写真:麻生 のりこ
地図を見る京都の宇治市と並んで日本有数の抹茶生産地として知られている西尾市。江戸時代には西尾藩6万石の城下町として賑わい、今なおその面影が市中心部の随所に残っています。
とりわけ名鉄西尾駅近くの鶴ケ崎町は明治時代には官庁街として栄えていました。この「カテキン堂」はこの付近が官庁街だった頃には、西尾郵便局して活用されていました。
明治43年(1910年)に完成し大正8年(1919年)に現在地へ移転した建物は、木造2階建てで正面から見ると玄関の上に大きな破風が目立ちます。屋根には逓信を表す「〒」マーク入りの鬼瓦も。この鬼瓦が建物の歴史を物語っているようですね。
郵便局としての役目を終えた後は病院や碁会所、倉庫などに使われていましたが、平成20年(2008年)にリノベーションされカテキン堂としてオープン。
カテキン堂から東へ140メートルほどのところにあり、抹茶色をした丸型ポストが設置されている井桁屋公園とともに、地域の町おこしの象徴的存在と言えるでしょう。
写真:麻生 のりこ
地図を見る店名ともなったカテキンは抹茶に含まれる成分の1つで、「血圧上昇抑制作用や抗酸化作用、老化抑制作用のほか血中コレステロール調節作用などに効果がある」と言われています。
一般的な煎茶と違い茶葉の育成にも手間がかかり、被覆栽培を施した茶葉は碾茶と呼ばれ、それを挽いて粉にしたものが抹茶になります。その抹茶を生地にたっぷりと練り込み焼き上げたのが、カテキン堂の抹茶大判焼き=「カテキン焼き」!
カテキン焼きの種類は粒あん、チョコ、カスタード、抹茶こしあん、栗入りあんこの5種類。表面には中身が分かるように、それぞれ異なる焼印が押されています。
写真のようにポストの中に「カテキン堂」の文字が入っているものは、中身が粒あんのカテキン焼き。
抹茶の風味が味わえ、ふわっとした食感の生地と粒あんの組み合わせは相性抜群!レトロな雰囲気が漂う店内はイートインが可能です。休憩を兼ねて味わってみてくださいね。もちろんテイクアウトもOK。
写真:麻生 のりこ
地図を見るカテキン堂のメニューはカテキン焼きだけではありません。夏期にはかき氷も販売され、抹茶ソフトクリームやポスト焼きと呼ばれる普通の大判焼きも人気です。
「カテキン焼きも食べたいし、抹茶ソフトクリームも食べたい!」という方には冷やし大判がお勧め。
好みの大判焼き(カテキン焼きまたはポスト焼き)+抹茶ソフトクリームなので、小腹が空いた時にもちょうどいい感じ。食べやすいように大判焼きは4分割されています。
自分で点てるセルフ抹茶も人気メニューの1つです。好みの茶碗を選んだら西尾の抹茶を入れお湯を注ぎ、茶筅で点てればできあがり。堅苦しい作法は考えずに抹茶を点てることができるのは、ある意味貴重な体験かも!?
西尾市および周辺地域で生産される抹茶は「西尾の抹茶」として地域ブランドに認定されていますよ。
写真:麻生 のりこ
地図を見る店内に入ると正面には昔ながらの丸型ポストを模した貯金箱や、抹茶色の衣装を着たキャラクター玩具などが飾られていて、昭和レトロを醸し出しています。今では珍しい黒電話の姿も。
壁には西尾市のイベント情報などの告知ポスターが貼られているので、それを見て次の行先を決めるのも良いでしょう。
写真:麻生 のりこ
地図を見るイートインコーナーのテーブルは、よく見ると昔ながらの足踏みミシン!ミシン部分は取り除かれ真っ平らになっていますが、こんなところにも昭和レトロを感じることができますね。
旧西尾郵便局は明治4年(1871年)にその始まりとなる西尾駅郵便取扱所が横町(現在の幸町)に開設され、その後、西尾電信局と合併。さらに改称や移転をして大正8年(1919年)に現在地へ落ち着きました。
1世紀近く前から市民を見守ってきた旧郵便局舎で、気軽に抹茶スイーツをお楽しみくださいね。
住所:愛知県西尾市鶴ヶ崎町4-11
電話番号:0563-77-2136
アクセス:名鉄「西尾」駅から県道310号線経由、西へ約900メートル
営業日:毎週金・土・日および祝祭日ほか
営業時間:10:00〜18:00頃(早仕舞いすることあり)
駐車場:あり(中善楽器と共同)
2019年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/18更新)
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