足を運ぶのもいいでしょう。

九州には炭坑の廃墟が各地に残されていますが、圧倒的な迫力と造形美を誇る「旧志免鉱業所竪坑櫓」は他に類を見ない建物。廃墟ファンならずとも訪れる価値のある、日本近代化の夢の跡です。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/11/04 訪問

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