茅葺屋根の禅寺!栃木県「大雄寺」で禅の心を学ぶ

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茅葺屋根の禅寺!栃木県「大雄寺」で禅の心を学ぶ

茅葺屋根の禅寺!栃木県「大雄寺」で禅の心を学ぶ

更新日:2016/12/20 17:50

冴羽 夢見のプロフィール写真 冴羽 夢見 『TOYOTAガズームラ那須』ブログリーダー

栃木県大田原市黒羽で六百年以上の歴史を持つ曹洞宗の名刹・大雄寺(だいおうじ)は日本国内でも珍しい茅葺屋根のお寺です。本堂や総門だけでなく、廻廊、禅堂、鐘を吊り下げる鐘楼までもが茅葺で作られており、一歩足を踏み入れると、まるで時が止まったかのような閑かで不思議な気分を味わうことができます。今回はそんな栃木県の隠れた名刹を紹介します。

参拝者を俗世と隔絶するような長〜い石段

参拝者を俗世と隔絶するような長〜い石段

写真:冴羽 夢見

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東北自動車道の矢板ICから車で35分ほどのところに黒羽山大雄寺はあります。周囲は鬱蒼とした木々が生い茂り、参道に入る前から既に静寂な印象を受けます。「黒羽山」「大雄寺」と刻まれた二本の石柱の間を通ると、目の前には長〜い石段が現れます。足腰の弱いお年寄りなどが参拝できるのか不安になりますが、心配ご無用。石段の手間にはレンタル用の杖が置いてあり、帰るときに返しさえすれば、誰でも使うことができます。

石段を一段一段登っていくにつれて、辺りを取り巻く空気がさらに閑寂としたものへと変わっていくのが分かります。この長い石段は、普段暮らしている俗世間から厳粛な異世界へと足を踏み入れる・・そんな意味を持っているのかもしれません。

県の文化財にも指定!都会じゃ見られない茅葺の屋根

県の文化財にも指定!都会じゃ見られない茅葺の屋根

写真:冴羽 夢見

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石段を上がり山門をくぐると、いよいよ茅葺屋根の総門が姿を現します。この総門を含め、坐禅堂、廻廊、本堂、鐘楼など七つの建物が茅葺屋根で作られており、昭和44年に栃木県の有形文化財に指定されました。

県の文化財にも指定!都会じゃ見られない茅葺の屋根

写真:冴羽 夢見

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茅葺屋根で作られた境内の建築物は室町時代の様式を今に伝えます。

静寂な空間で本格座禅体験!

静寂な空間で本格座禅体験!

写真:冴羽 夢見

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大雄寺では予約をすれば本格的な坐禅修行が体験できます。志納料3000円の個人禅修行では、実際に大雄寺で修行に励むお坊さんたちと一緒に境内の清掃や写経、読経、鐘を突くことまで体験することができます。

一人でいきなりそんなに本格的な禅修行はをするのはちょっとハードルが高い・・という人には団体修行がオススメです。坐禅や写経のみを体験できるので、企業や学校の部活動での参加も非常に人気です。

また、毎月第二・第四日曜日には坐禅堂にて午前7時30分から参加無料の坐禅会が行われています。

黒羽藩主墓所といわくつきの幽霊画

黒羽藩主墓所といわくつきの幽霊画

写真:冴羽 夢見

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山門をくぐって左手の方に進むと広い墓所にたどり着きます。その奥にあるのが、大雄寺と最も関わりの深い黒羽藩主大関氏の歴代墓所。慶長五年(1600)関ヶ原の戦いで東軍についた大関氏は、那須郡に2万石を与えられ黒羽藩主となって、幕末までこの地域を治めました。

黒羽山大雄寺は、戦国時代真っ只中の第十三代当主大関増次の時に大関家の菩提寺となりました。大関家の墓碑には芦屋石が使われており、小藩としてはあまり見られないまとまった五輪塔や宝篋印塔は、史跡としても非常に貴重なものです。

黒羽藩主墓所といわくつきの幽霊画

写真:冴羽 夢見

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黒羽藩の菩提寺である大雄寺には藩ゆかりの宝物も多く伝わっています。甲冑や武具の他にも、黒羽出身の日本画家・石川寒巌や天保期の文人画家・高久靄高フ作品も収蔵されています。

黒羽藩主墓所といわくつきの幽霊画

写真:冴羽 夢見

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また、普段は公開していませんが、大雄寺にはいわくつきの幽霊画の掛け軸が保存されています。江戸時代に大雄寺に宿泊した商人がその掛け軸の掛かった部屋で寝たところ、知らず知らずのうちに布団が一回転していたという「枕返しの幽霊話」は有名で漫画にもなりました。今でも幽霊画の掛け軸が掛かった部屋で寝ると必ず枕が足元に来ていると伝えられています。

幽霊はこの世に未練を残した人が、またお化けは無駄に捨てられてしまった物が、成仏できずにこの世にとどまっている存在であり、だからこそ我々は人や物を大切にしなくてはならないという和尚さんの法話も印象的です。

帰りは羅漢の丘もお忘れなく

帰りは羅漢の丘もお忘れなく

写真:冴羽 夢見

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長い石段の途中、山門の手前あたりに「羅漢の丘」と呼ばれる小道があります。これらの石像は平成七年に開山600年を記念して作られたもので、他の建築物に比べるとそれほど古くはありませんが、一つ一つ違った表情や動作をしており見逃しは禁物です。

帰りは羅漢の丘もお忘れなく

写真:冴羽 夢見

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「羅漢」とは釈迦の弟子たちをモデルにしたもので仏教の教えを長く見守っている仏様たちです。大雄寺の十六体の羅漢像は人間がもつ基本的な感情、笑い、怒り、悲しみなどをそれぞれがあらわしており、その表情からは何か大切なものを教えられます。

帰りは羅漢の丘もお忘れなく

写真:冴羽 夢見

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難しいことを考えずに純粋に自分のお気に入りの羅漢像を見つけてみるのも楽しいでしょう。あまりにも深い仏教の教えを学ぶ入り口として「見て楽しむ」というのは案外大切かもしれません。

日常では学べないことを感受できる禅寺「黒羽山大雄寺」

閑かで超然とした雰囲気漂う禅寺・黒羽山大雄寺(だいおうじ)。ここでは忙しい日常生活では学ぶことの出来ないものをたくさん学ぶことが出来ます。また、懐かしい茅葺屋根の建築物に囲まれるだけで、雑然とした日々の生活で忘れていたものを思い出させてくれるようです。

坐禅体験や写経をして、和尚の法話を聞けば、今まででは考えもしなかった新しい視野が開かれるかもしれません。雑然とした生活の中でどこか行き詰まりを感じてしまった時、大雄寺の長い石段を上がってみてはいかがでしょうか。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/11/28 訪問

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