写真:肥後 球磨門
地図を見る倉敷アイビースクエアはJR倉敷駅から徒歩15分ほどの倉敷美観地区にあります。明治22年(1889年)に建設された倉敷紡績の旧工場を再生するため昭和48年(1973年)ホテルやレストラン、多目的ホールなどを整備し、観光施設として生まれ変わった建物です。平成19年(2007年)には綿産業関連遺産として経済産業省より近代化産業遺産に登録されました。
写真は美観地区に面したアイビースクエアの西側入り口です。かつては工場の従業員が出入りしていた通用門で、赤煉瓦の壁に幾重にも絡み付いた蔦に歴史を感じます。
左手奥には、陶器や革製品、ガラス製品などの販売や陶芸教室が開かれる「愛美工房」もあります。工房の隣にはオルゴールミュゼのショップがあり、お気に入りの曲をオルゴールにすることもできるので立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る西側入口の奥に見えるのが、アイビースクエアの名前の由来になった蔦(アイビー)が建物全体を覆うようにからまる中庭広場(スクエア)です。赤煉瓦の壁に絡まる蔦が印象的で倉敷美観地区の散策途中の休息におススメの場所です。
中庭の北側に水路があり「モネの睡蓮」が浮かんでいます。株分けされたクロード・モネのアトリエの睡蓮を大原美術館が譲り受けて中庭の水路に浮かべたのがモネの睡蓮です。5月から10月にかけて白やピンクの可憐な花が咲くフランス生まれの睡蓮は、深い緑色の蔦と調和して美しい景色を展開してくれます。開花時期にアイビースクエアを訪れてモネの睡蓮と対面してみてはいかがでしょうか。
倉敷美観地区は日没後ライトアップされます。季節とともに色を変化させる蔦が絡まったアイビースクエアの赤煉瓦造りの洋館も、優しい光に包まれ、心を和ませる空間を演出してくれるので夕食後に中庭で過ごすのもおススメです。
写真:肥後 球磨門
地図を見るアイビースクエア駐車場から館内にアクセスするときに利用するのが東正面玄関です。大きなアーチ形状が印象的な玄関を入ると天井の高いクラシカルな雰囲気のホテルロビーが出迎えてくれ、天井を見ると工場の特徴である「のこぎり屋根」の形状と明かり取りの窓も見ることができます。
床に施されたモザイク模様や天井からの温かみある照明、クラシカルな調度品が心安まる空間を演出していて、この場所は宿泊客以外も立ち入ることができるので倉敷散策の途中に訪れてみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見るアイビースクエアの宿泊棟の一部は廊下の壁が赤煉瓦のままになっていて、工場であった当時の面影を残しています。断熱材のない時代に、工場内がむき出しの赤煉瓦という当時の苛酷な労働環境について考えさせられる場所です。
倉敷アイビースクエアの名前の由来になっている「アイビー(蔦)」は工場内部の温度調整のために植えられました。当時の社長だった大原孫三郎が「自然と調和しながら健康的な労働環境を」という信念の元に、夏は赤煉瓦を覆って暑さをしのぎ、冬は落葉して太陽の暖かさを受けて温度調節が出来るようにと蔦を採用したのです。
宿泊者以外しか立ち入ることが出来ない場所なので是非アイビースクエアに宿泊してこの廊下を見学し、大原孫三郎の従業員に対する就業環境改善への取り組みについて思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見るアイビースクエアの西側入り口に向かって左手前にあるのが「倉紡記念館」です。倉敷紡績創業当時に建てられた原綿貯蔵用の倉庫が再生されたもので館内は5つの展示室に分かれています。第1室は明治時代、第2室は大正時代、第3室は昭和時代(戦前・戦中)、第4室は戦後の昭和時代と平成時代、第5室は明治時代からの年表コーナーとなっていて、倉敷紡績の歴史が年代順に展示されるとともに、紡績産業の歴史も知ることが出来ます。
最後の部屋の第5室では年表だけでなく、その当時の出来事や流行をモニター映像で紹介していて、当時の記憶を思い起こさせてくれます。
倉紡記念館の開館時間は9時から17時までです。アイビースクエアの宿泊客は入館無料なので早めにチェックインして見学することをおススメします。
美観地区に立つ倉敷アイビースクエアは宿泊だけでなく美術館や記念館の見学、陶芸体験などができる、テーマパークのような観光施設です。倉敷ガラスをはじめ、工芸品や民芸品、銘菓などのお土産が販売されるアイビーショップも営業しています。
赤煉瓦に蔦の絡まる歴史ある建物の中で、宿泊、食事、歴史文化に触れるなどいろいろな体験をしてみてはいかがでしょうか。
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(2025/2/9更新)
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