写真:bow
地図を見る岩手県大槌町は三陸沿岸部に位置する小さな町。3・11東日本大震災では甚大な被害を受けたことは記憶に新しいことかと思います。今も着々と復興作業が続く大槌町に、そのシンボル的な存在の島があります。
それは大槌湾の入口にある「蓬莱島」です。この島、よく見ると何かに似ているとは思いませんか?そう、NHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」にそっくり!この蓬莱島はひょっこりひょうたん島のモデルのひとつと言われています。
二つの丘があり、小さな丘の方には灯台があってディテールまで酷似!そんな蓬莱島があるため、大槌町では毎日正午に防災無線からひょっこりひょうたん島のテーマソングが流れるのです。
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地図を見る蓬莱島は大槌湾に浮かぶ小さな島ですが、実はそこまでは防波堤が伸びています。画像ではわかりにくいかもしれませんが意外に距離があり、その長さ約340m。せっかく近くまで来たのなら、歩いて渡ってみましょう。何かがきっと待っている?
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地図を見るちなみにこの島を蓬莱島と名付けたのは江戸時代の盛岡藩主・南部利視。船に乗り海の上からこの島を見てその美しさに見とれ、それまでは「珊瑚島」と言われていたのを「蓬莱島」と呼ぶようにと告げたのです。
そんな蓬莱島に渡ってみると、大きな丘の方には弁天神社があります。ここに祀られる弁財天像は鎌倉時代に大津波が起こり、その際に近くの浜に流れついた像で、それ以来地元漁師たちの守り神としてここに祀られたのだとか。そんなことから地元では弁天島とも呼ばれているそうです。
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地図を見る3・11で大槌町を襲った津波はこの蓬莱島も襲い、灯台は津波に飲み込まれて根元から折れて無くなってしまいました。現在ある灯台は震災後に再建されたもので、地元大槌町民の公募で選ばれたデザインとなっています。モチーフは太陽と砂時計だそうで、真っ赤な灯台が海に映えています。
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地図を見る津波は灯台や鳥居を流してしまいましたが、なんと奇跡的に神社に祀られた弁財天像は津波に耐えてここに留まりました。地元の漁師さんたちにとっても大事な心のよりどころは流されずに済んだのです。
そして蓬莱島を復興のシンボルとして元の姿へ戻すべく、「ひょうたん島復興プロジェクト」が設立され、全国から支援金を募って弁財天像や参道の修復が行われたのです。
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地図を見るこうして蓬莱島は大槌湾の入口で海の安全を守りつつ、復興のシンボル、また大槌町のシンボルとして今に至っています。震災を機にひょっこりひょうたん島のモデルとして広く知られるようになり、トヨタ自動車のCMにも登場するなど町にとっては重要な観光資源のひとつにもなっています。
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地図を見るそして震災後不通となっていたJR山田線「大槌駅」が、三陸鉄道へ移管され2019年に待望の営業再開となりました。駅舎も海から離れた位置へと移され、同時に駅舎もリニューアル!その駅舎は大槌町の蓬莱島=ひょっこりひょうたん島を形どった実にユニークなもの。
駅舎にはひょうたん島の仲間たちもたくさんいますので、一見の価値あり!大槌町を訪れたならぜひ立ち寄ってみてください!
住所:岩手県上閉伊郡大槌町赤浜
拝観:自由
アクセス:三陸自動車道(釜石山田道路)「大槌」IC下車約10分
2020年7月現在の情報です。最新の情新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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