写真:東郷 カオル
地図を見る植田正治写真美術館は鳥取の米子から車で20分ほどの場所に位置しています。この場所は大山の北西側ということで、大山の一番美しいフォルムを見ることができる立地条件です。
植田正治は生まれ育ったこの地を愛し、鳥取の自然を背景に被写体をオブジェのように配置するという独特の演出で、フランスではUeda-cho(植田調)と、日本語がそのまま使われるまでに評価されている写真家です。日本ではあまり馴染みがないですが、ミュージシャンの福山雅治さんが師と仰ぐ、といえば「この人が!」と思われるかもしれません。福山雅治さんの写真も素敵ですものね。
駐車場に到着すると観光客の多くは、目の前に現れた美しい大山の姿を写真に収めます。周りは田園風景が広がり、美術館は不思議とその風景の中にあっても違和感なく馴染んでいて、その研ぎ澄まされた建築美はため息ものです。
外観はいたってシンプル。写真美術館というジャンルだけはなく、建築美を追求した美術館でもあると感じることができます。
写真:東郷 カオル
地図を見る入館して真っ先に向かうのは美術館の2階。これを見なきゃ始まりません。逆さ(伯耆)富士です。
水面に大山が美しく映るように計算された池。両側の景色を遮断して一切の無駄を遮るかのような壁。まさに写真家と建築家のこだわりが感じられる場所です。風景はお天気に左右される心配があるのですが、美術館の人に聞くと、駐車場で大山が肉眼で確認できて、風がそんなに吹いていなければ、このような逆さ富士が見られるということです。
池に映る大山を見ることができる大きな窓は3箇所あって、それぞれの前に椅子が用意されていて、時間を忘れてしばし大山との対話を楽しむことができます。
3つの窓のうちの一つには帽子が描かれていて、角度によっては、まるで大山が帽子をかぶっているように見えるのです。遊び心の溢れる仕掛けに思わず笑顔になります。
写真:東郷 カオル
地図を見る画像はモノクロで撮影したものではありません。これは映像展示室の内部。壁の上部には最大直径60cmの大きなレンズが5枚入っていて、レンズと反対側の壁に大山が逆さまに写る仕組みになっています。
そうです。この部屋自体が大きなカメラになっているのです!私たちはこの部屋に入ることでカメラの内部を体験できるのです。カメラの仕組みについての映像も流れ、改めてカメラの基本原理を理解することができます。小さいお子さんも楽しみながら学習できる施設ですね。
映像プログラムは1時間に何度か上映されますので、プログラムが始まるまでは他の展示室で過ごし、開始時間になったらこの映像展示室に戻って、カメラの仕組みを是非とも体験してみてください。
植田正治写真美術館は植田氏の写真を楽しむだけではなく、美術館を設計した高松伸氏の建築も楽しめる場所です。
それに加えて大山の美しい姿。
是非とも訪れていただきたい美術館です。
レンタカーでドライブがてら訪れるのも良いですが、植田正治写真美術館を含む大山の観光にはオンシーズンの休日に運行される「大山るーぷバス」が便利です。
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(2024/4/20更新)
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