凱旋門にモアイにピラミッドに天安門。姫路にある謎のパラダイスに潜入!

凱旋門にモアイにピラミッドに天安門。姫路にある謎のパラダイスに潜入!

更新日:2014/02/21 16:54

斎 信夫(いつき)のプロフィール写真 斎 信夫(いつき) 可愛いもの好き旅ライター
世界の有名な建物を再現したテーマパークというと、栃木県の東武ワールドスクウェアや愛知県のリトルワールドが有名ですが、兵庫県姫路市にも世界の名所を集めた施設があります。それが知る人ぞ知る謎のパラダイス「太陽公園」。一歩足を踏み入れるとただならぬ雰囲気が!ドイツのお城に万里の長城、凱旋門やピラミッドなどが「ビミョ〜」な感じで次々出現。その「ビミョ〜感」がこの施設最大の見どころなのです。

世界遺産 姫路城の天守閣よりも高いお城がこんなところに!?

世界遺産 姫路城の天守閣よりも高いお城がこんなところに!?

写真:斎 信夫(いつき)

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姫路市街から車で約30分。山間部を抜けるとどこかで見たようなお城が山の上に!「こ、こんなところにこんなものがっ!なんで〜〜〜」と思わず叫んでしまいます。これが、姫路にあるもう一つのお城「白鳥城」なのです。

ドイツのノイシュヴァンシュタイン城を模して建てられたこのお城、実は、31.5mある姫路城の天守閣よりも高く、高さ45m、奥行き88.8mという壮大な規模。3年の歳月と数十億円にのぼる巨費が注ぎ込まれて建設されました。

安いとも高いともいえないビミョ〜な入場料(大人1,300円 2012/9月現在)を支払って入場すると、お城の内部には「王座の間」や「トリックアート美術館」などが。一応最上階まで行けるようにはなってますが、そこから見える景色はというと、新興住宅地に田園といったどこにでもあるごくありふれた風景(^_^;)

ここは景色を楽しむところではありません。お城自体を楽しんでください。「い、一体誰がこんなものを!」「ここって何のテーマパーク?」・・・次々と疑問がわいてきますが、ここは何も考えず「???」状態のまま見学されることをオススメします。それがこの施設の楽しみ方。決して他の同様の施設や有名テーマパークと比べてはイケマセン(笑)。

フランスの凱旋門を抜けると、そこにはおでんが!?

フランスの凱旋門を抜けると、そこにはおでんが!?

写真:斎 信夫(いつき)

城のエリアを後に、石のエリアへ足を進めます。世界の国旗がビミョ〜にはためき、巨大な狛犬や兵馬俑が立ち並ぶ中、まず出迎えてくれたのがフランスの凱旋門!ミニチュアなんかではありませんよ〜。結構な大きさです。

「うわぁ〜、パリだぁ〜、ここがシャンゼリゼ通りか〜」というパリ気分を一気に吹き飛ばしてくれるのがおでんの屋台。凱旋門を見ながらおでんですよ!こんな経験ここでしかできません。ちなみに、姫路おでんは生姜醤油で食べる姫路名物のB級グルメです。

モアイ像、人魚像、小便小僧に1,000体もの兵馬俑。マチュピチュ遺跡の手抜き感がすごい!

モアイ像、人魚像、小便小僧に1,000体もの兵馬俑。マチュピチュ遺跡の手抜き感がすごい!

写真:斎 信夫(いつき)

フランスを過ぎると、韓国のトルハルバン、メキシコの巨石人頭、イースター島のモアイ像(写真左)、デンマークの人魚像、ベルギー ブリュッセルの小便小僧(大量!)、アメリカ ニューヨークの自由の女神、シンガポールのマーライオンなどが、これでもか〜というぐらいの勢いで脈絡もなく次々と出現。その途中には、なんと空中都市のマチュピチュ遺跡(写真右)も!

イースター島のモアイ像もなんだかビミョ〜です。なんだか目が怖いですよねー。「モアイ像ってこんなだっけ!?」「マチュピチュちっちゃ!なにこの手抜き感!」などといちいちツッコミながら見ていくのも楽しいです。そう、太陽公園はツッコミどころ満載なのです。でも、全てにツッコんでいては疲れますので、ツッコミもほどほどにしましょう。

唯一まともというか、その数に圧倒されるのが1,000体もの兵馬俑(もちろんレプリカ)が並んでいる兵馬俑博物館。兵馬俑はここだけでなく園内の至る所にあります。

椰子の木に囲まれたエジプトのピラミッド。スフィンクスが可愛い〜

椰子の木に囲まれたエジプトのピラミッド。スフィンクスが可愛い〜

写真:斎 信夫(いつき)

世界の石像が続くエリアを過ぎると池があり、ミクロネシア連邦ヤップ島の石貨神殿とやらがあるんですが、なぜかここには世界のコインを巨大化したものが展示されています。日本の五円玉もあって、近くには「富運」「金運」と書かれた壺が!

そして、その奥に足を進めると。。。出ました!エジプトのピラミッドですよ〜。中に入るとちゃんと金色に輝くツタンカーメンが。スフィンクスもいますけど、これもビミョ〜ですよねー。なんか丸っこくてツルンとしててお尻が可愛いんです。顔も本物とは大違い。ミクロネシアエリアにテキトーに作っちゃったせいか、ピラミッドの周囲には椰子の木が!もうなにがなんだかわかりません。

ピラミッドを過ぎると、唐突に日本の本物のお寺(鶏足寺)が現れ、どれ一つ同じ表情やポーズの像が無い五百羅漢がズラ〜っと並んでいます。その下にはインドの涅槃像が。兵馬俑に五百羅漢と、とにかく圧倒的な数の石像には驚かされますね。

ピラミッドの彼方向こうには、中国の天安門広場に万里の長城。なぜか巨大埴輪像も!

ピラミッドの彼方向こうには、中国の天安門広場に万里の長城。なぜか巨大埴輪像も!

写真:斎 信夫(いつき)

高いところにあるピラミッドから後ろを振り返ると、中国エリアが広がっています。天安門広場に万里の長城、双塔寺。万里の長城のところには「全長12km 現在約2.0km」という看板が!最終的には12kmまで作るんでしょうか。そんなに作られてもよほどのマニアでないと行かないと思いますけどねー。それにしても、椰子の木とピラミッドと中国が一度に見られる場所は世界中探してもここだけだと思います。

双塔寺は山西省太原にあるお寺ですが、ここのは本物の約半分の高さだとか。コンクリート製ですが、結構ちゃんと作られてました。ここで写真を撮ると本物だと思うでしょうね。ただし、白鳥城とピラミッドが写り込まないように注意です!

天安門広場にはなぜか日本の埴輪が巨大化(7〜8mぐらい?)したものがあり、剣を振り上げています。万里の長城にもなぜか兵馬俑が並んでいました。作りすぎたんでしょうか。もう意味わかりません。万里の長城を一番奥まで進んだ突き当りにはインドの磨崖仏が。これもかなりの大きさで圧倒されます。

ふぅ〜。全部見て廻るのに2時間半はかかりました。
もっとご紹介したい写真があるのですが、今見てしまうと楽しみがなくなりますので、後はご自分の目でご覧になってみてください。

世界の建物をミニチュアで忠実に再現しているテーマパークとは対照的に、質より量、大きさで勝負な感じですね。テキトーに、あ、いや、忠実に再現しなくても、数の多さと大きさ、脈略の無さというか、ある意味なんでもアリのカオス状態に呆れ、、あ、いや、感動すら覚えます。
恐るべし太陽公園♪
是非、姫路城を訪れた後にでも行ってみてくださいね。
先に太陽公園に行ってしまうと、どっと疲れが出てしまい、姫路城に行く気力がなくなってしまいますのでご注意を。


ちなみにこの施設は、高齢者向け施設や障害者向け施設などを運営する太陽福祉グループという民間の法人が運営しています。元々、ここの門口堅蔵という理事長さんの趣味で造り始めたものらしいのです。一個人の趣味で作ったものとは思えない壮大な施設ですが「趣味」ということを聞くと、園内全体に漂う「ビミョ〜感」もなるほど〜と頷けます。

掲載内容は執筆時点のものです。

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