写真:miyoshi yuca
地図を見る1952年に完成した大学のメインキャンパスはシウダ・ウニベルシタリア(C.U.)と呼ばれ、60人以上の建築家や芸術家が総動員で作り上げられました。大規模な都市計画としてメキシコ革命後の近代化運動を象徴し、その歴史的・文化的価値が認められ2007年に世界遺産に登録されました。大学創立時からある哲学学科や建築学科などの校舎に囲まれた芝生で覆われた広場はLas Islas(島々)と呼ばれ、アクティビティが催されるなど、学生たちの憩いの場として親しまれるだけでなく、休日は家族連れが多く訪れる人気のピクニックスポットでもあります。
また、メキシコ国立自治大学は著名人を多く輩出する大学としても知られています。メキシコ歴代の大統領はもちろん、2007年に世界一の大富豪に認定された実業家カルロス・スリムや、ノーベル文学賞受賞者オクタビオ・パス、さらにはSF大作「ゼロ・グラビティ」でアカデミー賞監督賞を受賞したアルフォンソ・キュアロンなど多岐にわたる分野にて活躍する著名人がかつてUNAMで学びました。
写真:miyoshi yuca
地図を見るメキシコといえば、1920年代に生まれた壁画運動が有名。この壁画運動はメキシコ芸術の巨匠ディエゴ・リベラなどを中心に欧米志向脱出を図り、メキシコのアイデンティティーを見直すため大衆芸術を伝えようとした芸術運動です。富裕層を対象としたいわゆるハイ・アートとは対象的に、大衆向けの芸術であることから、壁画は公共の場で誰でも自由に見学できるのが一般的。とにかくスケールが大きい壁画は、その文化的背景を知らずしても見る人を圧倒させます。そしてそんな壁画が数多く見られるのがメキシコ国立自治大学なのです。
メキシコ三大壁画のディエゴ・リベラとシケイロスによる力強い壁画が設置されています。大学のスタジアムを飾るのがディエゴ・リベラの壁画です。大学の校章のモチーフにもなっている鷲やコンドルなどが描かれており、メキシコのスポーツ発展を表した壁画は見応えありです。
そして、大学の顔として日々学生や訪問者を迎えるのが、壁画三大巨匠の一人、ダビッド・アルファロ・シケイロスの「民衆から大学へ、大学から民衆へ」という壁画。メインキャンパス本館の側面に位置し、題名の通りペンなどを持った人物が力強く前進しているかのような様子が描かれています。
写真:miyoshi yuca
地図を見るまた、メキシコ国立自治大学の象徴とも言える中央図書館のモザイク画は必見!世界最大規模の壁画と言われるだけあってとにかくでかい!メキシコ人アーティストであり建築家のフアン・オゴールマン制作によるメキシコの歴史、文化を色とりどりの石で表現したメキシコらしい色彩豊かな作品です。図書館の外観全体を覆うように描かれた作品はまさに圧巻!古代文化の神々からコロニアル時代の様子、そして現代のメキシコまでを描いたストーリー性あふれるデザインは何度見ても新しい発見がありいくら見ても飽きません。
写真:miyoshi yuca
地図を見る現代アート美術館(Museo Universitario Arte Contemporáneo、通称MUAC)はUNAMを訪れた際には見逃せないポイントです。メキシコ国内外の現代アーティストによる展示が行われるメキシコアートの最前線を行く美術館です。エントランスエリアにはメキシコを代表する現代アーティスト、ルフィノ・タマヨによる彫刻作品「La Espiga」が置かれています。
全体がガラス張りで自然光を取り込む建築が印象的なMUACの他にも、大学敷地内には世界的に有名な建築家リカルド・レゴレッタによる建物など、数多くのユニークな建築を楽しむこともできます。
見所たくさんのメキシコ国立自治大学にはビジターセンターがあり(大学本館の隣の建物内)、メインキャンパス内のツアーが開催されており、大学の歴史などより詳しい説明を聞くことができます。
また、ご紹介したほかにも研究施設はもちろん、博物館や植物園など多くの文化施設を抱えるUNAMは、学園都市という名もふさわしく、とにかく敷地が広大で移動が大変!敷地内はタクシーも頻繁に通っていますが、無料のバスが定期的に出ているのでご利用をお勧めします。
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(2025/2/15更新)
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