世界遺産“石見銀山(いわみぎんざん)”には銀鉱石を採掘するための坑道である間歩(まぶ)が大小合わせて600箇所以上も残されています。約870メートルの“大久保間歩”の次に大きな坑道が、全長約600メートルの「龍源寺間歩」です。
“大久保間歩”はツアーに申し込み、ヘルメットや長靴といった装いで見学可能ですが、こちらの「龍源寺間歩」は、もっと手軽に通年で楽しめます。広い駐車場のある“石見銀山公園”から徒歩で約15分の場所に入り口があります。
入り口の上部には丸太が16本並べてあります。これは16人の仏教修行者、“十六羅漢”に因んだものとなっています。
※“大久保間歩”のツアーは3月〜11月の毎週、金曜・土曜・日曜と祝日に開催。
もっと手軽に「龍源寺間歩」やその他の“石見銀山”の観光スポットを巡りたいという方には、レンタサイクルや高性能な三輪自転車タクシーの“ベロタクシー”の利用がオススメです。環境を大切にした鉱山としも評価され世界遺産に登録された“石見銀山”、エコで快適に見学してみて下さい。
「龍源寺間歩」の内部の天井部分をよく見ると、左側が少し低く右側との差があります。これは採掘時代の違いの表れです。約60センチの幅の左側がノミを使った手掘り、右側が後に機械で掘られたものとなっています。
顔を近づけてよく見てみると、なめらかな表面のノミを使った手掘りの部分と、直線的で段になった機械で掘り進められた部分の違いが明確に分かります。実際に手で触れて、その違いを感じ取ってみて下さい。
岩石の隙間に板のように固まっている銀鉱脈を追って掘り進んだ小さな坑道を“ひおい坑”と言います。「龍源寺間歩」には20以上の“ひおい坑”が残され、見学しやすいように照明が当てられています。
当時はサザエの殻に油を入れて火を灯した“螺灯(らとう)”が使われていました。“石見銀山公園”などのショップでは“螺灯”をデザインしたランプや“螺灯”と坑夫をモチーフにした島根県大田市(おおだし)のマスコットキャラクター“らとちゃん”のグッズも販売されているので、そちらもチェックしてみて下さい。
鉱脈を掘り進めていくと水が湧き出てくる場合もあります。その際に水を排出する必要があります。そのため、垂直に掘られた坑道が“竪坑(たてこう)”です。「龍源寺間歩」を観光する際には、上下左右と様々な方向に見所が沢山あります。
「龍源寺間歩」の全長は約600メートルですが、1989年(平成元年)に157メートルのところから新しく坑道を設けて、一般に公開されました。その新しい坑道がこちらの“栃畑谷新坑(とちはただにしんこう)”です。
坂道を上がりきった場所には、日本の伝統的な絵画形式である絵巻物に当時の銀山の様子を描いた“石見銀山絵巻”の電照板が展示してあり、歩きながら楽しめるようになっています。
長さ116メートルの“栃畑谷新坑”を抜けると、外への出口となります。「龍源寺間歩」を始め、“石見銀山”の観光スポットは、鉱山の技術や暮らしなどが分かるとより一層、楽しめるので、ガイドさんを頼むのが非常にオススメです。
ワンコインガイドなどもあるので、詳しくは下部関連MEMOにあります公式サイトへのリンクより御確認下さい。
1957年(昭和32年)に“石見銀山”の遺跡の価値に気づいた地元の島根県大田市大森町の町民によって「大森町文化財保存会」が組織され、保全・学習の活動が行われてきました。後にその活動が大きくなり、2007年(平成19年)の世界遺産登録へと結び付きます。
「龍源寺間歩」へ向かう途中にも、神社やお寺、その他の間歩など観光スポットが豊富にありますので、そちらも併せて巡ってみてはいかがでしょうか。
以上、年間を通して気軽に楽しめる世界遺産“石見銀山”の地、島根県大田市大森町にある「龍源寺間歩」の御紹介でした。
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(2025/1/22更新)
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