世界遺産に登録された「ル・コルビュジエの作品」を巡るパリの一日

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世界遺産に登録された「ル・コルビュジエの作品」を巡るパリの一日

世界遺産に登録された「ル・コルビュジエの作品」を巡るパリの一日

更新日:2016/12/15 15:20

成瀬 康子のプロフィール写真 成瀬 康子 現代アートウォーカー

近代建築の三大巨匠の一人に数えられる、ル・コルビュジエ(1887-1965)の17作品が2016年世界遺産に一括登録されました。日本の国立西洋美術館もそのうちの1つで大変話題になりましたね。

実はパリとパリ近郊にもそのうちの2作品があるんです。今回はそこにお奨めの建物を加え、「土曜日がお奨め!近代建築の巨匠:ル・コルビュジエの作品を巡る旅」にご案内します。

パリから小旅行だ!「サヴォア邸(2016年に世界遺産に認定)」

パリから小旅行だ!「サヴォア邸(2016年に世界遺産に認定)」

写真:成瀬 康子

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ル・コルビュジエはスイス出身の建築家で、本名はシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ=グリです。独自の理論とその実践で建築界に大きな影響を与えました。また、斬新で魅力的なデザインには建築関係者以外にも多くのファンがいます。

そんな彼の代表作の1つ、「サヴォア邸(1928-1931)」は深い緑に覆われ道路からその姿は望めません。庭を進んで行くとパッと開けた視界の先にあります。ふわっと浮かび上がった宇宙船のような姿は個性的。資産家ピエール・サヴォア夫妻の別荘で、ル・コルビュジエ44歳の時の作品です。

日本語解説のパンフレットを受け取ったら邸宅探検の始まりです!屋内と屋外が水平ラインで繫がっているところや、一階から屋上までスロープで移動出来るところなど見どころが満載です。独特な形状の浴室などに感動しているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。工夫が施された収納家具や屋上庭園もお見逃しなく!屋上へはテラスからスロープで上がれます。

こちらの建物にはちょっとした逸話があります。斬新なデザインに当時の技術レベルが追いつかなかったのか、水漏れがあったそうです。度重なる修繕に夫人が怒りだし、結局あまり使わなくなってしまったそうです。新しい試みに失敗はつきものという事でしょうか・・・。

<行き方>
パリからRER(A)5線で30分、Poissy下車、バスもしくは徒歩で20分弱
休み:月(2016年12月現在)

み〜つけた!「ラ・ロッシュ邸(2016年に世界遺産に認定)」

み〜つけた!「ラ・ロッシュ邸(2016年に世界遺産に認定)」

写真:成瀬 康子

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サヴォア邸を堪能したらパリに戻りましょう。次に訪れるのは銀行家であり現代美術のコレクターでもあったラ・ロッシュ氏の自邸「ラ・ロッシュ邸 (1923-1925)」、ル・コルビュジエが38歳の時の作品です。パリの高級住宅街16区にあります。

この建物はちょっと変わっています。路地の行き止まりに建ち、ル・コルビュジエの従兄弟のジャンヌレ邸とラ・ロッシュ邸で所謂2所帯住宅になっているんです。公開されているのはラ・ロッシュ邸のみで、ジャンヌレ邸は現在ル・コルビュジエ財団の本部となっています。

中に入ると、地味な外観とは裏腹の吹き抜けの大きな空間に驚かされます。そしてそこから右手がプライベート空間、左手がお客様を迎える空間と二つに分かれています。

建物を依頼したラ・ロッシュ氏の要望は「コレクションを飾れるスペースを作ってくれ。」でしたので、左手の2階と3階を結ぶスロープのある部屋は言わばこの建物の顔です。2階で作品を鑑賞した後このスロープを歩いて、別の角度からもう一度観る事が出来るこの空間は、まるで小劇場のようにドラマチックです!

<行き方>
地下鉄(9)Jasmin下車 
休み:日・祝(2016年12月現在)

曜日に気を付けて!「ル・コルビュジエのアトリエのあるアパルトマン(歴史的記念建造物)」

曜日に気を付けて!「ル・コルビュジエのアトリエのあるアパルトマン(歴史的記念建造物)」

写真:成瀬 康子

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歩いて移動出来る同じ16区に「ル・コルビュジエのアトリエのあるアパルトマン(1931-1934)」はあります。ル・コルビュジエ47歳の時の作品で自らも最上階の2層に住んで画業のアトリエとしても使用していました。「アパルトマン」と言うと、いわゆる「アパート」を想像してしまいますが、フランスで言う「アパルトマン」は日本の「マンション」の事。例え億ションでも呼び名は「アパルトマン」です。

公開は土曜日のみなので気をつけて!

まずはアパルトマンの呼び鈴を鳴らして訪問した事を知らせ、オートロックのドアを開けてもらいます。ドアが開いたら住民と同じように入り上階に上がります。ここの住民はお洒落で素敵な方が多いように感じます、こういう処に住まわれる方はやはり意識の高い方が多いのでしょう。

ル・コルビュジエは建築家ですが、絵も描いていました。
絵は建築ほど評価されませんでしたが、頼まれもしないのに友人の家に絵を描いてしまうほど好きで自信ももっていました。ここに住んでからは午前中に絵を描き、午後に建築事務所に向かうという生活でした。船室の様にコンパクトにまとめられたバスルームやユニークな内装、広々としたアトリエがとても魅力的で、今でもル・コルビュジエの息づかいを感じられる場所です。

<行き方>
地下鉄(10)のPorte d’Auteuil下車
休:土以外.
注)ル・コルビュジエのアパルトマンとアトリエは、2016年9月26日より2018年の2月27日まで保存修復の為、閉鎖しています。(2016年12月現在)

周辺の散策:ロベール・マレ・ステヴァンスの自邸(1927)もお奨めです。

周辺の散策:ロベール・マレ・ステヴァンスの自邸(1927)もお奨めです。

写真:成瀬 康子

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ラ・ロッシュ邸を訪れたら是非周辺散策も!この辺りには見事なアールヌーボー様式の建物が多く残っています。何と言っても高級住宅街の落ち着いた佇まいなので散歩に最適で鑑賞にも値します。

また、すぐ近くにル・コルビュジエと同時代に活躍した建築家ロベール・マレ・ステヴァンス氏(1886−1945)の自邸があります。現在は個人が使用しており年に2週間ほど無料で公開しています(夏季が多い)。内部は撮影禁止ですが、当時の内装にオーナーの高いセンスがプラスした貴重な邸宅です。タイミングが合えば是非訪れる事をお奨めします。

余り知られていませんが、公開中かどうかはラ・ロッシュ邸のスタッフに聞くと教えてくれますよ!

<基本情報>
住所:Rue Mallet-Stevens 75016
入場料:無料  *要問合せ
(2016年12月現在)

もうこれであなたもル・コルビュジエ通!

いかがでしたか?朝食後ホテルを出てご案内した4か所をゆっくり周っても夕方にはホテルに戻れます。一日にまとめて観る事で理解も深まり、いつものパリとは違う特別な一日になるのではないでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/01−2016/04/01 訪問

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