写真:Lady Masala
地図を見るイギリス名物「フィッシュ&チップス」を注文すると、ケチャップやタルタルソースとともに、「モルトビネガー」が運ばれてきます。揚げ物にお酢とは意外な組み合わせですが、イギリス人はチップスにお酢をかけて食べるのが大好き。
日本では「米酢」が一般的ですが、イギリスでは「モルトビネガー(大麦麦芽酢)」が主流。お酢には、その国の伝統的なお酒から造られたという歴史的背景があるのです。ビールと同じ麦芽を原料につくられたモルトビネガー。なるほど、色もよく似ています。
パブやレストランではもちろんのこと、大部分の家庭でも常備されているモルトビネガーは、米酢に比べて酸味が強いのが特徴。思わずむせてしまうくらいのシャープな味は、すっぱいもの好きにはたまりません。サラダドレッシングに、ピクルスにと用途は無限大。
モルトビネガーはどこのスーパーでも取り扱われていますが、最も有名なのは「Sarson’s(サーソンズ)」の製品。1794年創業の老舗です。茶色の「Malte Vinegar(モルトビネガー)」とともに、蒸留された無色透明の「Distilled Malt Vinegar(ディスティルド・モルトビネガー)」もご一緒にいかがでしょうか。こちらは、茶色いものよりも心なしかマイルドです。
写真:Lady Masala
地図を見るイギリスでは、フライドポテトのことをチップスといい、モルトビネガーをかけて食べるということは、すでにご紹介しました。その味を再現したといえるのが、「Salt & Vinegar(ソルト&ビネガー)」味の「Crisps(クリスプス)」。少々ややこしいですが、クリスプスはイギリス英語でポテトチップスのこと。その定番フレーバーのひとつが、とびきりすっぱいビネガーなのです。
「Walkers(ウォーカーズ)」は、イギリスで最もポピュラーなクリスプス。袋を開けた瞬間に漂ってくるビネガーの刺激的な香りに食欲をそそられます。はじめて口にするときには、その強い酸味に驚いてしまうかもしれませんが、慣れるとやめられないおいしさ。25グラム入りの小袋は、ばらまき用のお土産にもぴったりです。興味があれば、チーズ&オニオンやプローンカクテルなど、他のフレーバーも試してみてください。
グルメなクリスプスとして知られるのは「Tyrrells(ティレル)」。ジャガイモ農園を管理していた同氏によって生み出された製品の味と品質には定評があります。厚みのあるポテトと、モルトビネガーよりもマイルドなサイダービネガー(リンゴ酢)が使われたクリスプスには、素材の味が活きています。大衆的な「ウォーカーズ」と上品な「ティレル」。どちらに軍配が上がるのか、是非とも食べ比べてみてください。
写真:Lady Masala
地図を見る酸味を好む国民性ゆえに、イギリスのスーパーには瓶詰のピクルスが充実しています。「ガーキン」とよばれる小ぶりのキュウリや、ラッキョウのような小玉ネギをはじめ、ゆで卵の酢漬けまであることには驚かされます。
これぞイギリスの味といえるのは「Branston Original Pickle(ブランストン・オリジナル・ピクル)」。モルトビネガーにリンゴやデーツ(ナツメヤシの実)で甘味を加えた深みのあるソースに、コロコロとした野菜がたっぷり。ニンジンやカリフラワーのほか、大きめのズッキーニを思わせるMarrow(マロウ)や、カブに似た根菜、Rutabaga(ルタバガ:イギリス英語ではスウィード)といった、日本ではほとんどお目にかかれないような珍しい野菜も入っています。
「ブランストン・オリジナル・ピクル」は、パンにはさんで食べるのが一般的。ピクルスとよく合うチーズを入れるのも忘れずに。熟成が進んだマチュアチェダーチーズとの相性は抜群です。チーズも一緒に買い求めて、イギリス式サンドイッチを召し上がってみてはいかがでしょうか。
強烈にすっぱい「モルトビネガー」と、ビネガー風味の食材は、どこのスーパーでも気軽に買うことのできる定番商品。ぜひお土産にして、本場イギリスの味をお楽しみくださいね。
※関連MEMOには、イギリスでのお土産選びの際に参考になりそうな「イギリス土産の決定版!ティータイムを彩る定番ビスケット5選」を掲載しています。よろしければ、そちらもご覧ください。
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(2023/11/29更新)
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