写真:沢原 馨
地図を見る「開港の道」の出発点はJR桜木町駅。駅からみなとみらい方面へと歩けば、帆船日本丸の横から大岡川河口部を跨いで新港地区へ繋ぐプロムナードが延びています。「汽車道」です。
汽車道は、かつて新港埠頭の物資輸送に使われた臨港鉄道の遺構を活用して整備された舗道です。路面に残されたレール跡が由来を物語っています。当時使われていた橋梁も活用されています。明治期に造られた貴重なものです。往時の様子を想像しながら歩くのも楽しいですよ。
写真:沢原 馨
地図を見る汽車道の上からは、ランドマークタワーやクイーンズスクエア、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルといったビル群が織り成す、美しい都市景観を堪能することができます。横浜観光への“わくわく感”が高まるプロムナードです。
<「汽車道」の基本情報>
住所:神奈川県横浜市中区新港2丁目
電話番号:045-221-2111(公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー)
アクセス:JR桜木町駅または関内駅から徒歩約5分など
写真:沢原 馨
地図を見る汽車道から「開港の道」を辿って赤レンガ倉庫へ向かいましょう。赤レンガ倉庫は新港埠頭の付属設備として明治後期から大正初期にかけて造られたもので、近代港湾としての横浜港を象徴する施設でした。設計を行ったのは横浜正金銀行(現在の神奈川県立歴史博物館)の設計などで知られる妻木頼黄。建築に興味のある人なら見逃せない施設です。
赤レンガ倉庫は平成元年(1989年)まで“倉庫”として使われていましたが、その後、本来の役目を終え、補修改修が行われた後に、平成14年(2002年)に現在のような商業施設として再出発しました。今ではすっかり横浜の観光名所として定着しています。内部にはさまざまなショップやレストランなどがあり、見て回るだけでも楽しいですよ。
写真:沢原 馨
地図を見る赤レンガ倉庫の周囲は赤レンガパークとして整備され、一角には旧税関事務所遺構なども展示されています。パーク内をのんびりと散策するのもいいものです。湾岸に立てば大さん橋やベイブリッジの姿も近く、フォトジェニックな景観が広がります。
<「赤レンガ倉庫」の基本情報>
住所:神奈川県横浜市中区新港1丁目
電話番号:045-211-1515(1号館)、045-227-2002(2号館)
アクセス:JR桜木町駅または関内駅から徒歩約15分、みなとみらい線馬車道駅または日本大通り駅から徒歩約6分など
開館時間:10:00〜19:00(1号館)、11:00〜20:00(2号館)、パークは常時開園
写真:沢原 馨
地図を見る赤レンガ倉庫から「開港の道」は「山下臨港線プロムナード」を辿って山下公園へ。山下臨港線プロムナードは「山下臨港線」という鉄道跡を利用して整備された舗道です。赤レンガ倉庫と同様に平成14年(2002年)に整備が完了し、それに伴って「開港の道」も設定されたのです。
右に横浜税関の「クイーンの塔」を見ながら山下臨港線プロムナードを辿れば、左には「象の鼻パーク」を見下ろし、その向こうには大さん橋が横たわり、港湾の風景が広がります。象の鼻パークに降りて少し散策してみましょう。
写真:沢原 馨
地図を見る象の鼻パークは横浜港発祥の地です。その名も「開港の道」を辿っての横浜観光なら、欠かすことのできない場所かもしれませんね。横浜港は安政6年(1859年)に開港されましたが、当時は浜辺に突堤を設けただけの簡素な港でした。その場所が、現在の象の鼻パークなのです。開港後、突堤の先から防波堤が延ばされ、その形が“象の鼻”を思わせる形状だったことから、「象の鼻防波堤」と呼ばれるようになりました。それが象の鼻パークの名の由来です。
現在の象の鼻パークは平成21年(2009年)、横浜開港150周年に合わせて整備が完了し、開園しました。象の鼻防波堤からは横浜税関「クイーンの塔」やみなとみらいのビル群、赤レンガ倉庫などを一望することができます。その景観を眺めつつ、横浜の歩んだ歴史に思いを馳せるのも、なかなか感慨深いものがありますね。
<「象の鼻パーク」の基本情報>
住所:神奈川県横浜市中区海岸通1丁目
電話番号:045-671-2888(横浜市港湾局みなと賑わい振興部賑わい振興課)
アクセス:みなとみらい線日本大通り駅から徒歩約5分など
写真:沢原 馨
地図を見る象の鼻パークでの散策を楽しんだら、いよいよ山下公園へ向かいましょう。山下公園は横浜観光の象徴とも言える存在です。常に多くの観光客が訪れて賑わっています。シーバスの発着所もあり、横浜観光の拠点としての役割も担っているのです。
山下公園が開園したのは昭和5年(1930年)、関東大震災からの復興事業の一環として整備されました。大正12年(1923年)に発生した関東大震災は横浜にも甚大な被害をもたらしました。山下公園はその瓦礫や焼土などを埋め立てて造成、日本初の臨海公園として誕生したのです。
写真:沢原 馨
地図を見る港湾を行き来する船の姿を眺めながら、のんびりと“港ヨコハマ”の風情を味わうのが山下公園のお勧めの楽しみ方。岸壁に沿って散策しながら、あるいは海に面したベンチに腰を下ろし、ゆったりと時を過ごすのが心地良いのです。旅情を誘われるひとときです。
園内には「赤い靴はいてた女の子」像など、さまざまな彫刻やモニュメントなども展示されています。それらを見てゆくのも楽しいものです。氷川丸を見学したり、マリンタワーに足を延ばしてみるのもいいですね。
<「山下公園」の基本情報>
住所:神奈川県横浜市中区山下町
電話番号:045-221-2111(公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー)
アクセス:みなとみらい線日本大通り駅または元町・中華街駅から徒歩約5分など
写真:沢原 馨
地図を見る山下公園から「開港の道」の終点、港の見える丘公園へ。「横浜人形の家」の横を抜けて「フランス橋」を渡り、階段を上って「フランス山」を抜ければ、港を見下ろす丘の上です。この丘は開港期にイギリスとフランスの軍隊が駐屯したところ。昭和37年(1962年)に「港の見える丘公園」として開園し、これも横浜観光で欠かせない名所のひとつになりました。
港の見える丘公園の最大の魅力は、やはり展望所からの眺めでしょう。眼下に(その名のように)横浜港を見下ろし、正面にはベイブリッジの姿が見えています。高所から望む横浜港、爽快な眺望です。
写真:沢原 馨
地図を見る園内には横浜市イギリス館や山手111番館、大佛次郎記念館、神奈川近代文学館といった施設もあり、それらを見学してゆくのもお勧めです。初夏や秋にはローズガーデンの薔薇も見逃せません。さまざまな魅力に溢れた、港の見える丘公園です。
<「港の見える丘公園」の基本情報>
住所:神奈川県横浜市中区山手町
電話番号:045-221-2111(公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー)
アクセス:みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩約5分など
初めて横浜を訪れるという方なら、まずは「開港の道」をのんびりと辿ってみましょう。横浜の歴史について少し勉強しておくと、興味深く観光できるかもしれません。最初はあまり一ヶ所に時間をかけすぎずに散策を楽しみ、“港ヨコハマ”の雰囲気を味わうのがお勧めです。
ご紹介した場所の他にも、「開港の道」近くには横浜の観光名所がたくさん点在しています。あまり欲張りすぎると時間が足りなくなって、疲れてしまいますよ。訪れたい場所を絞って、ゆったりとした予定を立てて観光を楽しむのが大切です。回りきれなかったところは、次の機会の楽しみにとっておきましょう。再訪の目的ができるというものです。
歴史の遺構と現代的な都市景観が融合した横浜ベイエリア。お洒落なお店を見つけて立ち寄るのも楽しいものです。デートコースとしても好適。潮の匂いを感じながらの横浜観光、楽しんでくださいね。
2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/2更新)
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