発祥の地は千葉だった!南房総市「酪農のさと」を散策。

発祥の地は千葉だった!南房総市「酪農のさと」を散策。

更新日:2016/12/13 11:49

カノオミツヒサのプロフィール写真 カノオミツヒサ フリーライター
千葉県南房総市の山あいにある「酪農のさと」。酪農といえば、つい北海道などをイメージしてしまいますが、実は当地こそ『日本酪農発祥の地』なのです。江戸時代、三頭の白牛が輸入され、ここで乳製品を作ったことが始まりとされています。「酪農のさと」では、当時の様子を伝える酪農資料館が見学できるほか、実際に飼育されている白牛に出会えます。今回は、「酪農のさと」をご案内します。

白牛は「酪農のさと」のシンボル

白牛は「酪農のさと」のシンボル

写真:カノオミツヒサ

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八代将軍・徳川吉宗は、享保13年(1728年)にインド産まれの白牛を3頭を輸入し、当地で飼育を始めました。白牛の乳で作られたのが、「白牛酪」と「御生薬」という乳製品。「白牛酪」は、バターに似た食品といわれており、強壮剤や解熱用の薬として、重宝されたそうです。また、「御生薬」は傷薬として使われました。このことが、「酪農発祥の地」と呼ばれる由縁です。

かつての姿を伝えるために、現在「酪農のさと」ではシンボルとして、アメリカから輸入された3頭の白牛(ゼブー種)が飼育されています。名前は「桜嶺」(オウレイ)、「翠嶺」(スイレイ)、「里菜」(リナ)。3頭ともメスの白牛で、つぶらな瞳がカワイイです。

歴史や技術が学べる「酪農資料館」

歴史や技術が学べる「酪農資料館」

写真:カノオミツヒサ

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酪農資料館では、世界の酪農の歴史をはじめ、乳牛の生態や飼育技術、千葉の酪農についてなどを紹介。バターを作る「バターチャーン」や、1時間で2100パックの商品ができる「牛乳充填機」など、実際に使われていた貴重な資料が並んでいます。また、パネル展示のコーナーでは、大正末期から昭和初期にかけて、2000頭以上の牛が千葉から北海道へ送られていたことなどが解説されており、日本の酪農のあゆみについて学ぶことができます。

館内では「牛乳バター」や「牛乳ケーキ」といったお土産が販売されています。近隣の酪農家さんが製造しているアイスクリームもありますので、牧場ごとの食べ比べをしてみてはいかがでしょうか?

ヤギの群れとのんびり

ヤギの群れとのんびり

写真:カノオミツヒサ

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3.5ヘクタールの敷地をもつ「酪農のさと」。その傾斜地には、ヤギの放牧場があります。小高い丘にヤギたちがのんびりと過ごす様子は、さながら『アルプスの少女ハイジ』の世界です。

ヤギたちの周りは柵で囲われていますが、入場は可能。角がキレイなヤギ、立派なヒゲをたくわえたヤギなどが、訪れる観光客を迎えてくれます。のんびりとひなたぼっこをしていたり、黙々と草をほおばったりするヤギたち。自由気ままで表情豊かな姿を見ていると、自然と心が和みます。

川沿いを歩いてリフレッシュ

川沿いを歩いてリフレッシュ

写真:カノオミツヒサ

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敷地内には、小川が流れています。サラサラと流れる水音を聞いているだけで、リラックスできます。

川沿いを歩くことができるので、のんびりと散策するのにピッタリ。また、水遊びもできるので、お子様連れには特におススメです。

人気のソフトクリームに舌鼓

人気のソフトクリームに舌鼓

写真:カノオミツヒサ

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隣接する山小屋風の建物は、「みねおかいきいき館」。こちらでは、地元の峰岡産の新鮮な牛乳が頂けます。濃厚ですがサッパリとしていて、2〜3杯は飲めてしまいそう。また、ソフトクリームも人気メニュー。緑に囲まれ、自然豊かな場所で食べるソフトクリームは格別です!

ほかにも、「じねんじょ丼」や「きのこの炊き込みご飯」などのメニューがあります。地元の食材を使った、産地ならではの一品をご賞味ください。

おわりに

いかがでしたか?意外にも、千葉県から始まった日本の酪農。人里から離れた静かな山あいにある「酪農のさと」では、資料館や白牛の飼育などを通して、それを後世に伝えています。酪農について知れば知るほど、牛乳やソフトクリームがもっと美味しくなるかもしれませんよ?!

「酪農のさと」へは、館山自動車道の君津ICから、車で40分ほど。みなさまも酪農発祥の地に、出かけてみませんか?

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/12/08 訪問

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