写真:野水 綾乃
地図を見る函館空港から車で5分。「日本一空港から近い温泉」としても知られる函館湯の川温泉は、函館の中心部からも路面電車で30分ほどの距離にあるアクセス至便な温泉地。函館市熱帯植物園は、温泉街の中でも津軽海峡に面した風光明媚な立地にあります。
サル山があるのは、空港側の入口ゲートを入ってすぐ。約90頭ものニホンザルが飼育されているサル山は一年を通して人気ですが、特に人だかりができるのが冬。12月〜5月のゴールデンウィークまで行われている「サル山温泉」が人気なのです。
函館市熱帯植物園は、湯の川温泉の主な泉源地になっていて、ここから旅館や共同浴場にも温泉が供給されています。源泉温度65℃という少し熱めの温泉を利用して、おサルさんたちに暖をとってもらおうと始まったのがサル山温泉なのです。
写真:野水 綾乃
地図を見るニホンザルは日本国内どこにでも生息しているイメージがありますが、本来暖かい地域を好む動物。その北限は青森で、北海道に野生のサルはいません。今では道内各地の動物園でも見ることができますが、みんな本州からやってきたおサルさんたちなのです。
函館市熱帯植物園のサル山には暖房施設がありません。北海道の厳しい冬。少しでも暖かく過ごせるようにと始まったのがサル山温泉でした。水を怖がって温泉に入らないサルもいますが、90頭のうち約8割のサルが温泉に入るそう。みんな温泉の気持ち良さを知っていて、毎年12月になるのを楽しみにしています。
湯の川温泉の源泉は、熱めのナトリウム・カルシウム-塩化物泉。傷が治りやすくなるなど、おサルさんたちの健康維持にも役立っています。ただし、温泉に入り過ぎると、夏が来たかと勘違いして冬毛が抜けてしまうそう。毛が抜けてちょっぴり痛々しそうなサルを見つけたら、相当な温泉マニアのおサルさんだと思って間違いないでしょう。
写真:野水 綾乃
地図を見る温泉につかるおサルさんたちは、顔を真っ赤に染めながら、思い思いに温泉を楽しんでいます。湯船の縁に手を伸ばして体を預けたり、気持ち良さそうに目を閉じたり、その姿はまるで人間を見るかのよう。長時間眺めてしまう人も少なくありません。
こんなかわい過ぎるおサルさんも発見! 両手を顔の前で合わせ、お祈りをしているかのような姿でつかっているサルが何頭かいます。あのラグビー日本代表の五郎丸選手を思わせますよね。エサをおねだりしてるのか、なにかを人間にアピールしているようにも見えます。
ほかにも、サル山の高いところから元気にダイブする子ザルや、手を叩いてエサを欲しがるサルもいます。サルのエサは入口で販売されていて、お客さんもエサやり体験ができます。
写真:野水 綾乃
地図を見るガラス張りの温室には、約300種3000本の熱帯植物が生い茂っています。一年中、25℃前後に保たれた室内は冬でも暖か。ブーゲンビリアなど亜熱帯の花々をはじめ、アイスクリームの木やパンの木など北半球の函館にあるのは珍しい植物が多数見られます。
アセロラなどの実が成る木も多く、時期が合えばお客さんが実際に食べることができる催しもあります。池には市民から寄贈されたというミドリガメや鯉なども泳いでいて、多くの人に愛されている施設であることが伝わってきます。
いかがでしたでしょうか。気温が暖かくなってくると、温泉から出てしまうサルもいるので、サル山温泉の見学は午前中に行かれることをおすすめします。
見学後は、ぜひ温泉街の共同浴場に足を運んでみましょう。「大盛湯」などでは、函館市熱帯植物園そばの源泉から引いた温泉を使っていますので、あのサルたちが気持ちよ―く浸かっていた温泉に入ることができます。ただし、湯の川温泉のお湯はちょっと熱めなので、慣れない人はぬるめの浴槽からゆっくり入るようにしましょう。
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(2024/12/4更新)
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