写真:坂元 美鈴
地図を見るカフェとアートの街、清澄白河から一駅。門前仲町駅から徒歩5分の深川エリアに2016年6月にオープンしたのが「深川ワイナリー」です。「ワイン好きの人ならワイン造りを知りたいはずだし、ワイン造りを目にしたらそこで飲みたくなるはず。そんなことを考えた時に、もっと気軽に来られて、ワインの醸造も体験できて、そのあとわいわい楽しく飲んでもらえる場所を作りたいと思ったんです」と代表の中本徹さん。
ぶどう畑がないならぶどうを買ってくればいい!と逆の発想で、長野や北海道、山形産など生産者の顔の見える日本のぶどうをメインに使って日本ならではのワインを醸造。都内で3番目となる都市型ワイナリーです。
写真:坂元 美鈴
地図を見る無料ワイナリーツアーは土日祝の13時と15時。前日までに電話かメールで予約をしてくださいね。まずは建物裏手から入る「テイスティングラボ」で受付を。その後スタッフが醸造所まで案内してくれます。
“年間生産2万本の小さなワイナリー”がキャッチフレーズのこちら、醸造所も可愛らしくてコンパクト。イタリアから取り寄せた手回し除梗・破砕機やプレス機が設置された奥には、1000リットルの巨大なタンクが5つ。その向かいにはフランスから取り寄せたフレンチオーク樽が横たわっています。普段なかなか見ることができないワイン醸造の現場に足を踏み入れることができ、参加者からは「おぉ〜!」と感嘆の声があがる瞬間です。
写真:坂元 美鈴
地図を見る迎えてくれるのはワイン醸造歴18年のエノログ(ワイン醸造管理士)の上野浩輔さん。こちらではデラウェアやキャンベルアーリーなど日本産のぶどうをメインで使っているのですが、カベルネやシャルドネなんかの特徴は知っていても、日本産ぶどうのワインの特徴って意外と知らないですよね?
「日本のぶどうは海外のものより糖度が低いので、アルコール度数も低く、優しい味わいです。だからワイン自身が主張する海外産に比べて、不思議と日本料理に合わせやすい繊細なワインに仕上がるんです。外国産とはまた別のおいしさですよね。」とのこと。
写真:坂元 美鈴
地図を見る続いてワイン造りの工程のレクチャーです。要約すると…。
(1)まずは各産地から運ばれてきたぶどうを手回し除梗・破砕機で果実のみに。
(2)皮と種もミックスした果実は、白ワインの場合はすぐに、赤ワインの場合は10日〜2週間ほど熟成させた後、プレス機にかけられ、皮と種が取り除かれます。
(3)果汁はタンクに移し替えられ、おいしいワインになるまで熟成。
というのがざっくりとした流れ。
深川ワイナリーでは低温熟成が大きな特徴で、そうすると香りが引き出されたフルーティなワインになるのだそう。そのフルーティな味わいを楽しんでもらうため、こちらのワインの半数以上は短期熟成のフレッシュなもの。それ以外はフレンチオークに詰めて、どっしりとした重厚なワインになる時を待っています。
写真:坂元 美鈴
地図を見る見学&レクチャー後は、醸造所をガラス越しに臨みながらテイスティングできちゃうお洒落なラボに移動。1杯100円でお好みのワインを試すことができます。
その時期によって仕込んでいるぶどうの品種や産地は異なりますが、上野さんと女性スタッフがそれぞれの特徴を説明してくれるので、ぜひ色々試してみたいところ。デラウェアのスパークリングやキャンベルアーリーのロゼの無濾過のものなどなど、ワイン好きの方にとっても珍しいワインが並び、心躍ります!
筆者は取材時キャンベルアーリーのロゼを試しましたが、低温熟成ならではの、まるでイチゴジュースのような強いベリーの香りにノックアウト!日本産ワインに開眼すること間違いなしです。
ボトル販売は1本2000円程度から。少量生産のため1本1本ナンバリングされていて、愛情込めて作られたワインはお土産にしても喜ばれそうです。
「きちんとしたぶどうと、真面目な醸造方法を見ていただくことこそが、うちのワインを少しでも知ってもらうことになるのではないかなと考えています。“お客様にとって全ての工程が見える化しているワイン”。そんなワイン醸造所にしていきたいと考えています。」と上野さん。
思い立ったらすぐ足を運べるアクセスの良さも都市型ワイナリーの醍醐味です。駅近なので、思いっきりテイスティングできますよ♪酔い覚ましで清澄白河まで散歩してカフェで一休み、というコースもおすすめです。
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(2024/4/20更新)
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