明るい秋の日だまりに抱かれて☆神戸・六甲山を散策しよう!「六甲高山植物園」

明るい秋の日だまりに抱かれて☆神戸・六甲山を散策しよう!「六甲高山植物園」

更新日:2013/11/13 16:24

沢木 慎太郎のプロフィール写真 沢木 慎太郎 放送局ディレクター、紀行小説家
神戸の観光地・六甲山の山頂に、世界の高山植物や山野草を楽しむことができる植物園があるのをご存じですか?広い園内に約1500種の植物を集めた『六甲高山植物園』では、四季折々の草花やアルプスの高山植物が凛とした可憐な花を咲かせています。特に秋は、静かな園内を彩る紅葉が美しくておすすめ。明るい秋の日だまりの中、六甲山高山植物園での散策を楽しみませんか?

心を癒してくれる風景に出会える場所『六甲高山植物園』

心を癒してくれる風景に出会える場所『六甲高山植物園』

写真:沢木 慎太郎

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『六甲高山植物園』は、高山の岩場を再現したロックガーデンに高山植物などを植えている庭園。大都市から近い場所で、アルプスの高山植物に出会うことができる珍しい観光スポットです。
植物園は標高865メートルに位置し、高い場所にあるので年間の平均気温は北海道並の約9℃。この気候を利用して、世界の高山植物などを栽培しているのです。

湿性植物区や樹林区、ロックガーデンといった区域があり、 春にはミズバショウやヒマラヤのシャクナゲが咲き、初夏にはエーデルワイスやコマクサ、オオバオオヤマレンゲが見られます。

夏にはニッコウキスゲのほか、青いマリモのような姿をした絶滅危惧種のヒゴタイといった珍しい花も咲き、高山植物が好きな方にはおすすめのスポット。

さらに秋では、味わい深い紅葉を見ることができ、湿性植物区ではご覧のように静かな沼地に澄んだ青空が映り、なんとも心が落ち着く秋の風景に出会えますよ。池のほとりで写真を撮ったり、スケッチをしたりするのにもおすすめです。

秋の陽だまりに抱かれた小便小僧広場。紅葉鑑賞におすすめ

秋の陽だまりに抱かれた小便小僧広場。紅葉鑑賞におすすめ

写真:沢木 慎太郎

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『六甲高山植物園』の入り口は、「東口」と「西口」の2カ所があり、それぞれに駐車場やバス停があります。
おすすめは東口から入って園内をめぐり、散策を楽しんだ後に西口に近いショップでお土産を見たり、手作りのリースを体験したりするコース。自然とふれあいながら、ゆっくりと過ごすことができるので、カップルや小さいお子さんがいらっしゃるご家族の方におすすめです。

この植物園は紅葉の名所でもあり、見ごろは10月中旬から11月下旬ごろ。筆者が好きな場所は、東口から階段を降りて、シクラメンなどを栽培している温室の前にある小便小僧広場です。透き通った水底に紅葉が重なり、林をつらぬいてこぼれる秋の陽だまりが明るく、とても清らか。ベンチに座って水辺の空間を眺め、秋の静かなひとときを感じることができます。

写真の縞模様に彩られた小便小僧ですが、普段は白いのですが、このレインボーのようなドレスを着た小僧は2013年11月24日まで開かれている「六甲ミーツ・アート芸術散歩2013」の一環で、ちょっとした遊び心を表現。“芸術散歩”期間中の園内では思いがけないところに、自然と調和したアートが見られ、面白いですよ。

猫の足跡のような不思議なアート。降りそそぐ秋の木漏れ日が軽やか

猫の足跡のような不思議なアート。降りそそぐ秋の木漏れ日が軽やか

写真:沢木 慎太郎

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続いてのおすすめは、小便小僧広場から、高山植物が植えられたロックガーデンに向かう途中にある散策路。味わい深い落葉のじゅうたんに明るい木漏れ日が軽くはじけ、とても居心地のいい空間を楽しむことができます。

写真の猫の足跡のような物体ですが、これも縞模様の小便小僧と同様、「六甲ミーツ・アート芸術散歩2013」に出展された作品。筆者がおすすめの散策路の途中にありますが、ちょっと不思議な感覚がするアートなので、ぜひ見つけてください。

この作品は、“彫刻の森美術館賞”という立派な賞を受賞した芸術作品。作品の説明文が添えられた標識には「日常的に使われているアルミホイルを球にして配置した作品です」と書かれている以外に何の説明も解釈なく、いったいこれが何を示すのか、正直なところ筆者には理解不能。
秋の陽だまりの中で20分くらい眺めていると、これが未知のエネルギーを取り出すためのストーンヘンジのように感じられ、納得した筆者はようやく次のスポットへと向かうことができました。

ロックガーデン越しに見る紅葉もおすすめ

ロックガーデン越しに見る紅葉もおすすめ

写真:沢木 慎太郎

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さきほどのストーンヘンジがある落葉の散策路を過ぎると、急に視界が開け、周囲を紅葉に囲まれた沼地に出ます。紅葉が映っている写真右手の岩石地帯は、アルプスの高山植物を栽培したロックガーデン。

岩石と砂れきを使ってアルプスの岩山を再現し、せせらぎを作るなど、自然の岩山で高山植物を鑑賞できるように配慮されています。夏には、モンブランやマッターホルン、ユングフラウといったアルプスを原産地とする高山植物の可憐な花を見ることができますよ。

写真の左手、沼地の前には休憩所があるので、こちらからロックガーデン越しに紅葉を眺めるのも風情があります。休憩所で手作りのお弁当を食べながら、一枚の絵のような紅葉の風景を鑑賞するのも良いでしょう。

天然素材を使い、オリジナルのリースづくりはいかが?

天然素材を使い、オリジナルのリースづくりはいかが?

写真:沢木 慎太郎

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沼地前の休憩所を過ぎ、木造の橋を越えて、池のほとりに沿って歩いて行くと、ログハウス風の建物が見えて来ます。
お土産などを販売しているショップ『アルピコラ』で、こちらでは2013年11月24日まで、クリスマスのリース作りの体験が可能。六甲高山植物園で採れた自然の素材を使って、本格的なリースを作ることができます。
アカマツやヒノキ、メタセコイヤ、コアジサイ、ドングリなどの素材を使い、オリジナルのリースが作れるので楽しいですよ。

また、お店では写真のような可愛いドライフラワーも販売しているので、旅の思い出にいかがですか?
『六甲高山植物園』は、冬季は休園。2013年は11月24日で年内の営業は終了するので、お早目にお越しください!

【六甲高山植物園】
■開園期間/2013年3月20(水・祝)〜11月24日(日) ※冬季は休園
■開園時間/10:00〜17:00 (16:30受付終了)
■入園料/大人(中学生以上)600円 小人(4歳〜小学生)300円 シニア(65歳以上)500円 ※チケット提示で再入園可

おわりに

『六甲高山植物園』の東口では、“エーデルワイス”と名づけられたお洒落なティールームがあり、ホットケーキセットやスイーツがあるので、甘いもの好きな方にはおすすめ。また、六甲山で採れたハチミツを使った「六甲山のやまみつカレー」も食べることができ、芳醇なハチミツの香りが楽しめるカレーは味わい深く、人気のメニューとなっています。

さらに、西口のすぐ近くには、100年前のオルゴールを展示した『六甲オルゴールミュージアム』があるので、秋の陽だまりの中で散策を楽しまれた後は、可愛いオルゴールの音色で癒されてみてはいかがでしょうか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/11/09 訪問

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