本場ジビエ料理ならここ!愛媛・鬼北町「おだいし庵」

本場ジビエ料理ならここ!愛媛・鬼北町「おだいし庵」

更新日:2016/12/12 16:53

林 ぶんこのプロフィール写真 林 ぶんこ 四国の山道探検家、0850ライダー
肉そのものの旨さを楽しむジビエ料理の要は料理方法もさることながら、なんといってもその動物が仕留められてからお肉になるまでの加工過程にあります。愛媛県の鬼北町は昔からジビエ猟が盛んでジビエのプロも多い、まさにジビエ先進の地。これぞ本物ジビエ!という新鮮で美味しいジビエ肉をぜひ本場で食してみませんか?

ジビエの先進地、愛媛県鬼北町

ジビエの先進地、愛媛県鬼北町

写真:林 ぶんこ

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「おだいし庵」がある愛媛県北宇和郡鬼北町は、四万十川上流を流れる広見川流域沿いに広がる小さな町。鬼北という地名は町の南にある標高1,151mの鬼ケ城山(おにがじょうやま)からみて、北にある地域という意味で名付けられています。

周囲を山に囲まれた鬼北盆地を中心に農業や林業、広見川のウナギ漁などが町の主な産業となっています。そしてここは畑の作物を食い荒らす害獣駆除として、昔から鹿や猪猟が行われてきた狩猟肉(ジビエ)の本場です。

鬼北町の西端、JR宇和島駅から車で10分程度ののどかな里山の風景が広がる一角に隠れ家のようなジビエ料理店「おだいし庵」があります。

おだいし茶とおだいし庵

おだいし茶とおだいし庵

写真:林 ぶんこ

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地元で採れる天然鰻、猪、鹿、雉と鰻を除けば花札のような(笑)看板構えの、里山料理とジビエ料理の「おだいし庵」。

昔は現代と違って遍路みちが鬼北町の辺りを通っており、この辺りで採れる地元のお茶をお接待としてお遍路さんたちに振舞っていたそうです。お遍路さん=弘法大師さまのお弟子さまが飲まれるお茶、ということでだんだん「おだいし茶」と呼ばれるようになり、「おだいし庵」という店名もそのおだいし茶からとったのだそう。お茶でお遍路さんをもてなしたように、ここへ来るお客様にも「ようこそ、ゆっくりくつろいでいってください」という気持ちを込めて名付けたそうです。

おだいし茶、香り豊かで、ほうじ茶と紅茶がブレンドされたような独特な風味の、なかなか美味しいお茶です。

リゾートのような池の眺めが楽しめるテラス席

リゾートのような池の眺めが楽しめるテラス席

写真:林 ぶんこ

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2015.12月にオープンしたお店は、地元産の木がふんだんに使われており、田舎の家に帰ってきたような、どこか懐かしくてほっこりくつろげるような造り。

池に面した立地を生かして、テラス席からはリゾートのような素敵な池の眺めが楽しめるようになっています。

訪問した12月初旬と冬場の時期でも、静かで日当たりがよいテラス席はぽかぽかとしており、まだ外暖房なしでも十分くつろげる暖かさでした。

美味しいジビエの要は上手な血抜きにあり

美味しいジビエの要は上手な血抜きにあり

写真:林 ぶんこ

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ジビエの要は上手な血抜きにあり、上手な職人さんが処理したものとそうでないものとは美味しさに大きな差があります。「クサい!」「カタい!」というジビエのマイナスイメージは下手な血抜きの肉から生まれたもので、そういうお肉にあたってしまうと硬くて臭くてとても食べられたものではありません。

が、こちら鬼北町は昔からのジビエ料理の本場。そういった下手な扱いはしていません。お隣の松野町にはジビエ肉の処理加工にかけては日本有数の技術を持つ専門工場があり、近年のジビエブームに乗って東京や大阪からバイヤーが連日買い付けに来ているとのこと。そのため、この頃では需要に供給が追い付かない程で、嬉しい悲鳴があがっているんだそう。

このシシ鍋のイノシシ肉も臭いも全くなく、適度な弾力がある柔らかさ。しかも、良質の豚肉のようなさっぱりした甘みもあって、かなりの美味しさです。

女子におすすめ、レバーを凌ぐ鉄分!シカのジビエ

女子におすすめ、レバーを凌ぐ鉄分!シカのジビエ

写真:林 ぶんこ

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近年のジビエブームの中でも鹿肉の人気上昇度には目を見張るものがあります。それもそのはず、鹿肉は高タンパクと言われるジビエの中でも、群を抜いての高タンパク低脂肪を誇る優良肉なのです。加えて特筆すべきはその鉄分の多さです。

見た感じもレバーに近いような赤身のお肉で、地鶏とレバーが混ざったようなプリプリ、コリコリとした食感を持つ鹿肉には、なんと!牛のレバーを凌ぐほどの鉄分がたっぷり含まれているそうです。

こちらのお鍋でぐつぐつされている色の濃い鶏肉のようなお肉が、栄養価満点のシカ肉です。

鬼北町の辺りでは、害獣駆除される動物としては鹿が一番多いらしいのですが、一匹あたりからとれるお肉が少ないため、精肉になるとシシ肉程の流通量はなくなってしまうんだそう。

ローストボア、ローストディアも

鍋料理や丼ものの他にも、ローストビーフのイノシシ版、ローストボア、鹿版ローストディアもメニューにあります。ワインはチリワインがメインですが、ここではやはりワインよりも地元鬼北産の梅酒の方が料理に合うようです。

秋から冬が旬のジビエ料理、新鮮ジビエを食しに本場愛媛・鬼北町までぜひ足を伸ばされてみてはいかがでしょう?

おだいし庵
愛媛県北宇和郡鬼北町北川450 TEL.0895-45-3047
営業時間:昼11:00〜14:00 夜16:30〜20:30(LO19:30)
定休日:月・火曜日

お店の営業時間や定休日は時期によっても違うようです。必ずお店に確認してから出かけるようにしてくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/12/10 訪問

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