東大寺は言わずと知れた奈良一番の観光地。741年に聖武天皇が建立した、華厳宗のお寺です。そんな格式高い東大寺で写経…と聞くと、とっても敷居が高いように感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、実はそんな事はないのです!実際に体験の流れをまとめてみました。
★まずは電話予約を行います。
東大寺写経係(0742-22-5511)で、写経を行いたい日時を伝えます。法要や行事などで参加できない日もありますので、必ず電話予約が必要です。※なおこの予約の際、「筆をご持参ください」と言われます。
★当日は、南大門東側の本坊へ向かいましょう。
普段の観光であればまず訪れる事はない、「本坊」というところに案内されます。南大門をくぐってちょうど東側に寺務所のような建物群があり、その一角に本坊があります。まるで東大寺のウラを探検している気分にきっとなる事でしょう。さあ、いよいよ「写経道場」に到着です!
★実際に何を書くかを決めます。
写経は、「華嚴唯心偈」(百字心経)と、「般若心経」のどちらか2種類を選ぶ事ができます。案内の方が、それぞれの書の中身についてを簡単に説明してくださいますので、どちらか好きな方を選ぶとよいでしょう。ちなみに写仏と呼ばれる、仏様の絵を書きうつすものもあります。絵心のある方は、こちらもお勧めです。
※写経は1,500円、写仏は3,000円。
★いよいよ写経開始です。
お習字なんて、小学校以来…無理すぎる!と、ここまで読んで尻込みしてしまった方、全く問題ありません!お手本の用紙があり、その上に紙を重ねて、上からなぞっていけば良いのです。とっても簡単でしょう?筆がどうしても難しければ、筆ペンやボールペンでもOKです。
こじんまりとした、手入れの良く行き届いたお庭を眺めながら、ていねいに硯で墨をすり、一文字一文字、気持ちを込めて書いていきます。遠くからは、修学旅行生の声がときおり聞こえますが、それ以外は本当に静かな空間です。観光地にいる事を完全に忘れて、「書く」という作業にひたすら没頭できるでしょう。
★ようやく完成!
完成した写経は、なんと大仏様の胎内に納められます。書き終えた後に、ぜひ大仏様に参拝する事をお勧めします。「この中に自分の書いた写経が納められるんだ…」と思うと感動もひとしおです。
【場所】東大寺写経道場(0742-22-5511)
【所要時間】1時間〜2時間(かなり個人差があると思いますので、時間には余裕を持って臨むと良いでしょう)
【服装】畳の上での正座や横座りになりますので、膝が出ても良いズボンやスカートがベストです。
【持ち物】筆
写経で集中した頭を優しくほぐす、素敵なカフェと甘いお菓子はいかがですか?南大門のすぐ脇に、平成23年10月にオープンした「東大寺ミュージアム」。お勧めはこのミュージアムに併設されているカフェ「茶廊・葉風泰夢(はーふたいむ)」。カフェに入って、きっと皆さんびっくりされるはずです。なんと!目の前に国宝・南大門がど〜ん!!近すぎて、完全に仰ぎ見る体勢になるほどです。ここは本当に穴場のカフェです。
メニューもとっても充実。東大寺ミュージアムのオリジナルお菓子、日餅(にっぺい)や大和茶マカロンなどのお茶菓子がいただけます。ドリンク付きのお茶菓子セットも豊富に取りそろえていますよ。
【場所】茶廊・葉風泰夢(はーふたいむ)東大寺ミュージアム内
【営業時間】10:00〜17:00(ラストオーダー16:30)
意外と知られていない東大寺の写経体験、いかがでしたか?「この中に私の書いた写経が納められるんだ…」と思って見上げる大仏様、きっといつもより身近な存在に感じるのではないでしょうか。都会の喧騒や色々な事から頭を切り離して無心になるひととき―そんな贅沢な時間を、ぜひ皆さまも一度体験してみてくださいね。
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