神戸の名を冠した「神戸ワイン」。六甲山の北側にあたる自然豊かな神戸市北区や西区に広がるブドウ畑で収穫された良質な葡萄を使用して作られ、モンドセレクションワイン部門や国産ワインコンクールで何度も受賞を重ねる人気のワインです。
そんな神戸ワインが生産される「神戸ワイナリー農業公園」は観光施設として開放されています。神戸ワイナリー農業公園は、自然豊かな神戸市西区の小高い丘の上にあります。一面のぶどう畑が広がる丘陵地帯は、まるでヨーロッパの田園風景のよう。ブドウ畑の中は散策できるので、日本離れした風景を堪能できます。回廊に囲まれた赤レンガ敷きの広場ではイベントなどが時折催されており、天気がよければここでゆっくりするのも落ち着いた時間を過ごせそうですね。広場の脇にはきれいな水路にコイが泳いでおり、エサをあげることができます。また、昔に使用されていたワイン製造の道具が展示されています。
ワインを熟成させる「地下熟成館」も自由に見学ができます。赤レンガの階段を地下に降りていくと、300を超えるワイン樽が眠る地下室。これだけの規模のワイン樽を見られる場所も珍しく、この中で美味しいワインが育っていると思うと、何かロマンのようなものが感じられます。地上に戻り広場を囲む回廊を歩くと、ワインが作られていく工程を見学できるようになっています。神戸ワインがどのようにして生まれ、世に送られていくかを興味深く見守れます。
ワインショップには神戸ワインがずらりと並びます。お手頃価格なものから、プレミアムな10年熟成のワインまで、その種類は様々。NHKの朝ドラで放送されている神戸を舞台にした「べっぴんさん」とコラボしたワインもあり、そのバラエティは豊富です。ショップでは何種類かのワインの試飲ができるようになっています。また、地元神戸のお土産も多数取り扱っているので、旅行のお土産を求めるにも最適です。
まるでワインの醸造所を改装したような「ワイナリーカフェ」が神戸ワイナリーにあります。ワイナリーカフェはフードコートのようなセルフスタイル。自店で本格的な調理はせず、神戸の有名店の人気メニューを仕入れて上品にアレンジして提供してくれます。雰囲気のある店内で神戸ワインを片手に楽しめる嬉しいカフェです。
イチオシは、神戸北野にある名店「神戸・近藤亭きっしゅや」のキッシュ(生ハムのキュッシュ650円)。近藤亭での生ハムのキシュの販売価格が620円なので、サラダ、パン、スープをつけて650円で販売しているのはとても良心的。サクサクのタルトにイタリアパルマ産の生ハムとインゲンとふわふわトロトロの卵が詰め込まれており絶品。絶対にワインが欲しくなる一品です。
その他にも神戸の有名店「森谷商店」のミンチカツを使った「ミンチカツバーガーセット」(650円)もあります。森谷商店は明治6年、開港直後の神戸に創立された老舗の肉屋。神戸元町にある本店は何度もメディアでとりあげられており、揚げたての美味しいコロッケやミンチカツを求めて連日大行列ができる人気店です。ミンチカツは薄い衣ながらもサックサク。牛脂で何時間も炒めた玉ねぎのみの味付けで、ジューシーかつ濃厚な味わい。そんな逸品を贅沢にもバーガーにアレンジして頂けます。もちろん森谷商店のコロッケ(150円)、ミンチカツ(200円)の単品もあります。
また、公園内にはバーベキュー場もあります。なんと1000名を超える収容人数があり、屋根と開閉式の壁があり、予約不要・手ぶらで快適なバーベキューが楽しめます。国産上ビーフ(160g)とおにぎり、野菜のセットが1,850円から。もちろん神戸ワインも楽しめます。農業公園内のショップで購入した食品は持ち込めるので、ワインショップで購入したお気に入りのワインとおつまみをプラスして楽しむのもよさそうです。利用時間は2時間制です。
他にもバンパーボート、パターゴルフ、ゴーカートなどの施設があります。大人の嗜みや社会見学だけでなく、子供もいっぱい遊べるので楽しい場所です。
神戸ワイナリーでワインや地元の美味しい料理を堪能したら、今度はお母さんが喜ぶ所に立ち寄りましょう。ワイナリーの入口すぐのところに農協の直売所である「六甲のめぐみ」があります。神戸市西区で獲れた新鮮な野菜がとってもお安く購入することができるので、休日になると臨時駐車場にも車がいっぱいになります。野菜の他にも兵庫県で水揚げされたお魚や神戸ビーフ、近くの牧場で作られた乳製品や兵庫産米の量り売りなど充実の直売所。ここでも美味しいものをいっぱい仕入れておきたいですね。
神戸ワイナリー農業公園から車で約5分走れば、次の工場見学「グリコピア神戸」です。グリコピアは江崎グリコの神戸工場に設けられた見学施設で見学は完全予約制。電話かネットで事前の予約ができます。
建物に入ると展示ホールになっており、グリコの歴史が展示されています。グリコの看板の代名詞、大阪道頓堀のネオン看板の変遷やCMに出演したタレントなど、アテンダントの女性が楽しく説明してくれます。特に昭和6年に製造された映写装置つきのキャラメルの自動販売機は必見です。
1階の見学が終われば工場見学です。工場のラインを見下ろす専用通路からプリッツとポッキーがどのようにできているのか楽しく見学できます。コネコネとこねられるブリッツの生地、自重でポキポキと折れていく焼きたてプリッツ、出来立て商品から不揃いのものを見事に取り出す職人の技、自動的にパッケージされて出荷されていく様子など、よくテレビ番組で放送している工場見学さながらの様子がライブで楽しめます。残念ながら工場見学エリアでは撮影は禁止。またエレベーターはなく、4階まで自分で階段を登らないといけないので、バリアフリーが必要な方や高齢者は工場内の見学ができません。
工場見学が終われば再び展示エリア。チョコレートやクッキー、アイスの作り方の説明やカカオ・アーモンドの木や実のディスプレイ、楽しい映像など。見学時間はやや足りませんが、見学ツアー終了後も1時間まではこのエリアに戻って再度楽しむこともできます。3Dシアターの鑑賞で見学ツアーは解散になります。シアターの出口は休憩室になっており、展示室・ショップと含め1時間まで滞在することができます。休憩室はテーブルとイスが用意しているだけの味気ないものですが、休憩室に展示されている歴代のグリコのおまけには大人も子供も興味津々。大正時代から平成まで。これだけ長きにわたっての一製品のおまけが一堂にコレクションされているのはやはりメーカー直営施設ならでは。その数や歴史にはとても驚かされます。
さて、最後には当然お土産も。大人はプリッツ、お子さまにはグリコのキャラメル。帰路や自宅に帰ってから、見学した工場で作られた味を存分に楽しみましょう。
2つの見学できる工場と農協の直売所がこれだけ近くにあり、大都会からもすぐアクセスできる場所はなかなかありません。移動時間をかけず、半日ほどあればたっぷり遊べてしまう魅力的な場所です。近くまで地下鉄が通り、バスの便もありますが、やはり時間を有効に使うにはマイカーでのアクセスが便利。ドライバーの方は神戸ワイナリーでワインの誘惑に戦っていただく必要はありますが、直売所で仕入れた野菜を持ち帰るためにもできれば車で訪れて頂きたい場所です。
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(2024/4/19更新)
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